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絶望詩

「拷問」


己が過ち拷問の

鎖にギリギリギリギリと

四肢を縛られ牢獄の

窓の光も頼りなく

いつか夢見た大海の

自由なすがた勇ましく

かすかに薫る潮風も

頬に触れれば砂のよう

今は昔の蛮勇の

脆くはがれる勇み肌

露になった丸腰の

眼前霞む絞首台

せめて束の間海を見て

幼き頃の回想を

願ってやまぬ金鎖



「慟哭」


いつからひとは頂点に

その椅子据えた愚か者

栄えに栄えた山林の

焦げたにおいが鼻をつく

言葉を持たぬ狼の

慟哭ひとは聞き入れぬ

兄弟たちの息づかい

今は感じぬ満月の

悲哀に頬を濡らす後

決意のひとみ冷徹の

暗闇照らす妖光を

察知し屠る化け物よ



「背徳の薔薇」


色なき絵画に一輪の

薔薇を挿したら気づくでしょう

背徳不純の赤い蜜

さらり滴るその雫

恍惚の味生の味

玉の緒切れる一瞬の

終の生彩軽やかに







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