表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

龍眼もと暗し

作者: 花木もみじ
掲載日:2014/04/25

 子供が泣いていた。

 顔を赤くし、目を固く閉じ。

 ただ声を限りに、力の限りに。

 あやす声も耳に止めず、伸ばされる手も振り払い。

 けれど、ふと響いた弦をはじく音に、少しばかり心惹かれたようだ。

 次いで、聞こえた声にも。


  春に生まれてきた子よ その目を開けて


 あやす声とはまた違う。それは、慈しむような声だった。

 子供は、涙に濡れた目を開いた。


  春に生まれてきた子よ その目を開けて

  柔らかな日差しは あなたのもの

  花は 咲くのがお仕事

  あなたは 愛されることがお仕事


 落ち着いた優しい声に、ゆったりと紡がれた歌に聴き惚れ。

 気づけば胸のつかえはどこへいったものか。

 春の空は青々と美しかった。




 遠い昔。

 人々が未だ文字を知らず、水を治める(すべ)を知らぬ頃。

 大河は大雨を得て度々牙をむき、人を、家を、村を押し流した。

 また気まぐれに訪れる旱魃(かんばつ)は田畑を、井戸を、川を涸らした。

 人々の嘆きに応じ、あるとき天帝は兄妹の龍を人の世に遣わされた。

 兄の龍は荒れ狂う大河を治め、妹の龍は大地に慈雨をもたらした。

 のちに兄の龍は自ら王となって百姓(ひゃくせい)を導き、妹は水中に潜んでこの地を見守ることとした。

 江陽国(こうようこく)の始まりである。


 これはそんな国の、ある年ある春の物語。




 玉玲(ぎょくれい)が龍を目にしたのは、春の日の昼下がりのことである。

 塀に囲まれた内院(なかにわ)で数え六つの姪っ子と遊んでいた玉玲は、日の陰りを感じてついと視線を上げた。すると空を覆い尽くさんばかりの巨躯が、いやがおうにも目に入った。大きな赤色の目と視線が重なったような気がして、とっさに姪を抱き上げて家に駆け入ってしまうほど驚いたものだ。


 うろたえた玉玲の報告を受けて、村の長を務める父親がすわ一大事と飛び出していった。

 父親が帰ってきた時に、傍らに一人の美丈夫を伴っていた。それこそが、人の姿に転じた龍であった。


 至高の瑞獣。もしくは神獣とも霊獣とも呼ばれる龍は、こうして村の長の家、つまり玉玲の家に滞在することになった。

 姉が村の若者と結婚して家を出た後は、家は父親と玉玲との二人暮らしである。自然、龍の世話は玉玲が引き受けることになった。

 玉玲はこわごわと龍に挨拶し、こわごわと食事を運び、こわごわと酒を注ぎ、こわごわと寝所を整えた。

 いつ龍の不興をかうものか。そもそもまかり間違ってその姿を直視などしようものなら、そのご威光に目が潰れるのではないか。

 そんな風に考えながら、一日二日と時が過ぎていった。



 しかし人とは、慣れる生き物であった。

 五日十日と時がすぎるうち、玉玲はこの同居人にも段々と慣れてきた。

 尊大でもなく、わがままでもなく。人と同じように扱って問題ないらしい。とあれば、あとはなんとか心を尽くして世話をするだけである。

 玉玲は朝日も登らぬ早朝のうちに、美味しいと評判の湧き水を汲みに行く。家に戻ると料理を始め、できる限り美味しく見えるよう膳を仕立てる。もちろんのこと、鱗のある生き物は徹底して膳から遠ざけている。

 こういった生活が、そろそろ玉玲の当たり前になっていた。もともと人の世話をするのが好きな性質であるから、苦でもない。


 龍にはまだ、帰ろうという気配がない。

 しかし父娘は生来のんきな気性であったので、龍に帰れと急かすようなことはしなかった。



 そんなある日のことである。

 玉玲はいつもの様に朝食の膳をさげに行った時に、ふと龍に尋ねてみた。

「畏れながら申し上げます」

 玉玲が丁寧に頭を垂れると、龍は「なにか」と答えて玉玲の言葉を促した。

「わたくしはこれまで、貴方様の気なぐさみになりそうなものを用意したことがございませんが、思えばとても至らないことでございます。我が家に大したものはございませんが、何か書物などお持ちいたしましょうか」

 玉玲の母は裕福な家の出で、玉玲の家には母が持ち込んだ本がたくさんあった。母から教育を受けた玉玲自身、村娘には珍しく読書を趣味にしている。

 龍は思いもよらなかったという顔をした後に、懐から手鏡を取り出して言った。

「これで広くこの国を眺め、その理の滞りないことを見守るのが(わたし)が天より与えられた仕事だ」

 つまり、龍はこの家に居ながらにして仕事をこなしているということのようだった。それこそが玉玲には思いもよらぬことだ。

「国を、眺めるのですか? その手鏡で?」

 つい素になって聞き返してしまった玉玲の無礼を咎めるでなく、龍は手鏡を差し出して聞いた。

「どこか見たい場所は?」

「見たい場所、でございますか? わたくしはあまり村から出ないものですから……」

 龍が頷くと、手鏡の鏡面に波紋が起こった。

「これは……もしや、この村でしょうか」

 住み慣れた村を空から眺めた様子が映し出されていた。

「あっ! これは我が家でございます! それに、ここは祭りをする広場です!」

 玉玲は夢中になって自分と関わりの強い場所を見つけては指し示した。

「井戸の所に動くものが……人がおります!」

「これは今実際に起こっていることだ。話していることを聞くこともできる」

 龍が言うなり、ざわざわとした話し声が聞こえてきた。

『――あれからずっと村長の所にいるんだろう?』

 聞こえた会話がまさしく自分の家の話で、玉玲は仰天した。しかし考えてみれば当たり前のこと。今のこの村で人が噂することなど、龍のことに決まっているのだった。

 玉玲は恐々として龍の表情を伺うが、その静謐な眼差しには苛立ちも怒りもまったく見てとれなかった。もとより手鏡でもってこの国をあまねくご覧ずる龍のことであるから、この小さな村で自分のうわさ話をされることなどとうに承知しているのかもしれない。

『人の姿はおそろしいくらいいい男だって言うじゃないか。会ってみたいねぇ』

『村長のところじゃ女手がないだろう? ちょっと手伝いを申し出てきちゃどうだい?』

 あ、と玉玲はかすれた声をあげた。


『何を言っているのさ。あそこにはまだ下の娘がいるだろう。ほら、おかしな予言のせいで婚約者に逃げられた娘だよ』


 その言葉に玉玲は、頭に冷水を被せられたような心地がした。

 最近は生活に張りがあって、自分には龍の世話もできるなどと高揚していた部分があった。それが唐突に、自分がちっぽけな、つまらない娘であると思い出してしまったのである。

 眼前の龍は、改めて見てもやはり美しい。

 背中に流れうつ髪は空を写す水の色。龍の姿であった時にその鱗の表面はまるで水面のごとき波紋に揺れていたが、まさしくそれと同じ色だ。立派な体躯の肌色は褐色。そして瞳の色は、人ならざる存在であることを強調するかの如き赤。

 その赤い目に、今は玉玲が映っている。

 玉玲が婚約者に逃げられたというのは本当のことだ。それを今、この偉大な生き物に知られてしまったのだ。

 そう思い至った玉玲は、自分の顔が耳まで赤くなるのを感じた。不敬と思いつつも服の裾で顔を覆って、龍の目から逃れるように俯いた。

「わ、わたくしはそろそろ、御前を下がらせていただきます。失礼を、いたしました」

 言って立ち去ろうとするも、いつの間にか鏡を懐にしまった龍は、珍しく玉玲の言葉に是と言わなかった。

「いや。お前にそんな顔をさせたまま放っておくわけにはゆかぬ」

 自分がいったいどんな顔をしているものか。尚の事顔を隠した袖を下げることのできなくなった玉玲に、龍は低く響く優しい声で言った。

「ここにおいで」

 龍がポンポンと叩いたのは、龍の座る隣である。

 先ほどまでも玉玲は手鏡を覗きこむために龍の側近く寄っていた。けれど隣に行くことは世話を始めた当初から避けていたのだ。そんな不敬なことはと玉玲はなんとか辞退しようとしたが、龍の声にはどこか有無をいわさぬ強さがあった。

「おいで。(わたし)のそばにいれば、誰にもお前をいじめさせない」

 玉玲は別段いじめられたわけではなかったが、その尊大ながらもどこか子どもじみた物言いになにやら心をほぐされた気持ちになった。

 いつの間にか涙の気配が遠ざかっている。玉玲は恐る恐る龍に近寄ると、その隣に座り込む。

 何が始まるのかと思いながら待つことほんのしばし。


 気づくと玉玲は、湖畔の砂浜に立って(・・・)いた。


「えっ!?」

雲夢沢(うんぼうたく)だ」

 龍は説明になっていないような説明をして、目の前の湖を見つめる。

「人の訪れる雲夢沢とは少し違う。だいたいは似たようなものだが、この湖の下には我々の都がある」

 龍が言っていることが、玉玲にはまったく理解できなかった。

 先ほどまで確かに座り込んでいたはずが、気づけば立っていたことの理由も分からない。普通そのような齟齬が起こったならば、頭が混乱して転んでしまうものではないだろうか。

 とりあえず、なるほど不思議な湖と不思議な術か、そんなふうに思うほかない。

 これは結果として英断であった。住み慣れた我が家の一室にいるはずの玉玲が、瞬きの間に雲夢沢を目にしている理由。それを人の(こん)がどうの(はく)がどうのと説明されたところで、玉玲に理解できたはずもないのだ。

 玉玲は術の正体よりも、目の前に広がる景色に心を奪われた。


 ただただ圧倒されるばかりの、湖の広さであった。

 玉玲たちが立っている岸辺には(きつ)の大木があり、少し離れた崖の上にはりっぱな楼閣が建っている。

 かつて玉玲は、龍の言うところの『人の訪れる雲夢沢』にならば来訪したことがあった。その時は高楼から湖を眺めたが、確かに橘の大木が見えたように思う。

 昔の楽しい思い出が蘇るとともに、見渡すかぎりの水面が穏やかに波打つ様を見ていると、どこか清々しい気持ちになった。

「この湖の下に、住んでいらっしゃるのですか……」

「ああ」

 独り言のつもりが応えがあった。あまり迂闊なことを言ってはいけないと玉玲が口をつぐんだので、二人の間にしばしの沈黙が落ちた。


 風が広大な湖の上を滑るうちに波をつくり、それが足元に静かに寄せる。

 龍がふと玉玲の方に向き直り、玉玲は少し身構えた。玉玲に向けて口を開こうとした龍はしかし、その時聞こえた水音に気を引かれたようだった。

 龍は湖の方を見てはっきりと眉をひそめると、そちらへズカズカと足を進め、湖面に向かって一言二言と低い声をかける。

 何事が起こったものか気になった玉玲は、そっと龍の背に近寄った。

 龍の大きな体が覗き込む辺りを自分も覗き込み、玉玲は思わず感嘆の声を上げた。

「まあ!」

 湖面にはごく小さな魚たちが五匹ほど、そのごま粒ほどの口を水面から出してパクパクと動かしては空気を吸っていた。

 魚達は、体は小さいながらもふわりと広がるひれを持ち、それがまた信じられないほど美しいのである。水中にさす光を浴びて、玉玲が幼い頃に母の生家で目にした輝石のごとくに輝いているのだった。

 一匹は白玉のように白くなめらかに、一匹は青玉のように奥深い青色に、一匹は珊瑚のような愛らしい桃色に、もう一匹は紫水晶のようにどこか神秘的に、そして最後の一匹はまるで自ら光輝を放つかのような虹色に。

 パシャパシャと、ささやかな水音が立つ度にその尾びれが水面に踊る。

 それらの愛らしい魚たちに向けて、龍はまるで追い払うかのように手を降った。

「声援はいらない。気が散るので戻りなさい」

 魚達はその言葉を受けてどこかしぶしぶとした様子で(玉玲にはそう見えた)水底へ泳ぎ去っていった。

「とても愛らしい魚たちでしたね」

「しかし、少々かしましくて困る」

「魚の言葉がお分かりになるのですか?」

「もちろんだ。……もし、お前も魚の言葉を知りたいと思うならば、その力を授けても良い」

「えっ?」

 玉玲は目を見開き、しばし考えてから口を開いた。

「それはとても素敵なことかもしれませんが、そのようなお力を頂いてもわたくしにはあなた様にお返しできるものもございませんので」

「……そうか」

 再び二人の間に沈黙が訪れた。

 またも龍がなにかしら意を決した様子で口を開こうとした。

 その時である。

 ふと目に入った光景に、今度は玉玲が意識をまるごと持っていかれてしまったのだ。

 湖の岸、橘の大木の側。

 どこからか迷い込んできたらしい羊が一匹、なんと水をものともしない様子で湖の中に入っていこうとするのである。

 いうなれば、入水自殺を目論む羊。そんな光景であった。

「ま、待って! どうかお待ちになってください!」

 玉玲はあわてて走りだした。

 動転のあまり敬語で羊に向けて説得を試みながら、玉玲はほどなく羊のもとにたどり着いてその体を抱きしめた。

「そ、それは羊の世界にも世を儚みたくなってしまうようなお辛いことがきっとあるのでしょうけれど。どうぞ、どうぞお命を大事になさって下さい!」

 玉玲の決死の懇願が通じてか、羊は水中に向けた歩みを止めた。そしてしばらく不思議そうに玉玲の匂いを嗅いでいたかと思うと、水浸しになった玉玲を水辺から引きあげるようにその背にのせた。

 そのまま意外な脚力で、岸の方へ歩き出した。とりあえず思い直してくれたものと、玉玲は安堵する。

 一人と一匹の下へ、龍が慌てた様子で駆け寄ってきた。

「と、止める間もなかった……」と呆然とつぶやいた龍は、まるで服についた木の葉を払うように玉玲の服から水を払い落としながら言った。龍に水滴を払われた場所は、まるで日に干した後の洗濯物のようにさらりと乾いてしまう。

「お前の考え違いだ。これは羊ではないのだ」

「羊では、ない?」

 しかし、それはどう見ても羊であった。毛の様子から角の形まで、玉玲もよく知る羊と全く同じものと見える。

 しいて言うならば、玉玲を背に乗せて悠々と闊歩するその力強さはおかしいかもしれない。

「それは雨工と言って、雷のようなものだ。普通は水の外で飼うが、この雲夢沢には入っても死なない」

「雷……」

 混乱していた玉玲も、段々と自分の行動が無意味なものであったのだと理解した。先ほど龍は説明したではないか、ここは人が訪れる雲夢沢とは少し違うのだと。

「そうでしたか。わたくしとんだ勘違いをして……。父にもよく言われるのです。お前はこうと思い込んだら周りを見ずにつき走るところがあると」

 恥じ入る玉玲をなぐさめるように、羊ならぬ雨工が鼻面を押し付けてきた。

 心を落ち着けてよくよく観察すると、そのもこもことした毛皮が埃一つ着いていないほどに真っ白で、獣らしい匂いも全くしない。浮世離れした不思議な生き物であった。

「ありがとう。あなた雷というけれど、随分柔らかくて温かいのね」

 玉玲がその背をなでると、雨工は許可を得たとばかりに玉玲に体重を押し付けてきた。それに負けるように砂の上に座り込んだ玉玲の、膝の上に半身を乗り上げる。

 龍がそのもこもこした襟首をそっと(・・・)捕まえて湖の方へ放り投げたが、雨工は何くわぬ顔で戻ってくるとまた玉玲の膝の上に顔を乗せるのだった。

 その静かな攻防は二度三度と繰り返されたので、玉玲は差し出がましいと思いつつも口を挟んだ。

「あの、わたくしは大丈夫です」

 むしろ先ほど水に入ったばかりのはずが全く濡れていない雨工の毛皮は、触れているととても気持ちが良かった。

 雨工は今度こそ玉玲の膝の上に顔を置いて、落ち着く姿勢を探しているようだった。

 ほどなくして、その鼻からすぴーすぴーと寝息が聞こえ始める。それがあまりにも平和で、いとけなくて、玉玲はつい笑みを浮かべた。

「…………しかし、それがそんな所で寝付いてしまっては、お前が動けないであろう」

「もし貴方様に何かご用事がおありでしたら、わたくしここでこの子とお待ちします」

「いや、用事があるというわけではない」

 少し不機嫌そうな龍の言葉を聞きながら、玉玲は龍も不機嫌になるのだわ、と思った。

「……雲夢沢は広うございますね」

 ふと玉玲は、龍と話してみたくなった。内容は何でもいい。龍の気持ちを聞いてみたくなったのである。

「ああ」

「貴方様も、そうお感じになられるのですか?」

「ああ。人は龍をよく、河に例えるが。実際それほど大きいものではない」

「……よろしければ、お暇つぶしにわたくしの身の上話など聞いていただけますか? このように素敵な場所に連れてきていただいた代わりにはなりそうにもない話ですが」

 龍は興味をもった様子であった。

 玉玲がこの話をわざわざ他人に告げようなどと思ったのは、初めてのことだ。もしかすると、相手がただ人ではない所が逆に良かったのかもしれない。

 それは玉玲にとって、唯一の泣き所と言えるほど大きく心を占める悩み事の話である。



「わたくしには、幼い頃からの許嫁(いいなずけ)がおりました。もともと言い出したのは随分前に亡くなったわたくしの祖父で、どちらの両親も反対はしませんでしたから、わたくしたちもそうなるものと思いながら成長いたしました……」

 けれども転機が訪れた。

 玉玲が数えで十二を過ぎた頃の、平和なある日のことである。

 この小さな村に珍しく、思わぬ高名な人物を客人として迎えることがあった。

 仙人ほどの長寿。易・風水・天文・人相等諸々の占術に通達し、占えば必ず当たる。都でそのように噂される人であった。その老人がどんな宿縁からか、この村の近くで足の具合を悪くしたと玉玲の家に運び込まれたのだ。

 当時すでに病気がちだった母に代わり、玉玲達姉妹がその老人の世話をした。まさしく好々爺という印象の老人はとても博識で、読書を趣味としていた玉玲とは特に話が合った。老人の方も賢しい口をきく女児とは侮らず、むしろ特別可愛がってくれた。足が良くなって村を出ていこうという時には、双方別れを非常に惜しんだ。

 その老人が別れの間際に、玉玲の将来を占ってあげようと言い出した。

 どんなことを言われるのだろう。この優しい老人のことだからきっと、私に幸せをもたらす助言をくれるに違いないと玉玲は思っていた。

 しかし驚くほど険しい表情で老人が口にした言葉は、そこにいた誰もが思いもしない言葉だった。

『お前には許嫁がいるね』と老人は尋ね、玉玲は『はい』と答えた。

『その許嫁とは、残念がら結ばれないさだめだ。いいかい、その結婚はお前を、相手を不幸にする。いいや、この村全体に恐ろしい災いが訪れるだろう。辛かろうが、諦めなくてはいけないよ』

 玉玲をはじめ、家人たちはそれは驚いた。すぐに玉玲の父がこのことは他言無用と周りに言い含めたが、人の口に戸は立てられなかった。許嫁である幼なじみはそんな占いなど信じないと言ってくれたが、村の者はけちのついた結婚など、と噂した。

 それが原因の全てであったとは玉玲は思わない。けれど許嫁の男はその三年のちに都へ職を探しにいったまま長く帰らず、ついにそちらに良い人を作って居を構えてしまった。



 話し終えてしまえばなんだかあっけない、と玉玲は思った。

 結局玉玲は許嫁を追って都へ向かうほどの決意もなければ、気にしないと開き直ることもできていない。

 この話を龍はどう思うのだろうと顔を上げると、どことなくこちらを気遣うような瞳と目があった。

 人の世に伝わる説が事実であるならば、龍は龍としてあるその時点で、少なくとも海に千年山に千年住んだ生き物であるという。けれど人ならざる赤い色の目は、ほんの短い生を生きる人の悩みを軽く見るような様子ではない。玉玲はそれに救われた気持ちになった。

「お聞きいただいてありがとうございました。少し気持ちが軽くなった気がいたします。……それほど長い話ではありませんでしたね。雨工(このこ)はまだぐっすりです」

 玉玲が笑って付け加えると、龍が言いよどむようにしながら口を開いた。

「実は……」

 言いかけては止まる。その様は妙に人間じみている。

「実は、お前の歌を聞いた」

「え?」

「ここで、(こと)を弾きながら歌うお前の声を。それにひどく心惹かれ……。村に、お前のもとに行くことにした」

「箏を……。それはいつ頃のことでございましょうか」

「この前の春分だ」

「この前の……? それは一昨々日(さきおととい)のことでは……ございませんよね」

 今年の春分は、ちょうど三日前に過ぎている。

「そ、その前の……」

「その前の、とおっしゃられますと、一年経っていることになりますが……」

「……ふむ。湖の底から出てくるのに、少々心の準備が必要であった」

「そうでございましたか。……ですが」

 玉玲は、非常に言いにくいことをこの尊い存在に対して言わねばならなかった。

「それはおそらく……お人違いでございます」



 龍は落ち込んでしまった。

 あの話のすぐ後に雲夢沢から住み慣れた我が家に戻ってきた玉玲であるが、未だにそわそわと落ち着かない気持ちでいた。がっかりさせてしまったのならとても申し訳ないと思う。けれど玉玲は昨年どころかその前の年も、前の前の年も、雲夢沢には訪れていない。それは確かなことだった。

 奮発して甘味の強いまんじゅうを作ると、よし、と気合を入れて龍のもとにそれを運ぶ。

「玉玲でございます。失礼してよろしいでしょうか」と声をかけると、いつものように間をおかず戸がひとりでに開いた。どういう仕組みになっているものか、是非今度詳しく聞いてみたい。

 玉玲は室内に入って深々と頭を下げると、龍の眼前にまんじゅうを差し出した。龍はどこか緩慢な動作で、しかし迷いなくまんじゅうに手を伸ばす。これが龍の好物であることは玉玲もよく分かっていた。

 まんじゅうをもそもそと咀嚼する龍にお茶を差し出しつつ「畏れながら申し上げます」と、もはや玉玲は龍のことをそれほどおそれてもいないのだが、定型句を口にした。

「わたくし、お人探しをお手伝いしたく存じます」

「人探し……?」

「はい。その、貴方様がお聞きになった歌声の主をお探しすることでございます」

「…………」

「せ、僭越ながら申し上げます。わたくしが思いますに、貴方様は歌声のみならず声の主に、その、心惹かれていらっしゃるご様子……」

 玉玲がちらと龍の顔を伺うと、褐色の肌が間違いなく赤く染まっていた。

「な、なぜそれを……」

 その話をする時、龍が明らかにもじもじしていたからである。

「でしたら、せめてお相手が見つかるまで諦めないことが寛容かと存じます。わたくしが申し上げるようなことではございませんが、どうぞ……」

 玉玲は伏して頭を下げた。何の力も持たぬ人の身で、差し出がましいのは承知の上。しかし、優しい龍の役に立ちたいという気持ちは嘘ではなかった。

 玉玲は自分の中の許嫁への気持ちは、(つたな)いながらも初めての恋であったと思っている。それを有耶無耶のままに失ってしまったことをとても後悔していた。故に、この龍の恋はそうあってほしくないと思ったのだ。

「お許しいただけましたら、わたくしの姉に昨年の春分のことを聞いてまいります。姉は昨年も確かに雲夢沢に向かいましたので、もしかしたらその妙なる声の主を存じているやもしれません。そうでなくても、他の村人にも聞いてまいります」

 龍が気乗りしない様子ながらも頷いたので、玉玲は張り切って家を出た。



「あら、玉玲?」

 姉は少し不思議そうに首を傾げながらも、玉玲を暖かく迎えてくれた。

 不思議と思われるのも当たり前で、玉玲は元許嫁の結婚以来、少なくとも自分から進んで外出することはなくなっていた。井戸での生活水の水汲みも、誰も起き出さぬ早朝にするなど、人目を避けて生活していたのだ。

 途中村の人に会う度驚いた顔をされたが、なんとかここまでやってきたのである。

「いつも春燕(しゅんえん)の面倒を見てくれてありがとうね。できるだけあの子のこともかまってやりたいと思うのだけど、なかなか難しくて……」

 姉は少し疲れた、けれど幸せそうな様子で小さな赤ん坊をあやしていた。

 姉夫婦にとって待望の男児誕生とあって親族たちが喜んだ分、姉の第一子である姪っ子――春燕の心が揺れているのを玉玲はよく知っていた。それまで両親から一心に注がれていた愛情を、突然現れた弟と分け合わなければならないのだ。小さな子供にはなかなか受け入れがたいのはあたり前だった。

「今日はどんな用事? もしかして、家にいるっていう龍のこと? 私も是非お目にかかりたいと思っているのだけど、旦那が心配してうるさく言うのよ」

 興味津々という様子の姉に簡単に龍のことを話した後、玉玲は昨年の花見について尋ねた。そうして意外な答えを得たのである。

「箏を弾いて歌った人? それなら私が歌ったわ」

「ね、姉さんが……!?」

「ええ。いつもの楼閣でお食事をした後に。毎度のことながら、お祖父様が食べ物やら楽器やら張り切って用意なさっていたものだから。無碍にできなくて」

 この場合のお祖父様というのは、母方の祖父のことである。お祭り事が大好きで、行事の度に荷台に山と積んだ料理や楽器を運ばせるのが常だ。

「他に、箏を弾いていた人は見当たらなかった?」

「箏を? 湖畔で?」

 姉が聞き返すのも仕方がない。箏は屋外で気軽に演奏するような楽器ではない。

 しかしそうすると……。


(よりにもよって、道ならぬ恋だなんて……)


 玉玲は愕然とした。

 人でないものが人間に、というだけでなく、相手が人の妻だったなんて。

 しかしそう考えると、相手を玉玲と勘違いしてしまったことも納得がいくのである。姉と玉玲は姉妹で、よく似ていると言われる。


 家に戻った玉玲は、どうしていいものかと四半刻ほど悩んだのちに龍のもとに足を運んだ。

「ち、違うのだ。お前の姉に横恋慕しているわけでは……」

 と、龍がいきなり言ってきたので玉玲ははたとその手にある鏡の存在を思い出した。世の中を見通す手鏡で、姉妹の会話に聞き耳を立てていたようである。

 焦る龍の様子を見て、玉玲は正座のまま床につくほど頭を下げた。

「このような結果になり、本当に申し訳ございません。わたくしが相手を突き止めるべきだなどと言ったばかりに……」

「い、いや、本当に違う……」

 言葉を重ねる龍に対し、玉玲はますます申し訳ない気持ちで頭が上げられない。

 収拾がつかなくなってきたところで、龍にとっての救いは小さな娘の姿をとってその場に現れた。


「玉玲ちゃん!」


 大きな声で言い放つとともに部屋にずかずかと入り込んできたのは、玉玲の姪っ子春燕である。龍を恐れた風もないどころか、そもそも龍を視界に入れている様子がない。子供とは時にひどく剛気なものだ。

「私家出してきたの! 今日は玉玲ちゃんと一緒に寝る!」

「い、家出? どうしてそんな……」

 一難去る前にまた一難であった。

「お家に帰ったら、玉玲ちゃんが来たけどもう帰ったって! 私どうして引き止めてくれなかったのってお母さんに言ったら、わがまま言うんじゃありませんって!! 私ぜんぜんわがままじゃないわ! お母さんに一緒に眠って欲しくてもずっと我慢してるのに! もうお姉ちゃんだから……我慢してるのに……」

 巴旦杏型の大きな黒い目に涙が浮かんだ。それが決壊する前に春燕は、玉玲のひざ上に乗り上げ首元にしがみついた。その状態では立ち上がることも出来ず、玉玲は泣きだした春燕の体を揺すってなだめるくらいしか出来なかった。

 しばらくして泣き止んだ春燕は、やっと、同室にいる見知らぬ大人に気がついたようだった。伝説の生き物といえど泣く子には勝てないようで、玉玲と一緒に困惑するばかりであった龍に春燕は気安く話しかける。

「……私、知ってるわ。あなた龍なんでしょう?」

「あ、ああ」

「本で読んだの。難しい本だったから、途中で読むのをやめちゃったけど」

「そうか」

 玉玲がハラハラしながら見守る中、それだけ話をすると春燕は玉玲に向き直った。

「お母さん怒ってると思う?」

 今はとにかく、龍よりもそれが気になるようだった。

「お母さんには私も一緒に謝ってあげるわ。とりあえずこの場をおいとましましょう」

「うん。お歌を歌ってくれる? 私の歌よ」

 可愛い姪の言葉に玉玲が頷くと、突然龍が話に割り入ってきた。

「……歌うのか?」

「は、はい。この子は昔から子守唄を歌ってもらうのが好きで……」

「子守唄じゃないわ。私のために玉玲ちゃんが作ってくれたお歌でしょ!」

 子供をあやすための歌なので子守唄で間違いないのだが、春燕にはそこが大きな違いのようである。

(わたし)も聞きたい。ここで歌うのはどうだ? 楽器は用意しよう」

 龍はいつになく強引な言い方で仕切ろうとする。言葉の間にも不思議な力を使ったようで、いつのまにか美しい箏が部屋に現れていた。

「すごーい! キラキラしてる! どんな音がするのかしら!」

 今度は大いに春燕の心を引きつけたようで、春燕は箏の近くにかけ寄ると「玉玲ちゃん弾いてみて」などと言い出している。

「い、いいえ。まさか。このような楽器に触れるような技量ではございません! ずっと、楽器から遠ざかっておりましたし。歌といいましても、即興で作った拙い詩に少しばかり節をつけただけのものでございますから……」

「技量は関係ない。我が聞きたいだけだ」

「ですって! いいじゃない玉玲ちゃん。壊さなければ大丈夫よ」

「壊しても大丈夫だ」

「ほらほら!」

「弾かなくても良い。音をとるのに使うだけでも」

 高い声と低い声とで交互に勧められて、心が動かなかったといえば嘘である。

 単なる楽器とは思えないほど、美しい(こと)だった。

 胴の部分は、見たこともない青みがかった白い木材でできている。はたしてこれが『木』であるのかもあやしいところだが、木目らしき模様がはっきりと浮いているのである。弦は濃い瑠璃色だ。本当に、一体どのような音がするものか想像もつかない。

 玉玲の心が揺れていると分かって、龍は箏爪を差し出してきた。

 玉玲は受け取った爪をはめると、恐る恐る弦をはじいてみる。

 うっとりするような、深く美しい音が響いた。

 玉玲は家にこもりがちになったのと時を同じくして、箏の稽古もまたやめていた。楽器の稽古は花嫁修業の一環である。それを人に聞かれては、未練があると思われてしまうのでは。そんな恐れが、大好きな楽器から玉玲を遠ざけたのである。

 けれどこの瞬間に思い出した。はじめて箏に触れたとき、どれだけ嬉しかったか。稽古が楽しくて、玉玲は夜眠る時間を惜しく思うほどに夢中になったのだ。

「玉玲ちゃん、楽器をひくときは楽しい気持ちで、幸せな気持ちでひくんでしょ。そうしたら聞いている人も幸せな気持ちになれるから」

 春燕がそばに寄ってそう言ったので、玉玲は笑顔を浮かべてその小さな頭に頬寄せた。

 拙い演奏ではこの楽器に失礼だ。それでも心惹かれるまま指を伸ばすのならば、せめて――心をこめて。


 春生まれの、春燕にむけた曲である。

 ちいさなちいさな春燕が、体に似合わぬ大きな声で泣きだしたのを覚えている。いったいどんな理由から、あれほど切なげに泣いたのだったか。

 皆でなんとかなだめようとしたが、泣き止まなかった。なのに、玉玲が一つ弦を弾いたら、その泣き声がぴたりと小さくなったのだ。

 歌い終えた時に、向けてくれた笑顔が忘れられない。それは奇跡のように無垢で、愛らしい笑顔だった。


 長くもない歌を終えると、春燕が懸命に拍手をした。

 気になって龍の表情を見上げた玉玲は、驚いて動きを止めた。

 人ならざる赤い目が曰く言いがたい思いを湛えて、何かを強く訴えるように玉玲を見ていたのだ。


「この歌だ」

 と、龍は言う。


「小さな子供が大声で泣いていて、この歌がそれを鎮めてしまった。――歌い始めて、終わるまで。そのほんの短い時間で、(わたし)の世界を変えてしまった」

 龍は言葉を探すように言い淀んだ。

「……我はもともと、湖の外がそれほど好きではなかったのだ。でもその日の空は、信じがたいほど美しくて。いや、何よりもお前の声が。子供を慈しむ思いにあふれて美しくて……。我が龍玉が、お前に奪われてしまったようなのだ」

 玉玲は驚いて弁明した。

「わたくしは、あなた様のものを奪うなど、そのように恐れ多いことは、決して……」

「ああ、いや、龍玉というのはつまり心臓であって……。いや、これは人に通ずるもの言いではなかった……」

 戸惑う龍に、賢い助言がなされた。

「――花よ」

 春燕は、心得た風に説明を始めた。

「思いを込めて、差し出すの。その花を相手が受け取ってくれたら、あなたの心を受け取りましたっていうことなのよ。お父さんはそうやってお母さんに求婚したんですって!」

 龍があたふたと何か手を動かしていたかと思うと、その手元に光が集った。水を(すく)うような形にした龍の手のひらの中で、光は水の波紋のように揺らぐ。

 その中から、ひょこりと小さな双葉が芽を出した。

 双葉は光を吸い上げ、みるみるうちに大きくなる。茎が伸び、葉が増え、蕾がついて、やがてそれがふわりと開いた。

 出来上がったのは空の青を集めたような色合いの、愛らしい風情の花である。

 その花を、龍は大きな手で大事そうに捧げ持った。どこか不安げな、しかしひたむきで熱を帯びた眼差しが玉玲に注がれていた。


 玉玲はおずおずと、花に向けて手を伸ばした。

 その頬もまた、龍の熱が映ったように赤く染まっていたのである。



龍「ちょっと前の春分って言ったけど、四年経ってた。心の準備してただけなんだけど。びっくり」



以下、人物紹介

玉玲ぎょくれい

 話し方が村娘っぽくないのは、初めもう少し身分の高い子にしようと思っていたためです。母親のお育ちがいいからってことで許してください。天然入った子を書きたかった。許嫁のことでコンプレックスを持っていますが、基本世話好きの子供好き。動物も好き。彼女が弾いているのはお琴のような楽器です。楽器の歴史とか分かる方には多分突っ込みどころ満載な適当描写すみません。

 冒頭あたりにある神話の妹龍の息子で、単に生物としての龍じゃなく現竜王さま。天候を操ったりできる。人間名も用意したりでプロフィール公開のチャンスを待っていたのだが、『色々聞いたらきっと失礼』という父娘の善意の前に脆くも崩れ去った。天帝から地上をみそなわす仕事を与えられてるよ、ってあたりで玉玲にそれと気づいて欲しかった。結局自己紹介する前にプロポーズまがいのことをしてしまったうっかりもの。

 龍の目は説によって兎もしくは鬼(幽霊)の目、だそうです。でも幽霊はともかく兎の眼は、視野は広いけど視力自体は0.05くらいなんだよと聞きまして。じゃあ龍は目よりも耳から恋をするかもね、なんてファンシ~なことを考えました。

 作中『幼なじみの許嫁と結婚すると村に災いが~』という占いの『災い』の正体はコイツです。ひと耳ぼれ相手の玉玲さんが人妻だったらガチで略奪愛に走っていたかも。でも災いって言っても『あんぎゃー』と鳴きながら村じゅうを走り回った、くらいの認識でお願いします。そうじゃないとヤンデレ龍になってしまう……。


*このお話は唐の李朝威の作といわれる『柳毅伝』の影響を微妙に受けています。もちろん柳毅伝の話の筋がこんな(・・・)だというわけではなく。具体的には『雨工』という羊に似た生き物、とか。湖のほとりの橘の大木、とか。知っている人はもしかしたら「ああ」と思っていただける? かも?


こんなところまで読んでくださったあなたに多謝。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 私もヤンデレ龍、全然いいと思います! むしろそっちも読みたいです!(=´∀`)人(´∀`=) [一言] 四年もたっていたなんて…^_^; 本気で、お姉ちゃんの歌声だったのかと思いました^o…
[良い点] 可愛い話でほっこりしました
2014/04/27 21:00 退会済み
管理
[良い点] ヤンデレ龍でも私は構いません!← 面白かったです! 龍が可愛すぎて可愛すぎて!← でも春燕が一番好きです笑← 短編なのに読み応えがありました! [一言] 龍「ちょっと前の春分って言っ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ