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ワイルド・ワイルド・ガールズ  作者: 虹野サヴァ子
後編『月よりも優しい少女達』
53/123

テニスのメイド様 その1



運動


爽やかな汗を流し

自分自身と戦い

相手と戦い

ルールに決められた戦いを通し

言葉を交わさずとも他者との交流をはかる

人に与えられた闘争本能

それが運動というものに

今は昇華されているのかもしれない


あ、あと適度な運動は肩コリにも効く






「テニス大会~~!?」「大会~?」


 マヤの言葉に一同やる気のない声をあげる。

 あ、アルミは相変わらずワンテンポ遅れてるけど。

 私達はラシアを後にした後に何をしたかというと、


 答えは何もしなかった。


 というかタナカ・カナタこと夜叉姫はオフのまっただなかで足取りがサッパリわからなかったのである。

 それでもグラントのじっちゃんに探りをいれるか?という事も考えたのだけど相手は企業。


 何かあった時に、例えばアンナさんとこみたいにアンダーソン商会と一看板をかかげて個人で責任をとれるらないざしらず。

 私達はブルーウォーター、ドロシー達はタイガーユニバースとバックがある以上、何かあったときに迷惑は会社にかかってしまうわけで。


 ただでなくても一連の流れで私達は仕事をうけてないのに、これ以上は迷惑はかけられないというわけで。

 夜叉姫の活動再開を待っていたというわけである。


 で、テニス大会なわけだ。


「そいでマヤ、テニスって何よ?」


「私も知らないです、エクレアは知ってるです?」


「え~と、温泉とかにある卓球のでっかいばんみたいなやつだった気が……よく知らないけど」


 マヤが豪快にずっこけた。


「はいは~い! フェイフェイ知ってるよ! コートっていう空間で交互にラケットで球を打ち合うゲーム、相手のコートで一回バウンドさせなきゃいけないとことかも卓球と同じ!」


 フェイフェイの後ろではアルミがスィスィとラケットを振る真似をしている。


「多分、一回くらいは三人とも見たことあるよ。ほら、ちょっと前にミニスカートはいてた人がやってたスポーツ」


「「「ああ、あの付け乳首の姉ちゃんの(だっちゃ)!」」」


「三人の印象はそれだけなのね……」


 そんな事をいったってこの宇宙にどんだけスポーツが出回ってるのかは知らないけど、ちょっと一時期有名になったって覚えてらんないよ。


「そこそこメジャーなスポーツなんだけどね~」


 フェイフェイ……コイツ人の心が読めるのか……


「とにかく、今度のテニス大会にゲストとしてKANATAが出るから話を聞く、というか接触できるチャンスはあると思う。出場さえしちゃえばコートで戦えるかもしれないし」


 なるほどなるほど、そういうところなら向こうもヘタに手だしできないだろうし。ライブの会場に忍び込むとかそういうのよりは問題なさそうだ。


「でさ、私とドロシー、それにジョニーもその肝心のテニスをやった事がないんだけど、大丈夫なもんなの?」


 あ、そうだ。そもそも飛び入りで出れるような大会なのかな?


「う~ん、とりあえず予選は通過しないといけないから。私はそこそこにやった事あるけどアルミとフェイフェイは?」


「フェイフェイは知ってるけど~、やっと事は一回しかないよ!」


「私はお屋敷にいたとき以来やってないわよ」


 ……駄目っぽいなぁ。


「んで、その大会てのはいつなの?」


「一週間後、シャラポア記念コロニーには明日にはつきますから六日のしかないかな」


「ずいぶんとタイムリーに大会が開かれっちゃね?」


「なんか急に決まった大会みたいなんだけど、だから強豪とかも急すぎていないから。予選さえ勝ちぬけば私達にもチャンスが!」


「そんな急な大会にいちおーはアイドルの夜叉姫が出るの?」


「なんだか神がかったタイミングでスケジュールの合間に? 本人がテニスやりたいからってのが理由みたいだし」


「きっと私の朝のお茶に茶柱がたってたから……」


「いや……アルミさ……それは違うような……」


「エクレアの言う通りだと思うけど……まぁ、いいや。よし! まぁ、とりあえず練習してみて。やるだけやってみようか!」


「「「「「お~~!」」」」


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