表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩 『恋文』

作者: 芙美

何をしていてもあなたが浮かんできます


嬉しいことも

哀しいことも

伝えたくて

手に取った携帯電話は

開いたままの状態で

あなたのメモリーを呼び出すこともできず

いつもそっと閉じられ

そうして

嬉しいことも

哀しいことも

どうでもよくなってしまいます


私はもともとものをほしがる人間ではなく

興味がないという気持ちが半分

ほしがっても手に入らないという諦めが半分で

人生を薄く過ごしていました


もしほしいものが目の前に現れたら

いつも私は目を閉じてゆっくり呼吸をします

それをゆっくり閉じ込めるように

またはゆっくり散らすように

気持ちを見えなくしてしまうのです

私はそうやって生きてきました


でもあなただけはダメでした

あなたを想い

いけないと

目を閉じたら

閉じ込めるどころか

次から次に気持ちが湧いてきて

散らすどころか

次から次に集まって膨れるのです


あなたを見なければいいのに

どうしても気づいてしまいます

目が離せなくなってしまいます


あなたから逃げようとして

あなたを不自然に避けて

少し怒った顔が哀しくて

こんなにつらいことがあったのかと泣いてしまい

でもその後にもらった笑顔で

こんな幸せがあったのかと泣いてしまいました


私がこんなに泣くことができるなんて知りませんでした

前に馬鹿にした恋愛映画を見直したら

こんなに良い物語があるのかと感動し

そういう自分の変化に驚いています


ありがとう

あなたに会えたことで

私は世界を彩る感情の全てを知ることができました

ありがとう



私はあなたを

心から


好きです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ