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始まりはいつも突然に  作者: siro
第一章
9/50

9)無知

リカルドは屋敷から出ると、屋敷から出ている馬車にのり高級ブティックが並ぶ所までいった。


―19歳ね~。あの白い服は制服だったな。確かエリエンス女学校のものだ。

 どう考えても19じゃないな、とっさに嘘をつく辺り普通のお嬢様ってわけじゃなさそうだが、名前も嘘だろうな。

しかも保護魔法がかってやがるし、拒絶魔法も掛けられていた形跡がある、が何も知らない所を見るとな・・・


歩いているうちに、女性用のブティック店を見つけリカルドは入っていた。

「いらっしゃいませ」

女性の店員が出迎えた。

「今から言うサイズにあう出掛け着用のドレスを出してくれ」

リカルドは店員に服のサイズを言って、サイズにあったドレスを出させて並べさせた。

その中から、3着ほど選び、それに合わせた髪飾りと帽子も一緒に買いこんだ。

「服はこれでよしっと」

「あとは鞄か」

しばらく歩くと鞄屋を見つけ、女の子が持つのにちょうどいいマゼンタ色の革の旅行鞄を買いこんだ。

それは、屋敷に届けるようにしてもらい。店からでた。

薔薇庭園へ向かう馬車に乗り込む前に目に止まった新聞を買った。

馬車に揺られながら新聞を開くと大きな見出しと共に、この国の“黒き竜“の異名を持つ軍師、ボルドー・ディ・クライスアンスが亡くなった事が書かれていた。婦人はショックで寝込み、愛娘が行方不明に。


「薔薇庭園、ローズムーン邸!」

掛け声で、読んでいた新聞を中断した。

薔薇園に着き、リカルドは屋敷に入り部屋には戻らず、薔薇園が見れるカフェに入った。

熱いコーヒとサンドイッチを注文すると、新聞の続きを読んだ。


 ―

金品目的かは不明、3日後の葬儀に間に合わせるため公開捜査を行うことを軍上層部は発表した。

娘の名は、リザリー・ファイネス・クライスアンス(17歳)エリエンス女学校在籍、身長は157センチ、髪は腰あたりまであり黒髪で少しウエーブがかかっている、瞳の色は緑

 ―


メイド服を着たウェイターが熱いコーヒーとサンドイッチ、折りたたまれた上質な紙を置いて行った。

リカルドは熱いコーヒを飲みながら眉根を寄せた。


―おいおい、誰かさんと共通点が多すぎじゃないか?


サンドイッチをほおばり、折りたたまれた紙をポケットに突っ込み、また思案した。


―もし、あの娘が“黒き竜“の娘だった場合、この隠れ家はバレていたってことになるな・・・

 だが、摘発しなかったということは何かあったときに利用するつもりだったのか・・・

 今みたいな時に・・・か?

 何の利点がある?海外逃亡か?それだけでは無いような気がするが材料が少なすぎて分からないな。


残りのコーヒを飲み干すと、リカルドは部屋に戻った。


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