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始まりはいつも突然に  作者: siro
第一章
34/50

34)対峙

*間があいたので今までのお話*

リザリーは逃亡を手伝ってくれたクラウスと一緒に逃亡していた、リカルドに惹かれつつ、徐々に自身が狙われる理由を知っていく中でリカルドがリネウス国の軍人だと知って、距離を置いてしまう。

あと少しでリネウス国へ付く間直でリザリーは半身であるガリエス国の第四王子クラウスに攫われてしまった。

そんな中、スノップ国とガリエス国がリネウス国に戦争を仕掛けに来た。

ガリエス国から一斉攻撃が始まった。

リネウス国はすぐさま、湖と川の水を立ち上がらせ爆撃を防いだ。

水の壁を抜けるほどの砲撃はなく、まずは小手調べと言った様子に、リカルドは眉をひそめた。


「ぬるすぎるな。」

その言葉に横に居た兵も口を開いた。


「嫌な感じですね。何か罠でも仕掛けてる感じがします。」


続けて、スノップ国側からも攻撃が始まり海面に水しぶきが上がった。


「結界を展開!!!」


リカルドは大声で指示を出し、空中に呪文が浮かび上がった。

それらはガリエス国からの魔法攻撃が呪文に当たるとキラキラとガラスの破片のように弾け飛んだ。


「まだ手を出すな!!」

あちこちで上官たちの怒声が響き、若い兵士達を止めている。


リカルドの耳に付けている通信用のイヤリングが揺れた。

『そっちの様子はどうだ?』

声の主はウリウス王だった。


「まだ様子見といった所でしょうか」

『防御だけで、どのくらい持つ?』

「半日は余裕で持ちます。何か手の裏がない限り」

『なるほど、それだけあれば十分だな』

「そちらのほうは?」

『なかなかうまく行っている様だよ、スノップ国はあまり評判もよくないからね』


会話をしている最中にスノップの艦隊から大砲が発射された。

それは、リネウス国の海辺に張っていた何層もある結界をどんどん突き破ってきていた。


≪唸れ 風よ、戒めとなり絡みとれ≫


リカルドが発すると同時に風の刃が生まれ、自国の艦隊へと接近していた大砲の弾の機動を反らし爆発させた。


≪水よ立ち上がれ≫


湖の水を立ち上げ爆風と、破裂したときに飛び出した破片をすべて水の中に閉じ込めた。


「なんなんだ、あの大砲の弾は・・・」

結界を突き破れる弾丸をスノップ国が作れるはずがなかった、リネウス国は物質攻撃用の結界と魔法攻撃用の結界を何層にもかけているのだ。

それを突き破ってきた。


「結界の修復を行います!!」

前線に立つ者たちは、すぐに気を持ち直して破壊された結界を修復していった。

破壊された所から侵入しようとしたもの達は、たやすく魔法で追い返し殲滅させていく。


『リネウス・グルス陸軍中将ゲネハートンタッツ聞こえるか』

「スイか、どうした」

飛竜で偵察しているスイが通信に割り込んできた。


『さっきの大砲の弾、魔術と機械が一緒に組み込まれてた。そのせいで結界を破られたらしい』

「一緒に組み込むだと?」

『あぁ、魔法結界の場所では機械が作動し、物理結界には魔法が作動、それを順々に動かして突破し破壊してる』

「なるほど、新兵器ということか」

『そのようだ、ただそんなに数は無いみたいだな』

「ガリエス国はどうだ?」

今だに攻撃の手を休めないガリエス国を見ながらリカルドは言った。

『前線以外はなぜか後退している・・・が何か大きな魔術でも作動させるような感じだな』

「なるほど」

『あと、前線にガリエス国第4王子のクラウスがいる。』

「・・・どこらへんにいる」

『君が立つ、目の前の森の10Km先にいる』

「きそうか?」

『剣を構えてお前を睨んでるみたいたぞ』

「そうだろうな」


『リカルド、行くならちゃんと兵士どもに指示を出してから行けよ』

いままで黙っていたウリウス王が割り込んできた。

「分かっていますよ。」


リカルドは腰に下げていた剣を抜いた。


陸軍中将ゲネハートンタッツいかれるのですか?」

横に控えていた兵士が口を開いた。

「あぁ、侵入者は殲滅させろ、守りは厳重に。合図が出るまではこちら側からの一斉攻撃はするな」

「はっ」

「俺は個人的に行ってくる」

「お気をつけて」


そういうと、リカルドは城壁の壁にフワリと降り立ち眼下に広がる川と森を見つめた。

キラリと光る物がリカルドに向かって投げられたが、難なくかわして剣で叩き落した。

たたき落としたものは、リカルドがリザリーに渡した銃。


リカルドは、ただ無言でそれを見つめた。


そして、剣を握り直し城壁を蹴った。


風を切って飛ぶ姿は鳥のように早く大きな川幅をいともせずに飛び越えた。


木の上に飛び降り、また蹴って進む。

軋む木に、地上に居る兵士はざわめきリカルドに向かって攻撃を仕掛けるが全てかわされていった。






地上に向かって剣を振り下ろした先には


「クラウス!!」


ギンッ!!!!


すんでで、クラウスは自分の剣で攻撃を防ぎ、後ろへと飛躍した。

「はっ!!さすがリネウス国だな!!!もう腕がくっつくなんて」


「今度こそ、貴様を倒す。」

周りの兵士達が近づけないほどの威圧感を発して、リカルドはクラウスを睨んだ。


「ちょうどよかった、俺もあんたのことが目障りだったんだ」




ちょっと忙しくて亀更新です。

あと6、7話ぐらいで終わる予定です。

おつきあいのほどよろしくお願いします。

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