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The Man Who Would Not Die: 死んでたまるか  作者: Operator3118
第4章 鋼鉄
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第7話 帰還

バンコク。


 突撃隊本部。


---


 アルファチームが帰投した。


---


---


 「おう、帰ったぞ」


 ジョンソンが言った。


---


 ブラボーチームが出迎えた。


---


 ニコライ、サラ、アレクセイ、川島、アンナ、デイヴィッド、ンゴマ、トーマス、ジェームズ、パク。


---


---


 「久しぶりだな」


 ニコライが言った。


 「久しぶりだ」


 ジョンソンが答えた。


---


---


 だが、ニコライは気づいた。


---


 何かが、違う。


---


---


 アルファチームの面々を見た。


---


 ジョンソン。


 いつも通り、落ち着いている。


 だが、どこか柔らかくなっている。


---


 マルティネス。


 いつも通り、陽気だ。


 だが、どこか落ち着いている。


---


 ヨナタン。


 いつも通り、無表情だ。


 だが、どこか......穏やかだ。


---


 瀧本。


 いつも通り、メンソールをくわえている。


 だが、どこか......幸せそうだ。


---


 スヨン。


 いつも通り、瀧本の横にいる。


 だが、どこか......満足げだ。


---


---


 ニコライは眉をひそめた。


---


 「お前ら、何かあったのか」


---


---


 ジョンソンが首を傾げた。


---


 「何かって、何だ」


 「分からん。だが、雰囲気が違う」


 「雰囲気?」


 「ああ。良くも悪くも、変わった」


---


---


 サラが近づいてきた。


---


 「確かに、変わったわね」


 「変わったか?」


 「変わったわ。特に瀧本」


---


 サラは瀧本を見た。


---


 「あなた、なんか......幸せそう」


 「幸せそう?」


 「ええ。前より、ずっと」


---


 瀧本は少し照れた。


---


 「......まあ、色々あったからな」


 「色々?」


 「色々だ」


---


---


 川島が言った。


---


 「SNSで見ました。ゴーゴーバーの騒ぎ」


 「......見たのか」


 「見ました。面白かったです」


 「面白くない」


 「面白かったですよ。瀧本さん、傷跡見せて叫んでましたよね」


 「......」


---


---


 アレクセイが言った。


---


 「スヨン、お前も変わったな」


 「変わりました?」


 「ああ。前より、柔らかくなった」


 「そうですか?」


 「そうだ。瀧本といると、そうなるのか」


---


 スヨンの顔が、少し赤くなった。


---


 「......そうかもしれません」


---


---


---


 食堂。


 ブラボーチームとアルファチームが、一緒に食事をしていた。


---


---


 ニコライが、マルティネスの横に座った。


---


 「おい、マルティネス」


 「何だ」


 「お前ら、ウドンターニーで何があった」


 「何がって?」


 「雰囲気が変わってる。全員」


---


 マルティネスは少し考えた。


---


 「......そうか?」


 「そうだ。特にヨナタン」


 「ヨナタン?」


 「ああ。あいつ、穏やかになってる」


 「穏やかか......」


---


 マルティネスは、ヨナタンを見た。


---


 ヨナタンは、川島と話していた。


 無表情だったが、どこかリラックスしていた。


---


 「ああ、確かに」


 「何があった」


 「特別なことはない。ただ、一緒に過ごしただけだ」


 「一緒に?」


 「ああ。瀧本がいると、空気が軽くなるんだ」


 「瀧本が?」


 「ああ。あいつは、ムードメーカーだからな」


---


---


 ニコライは、瀧本を見た。


---


 瀧本は、スヨンと何か話していた。


 スヨンが笑っていた。


 瀧本も、少し笑っていた。


---


 「あいつ、変わったな」


 「変わった?」


 「ああ。前より、柔らかくなった」


 「スヨンのおかげだろうな」


 「スヨンの?」


 「ああ。あの二人、付き合ってるんだ」


---


 ニコライは目を見開いた。


---


 「付き合ってる?」


 「ああ」


 「いつからだ」


 「ウドンターニーでだ。瀧本が撃たれた後」


 「......そうか」


---


---


 サラが、アンナと話していた。


---


 「ねえ、瀧本とスヨン、付き合ってるの?」


 「そうらしいですね」


 「いつの間に」


 「ウドンターニーで」


---


 サラは、二人を見た。


---


 「お似合いね」


 「そうですね」


 「瀧本、幸せそう」


 「ナリンさんのこと、吹っ切れたんでしょうね」


 「そうね」


---


---


---


 ニコライは、ジョンソンの隣に移動した。


---


 「ジョンソン」


 「何だ」


 「お前も変わったな」


 「俺が?」


 「ああ。柔らかくなった」


---


 ジョンソンは少し笑った。


---


 「そうか」


 「何があった」


 「特別なことはない」


 「本当か」


 「本当だ。ただ、瀧本を見ていて、思ったことがある」


 「何だ」


 「あいつは、迷わない」


 「......」


 「18発撃たれても、子供を守った。迷わなかった」


 「......」


 「俺は、あそこまで迷わずに動けるか、分からない」


 「......」


 「でも、あいつを見ていると、俺も迷わずにいたいと思う」


---


 ニコライは頷いた。


---


 「分かる」


 「分かるか」


 「ああ。あいつは、影響力がある」


 「影響力か」


 「良い意味でな」


---


---


---


 食事の後。


---


 瀧本は、局長室に向かった。


---


---


 「局長、いいですか」


 「ああ、入れ」


---


 瀧本は入った。


 後ろから、スヨンもついてきた。


---


 「二人か。何の用だ」


---


 瀧本は、少し緊張していた。


---


 「報告があります」


 「報告?」


 「はい」


---


 瀧本は、深呼吸した。


---


 「俺、結婚します」


---


---


 局長が固まった。


---


 「......何?」


 「結婚します。スヨンと」


---


---


 沈黙。


---


---


 局長は、瀧本とスヨンを交互に見た。


---


 「お前ら......」


 「はい」


 「結婚......?」


 「はい」


 「本当か?」


 「本当です」


---


---


 局長は、ゆっくりと立ち上がった。


---


 そして。


---


---


 「よっしゃああああああ!!!!」


---


---


 局長が叫んだ。


---


 両手を突き上げた。


---


 ガッツポーズ。


---


---


 「やった! やったぞ!」


---


---


 瀧本とスヨンは、呆然とした。


---


 「局長......?」


 「お前ら、結婚するんだな!?」


 「はい......」


 「本当に!?」


 「本当です......」


---


---


 局長は、瀧本の手を握った。


---


 「おめでとう! 本当におめでとう!」


 「あ、ありがとうございます......」


 「スヨンも! おめでとう!」


 「ありがとうございます......」


---


---


 局長は、興奮が収まらなかった。


---


 「いつだ!? 式はいつだ!?」


 「まだ決まってません」


 「早く決めろ! 俺が全部手配してやる!」


 「いえ、そこまでは......」


 「遠慮するな! お前は騎士になる男だ! 盛大にやるぞ!」


 「盛大に......?」


 「ああ! タイ中に知らしめるんだ! 英雄の結婚だ!」


---


---


 瀧本は、スヨンを見た。


 スヨンも、瀧本を見た。


---


 「......どうする」


 「......どうしよう」


---


---


 局長は、もう止まらなかった。


---


 「招待客は何人だ!? 百人か!? 二百人か!?」


 「そんなにいません......」


 「三百人でもいいぞ!」


 「いません!」


 「じゃあ、五百人だ!」


 「増えてる!」


---


---


 局長は、ハーパーを呼んだ。


---


 「ハーパー! ハーパー!」


 「何ですか、局長」


 「瀧本が結婚するぞ!」


 「......はい?」


 「結婚だ! スヨンと!」


 「......おめでとうございます」


 「おめでとうじゃない! 式の準備だ! 今すぐ始めろ!」


 「今すぐ......?」


 「今すぐだ!」


---


 ハーパーは溜息をついた。


---


 「また仕事が増えた......」


---


---


---


 その夜。


 食堂。


---


 瀧本とスヨンの婚約が、全員に伝えられた。


---


---


 「おめでとう!」


 「おめでとう!」


 「乾杯!」


---


---


 ニコライが言った。


---


 「お前、やるな」


 「やるって何だ」


 「ナリンと別れて、すぐに次を見つけた」


 「すぐじゃない」


 「すぐだ」


 「......まあ、そうかもしれない」


---


---


 マルティネスが言った。


---


 「俺たち、全員正しかったな」


 「正しかった?」


 「お前が『失恋したばかりだ』って言った時、俺たちは言ったろ」


 「何を」


 「『移れるだろ、お前だし』って」


 「......」


 「移れただろ」


 「......移れた」


---


---


 ヨナタンが言った。


---


 「幸せになれ」


 「ああ」


 「お前には、その資格がある」


 「資格?」


 「ああ。お前は、逃げなかった」


 「......」


 「資格がないなら作る。お前は、そう言った」


 「言った」


 「そして、作った」


 「......」


 「だから、幸せになる資格がある」


---


---


 瀧本は、ヨナタンを見た。


---


 「ありがとう」


 「礼はいらん」


 「でも、ありがとう」


 「......ああ」


---


---


 スヨンが瀧本の腕を取った。


---


 「瀧本」


 「何だ」


 「幸せにしてね」


 「ああ」


 「約束よ」


 「約束だ」


---


---


---


 窓の外では、バンコクの夜景が輝いていた。


---


---


 死ぬ気ゼロ。


 生きる気満々。


---


 そして今、結婚する気満々。


---


 瀧本勝幸の人生は、加速していた。


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---


---


 一方、ウドンターニー。


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 チャーリーチームは、任務を開始していた。


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---


 柏木は、マリーと並んでパトロールしていた。


---


 「柏木」


 「何だ」


 「スッティンとは、何を話したの」


 「......」


 「教えてくれない?」


---


 柏木は少し黙った。


---


 「俺が、タイに呼ばれた理由を聞いた」


 「理由?」


 「ああ。俺は、何のためにここにいるのか」


 「......」


 「戦うためだけじゃない。もっと大きな理由があるはずだと」


---


 マリーは、柏木を見た。


---


 「見つかった?」


 「まだだ」


 「でも、探してる?」


 「探してる」


---


 マリーは少し笑った。


---


 「それでいいと思う」


 「そうか」


 「ええ。探し続けていれば、いつか見つかる」


 「......」


 「私も、一緒に探すわ」


---


 柏木は、マリーを見た。


---


 「......ありがとう」


---


---


 二人は、並んで歩き続けた。


---


 ウドンターニーの夕日が、二人を照らしていた。

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