1-2.女子高生を追って
こんなことがあるなんて!
思わずガッツポーズ。よっしゃー!と喜び回りたい気持ちで口元がニヤける。
目的はあの女子高生と話をすること。人の顔に文字が書いてあるように見えるのが自分だけなのかどうかを確かめることだ。そしてなぜ彼女の顔には文字が書かれていないのか。
手っ取り早く彼女と話すには、占いの予約をしてみることだろう。
早速モニターで占い師『Rin』の予約を行い、発券機で「002」と書かれた券を受け取る。
発券が完了したところで女性客が入ってきたので、慌てて待合室の端に置いてあるふわふわのクッションが敷かれた丸椅子に腰掛ける。そして待つこと四十五分。
占いってこんなに時間がかかるものなのか…。
待っている間に更に八人程の女性がパラパラと予約を行っていた。待合室はそれほど広くないため、その場で待つ人も、時間を潰すために一旦店の外に出ていく人もそれぞれだ。
なかなか個室に入って行く人がいないところをみると、ほとんどの客が『Rin』目当てのようだ。さすが人気ナンバーワン。彼女は何者なんだろうか。
そして女性ばかりいる店で、一人端っこの椅子に座ってスマホをいじりながら必死で気配を消す俺……。“早口言葉”さん、“ネトゲ”さん、頼むから早く出てきてくれ。
そんな願いも虚しく、さらに十五分ほど待ったところで、やっと“早口言葉”さんと“ネトゲ”さんが個室から出てきた。小声ながら「凄い」とか「不思議」とか聞こえてきて、何やら大変興奮している様子だ。
モニターが切り替わる。
【「002」の番号をお持ちの方は1番の部屋へお入りください】
本当に便利なシステムだな、なんて関心しつつ高まる鼓動を感じながら個室へ向った。




