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Weirdos―左頬に文字が見えるギフト―  作者: 七星
1.左頬に文字が見える
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1-2.女子高生を追って

 先程まで人間観察をしていたハチ公前広場。交差点を渡ったその先の上り坂に、改札で見たセーラー服が小さく見えた。


 もうあんなところに。


 長い赤信号が変わった瞬間に、人が溢れ出すスクランブル交差点。それは、土石流をかき分けるかの如く。


 交差点を渡った後も、歩道は人が波のようだ。女子高生が脇道に入っていく。早く追いつきたいが、こんなところでダッシュは到底無理、でも出来るだけ早く。


 駆け足で脇道に入ると、女子高生は更に左の脇道に入っていく。追いつこうと必死なこちらをよそに、二度、三度と曲がった先の古びた小さな五階建てのビルに女子高生は入って行った。


 一階は入口の狭いエレベーターと、上に続く階段だけのようだ。こんなところに、女子高生が一体何のために?


 ビルの入口に設置されているビル案内板を見ると、二階は株式会社と書いてあった。三階は占いの館のようだ。


「四階は……バー……うぃーどぅす?」


 英語は苦手である。


 ビル案内板では、五階は空白になっていた。


 彼女は何階に行ったのだろうか?階段で移動したのか、エレベーターは一階で停まったままだ。


 ビル案内板とにらめっこをしていると、二人組の女性がやってきてエレベーターのボタンを押した。楽しそうに談笑している女性達の顔には“早口言葉”と“ネトゲ”の文字。“ネトゲ”の方が花が大きく咲いていた。


 顔や表情よりも先に、文字に目がいってしまうな。


 エレベーターが三階で停まる。“早口言葉”さんと“ネトゲ”さんは、占いの館が目当てだったようだ。


 女性って占い好きな人が多いよな。もしかしたら、あの女子高生も占い目当てかもしれない。“早口言葉”さんと“ネトゲ”さんを信じて、占いの館に行ってみることにしよう。

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