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Weirdos―左頬に文字が見えるギフト―  作者: 七星
2.凧揚げと珈琲
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2-5.初めての合コン

 渋谷での待ち合わせ、といえば、あいも変わらずハチ公前広場だ。


 夜の渋谷駅は一層賑わっていて、人々の熱気と夏夜の暑さが入り混じる。渋谷独特の浮かれた空気に沈んでいた気持ちも徐々に高揚させられる。


 待ち合わせは十九時、少し早めの十五分前に到着したが、八坂はさらに早く着いていたようで、


「谷崎、こっち!」


 と俺を手招きした。サークルの先輩であろう二人も一緒だ。


「こちらは佐和田 達明先輩と、若松 正人先輩! カメラサークルで一緒なんだ」


 八坂が紹介してくれた佐和田先輩は身長が高く、タレ目のタヌキ顔のような可愛らしい顔つきで、顔には“園芸”と書いてある。花は貧相な状態なのであまり特技は活かせていないようだ。


 もう一人の若松先輩はVネックのトップスにサングラスを引っ掛けてチャラさ全開といった出で立ちだ。髪をワックスで盛り気合が入っている。顔には“模写”とあり、こちらも花は萎んでいる。二人ともカメラは得意ではなさそうだ。


「はじめまして、八坂の友人の谷崎 光です。今日はよろしくお願いします!」


「谷崎くんか、今日は急な呼び出しで悪かったね。来てくれて助かったよ」


 タヌキ顔の佐和田先輩はにこやかにそう言い、


「初対面だけど、今日は楽しくいこうぜ! 誰が上手くいっても恨みっこなしだからな」


 チャラい若松先輩が場を和ませてくれる。とりあえず、とっつきにくい人達でなくて良かったと安心した。


 今日は四対四の合コンと聞いているので、男性陣はこのメンバー挑むことになる。


 八坂はいつも通りオシャレだし、俺もそれなりに見た目に気を使ったつもりだが、四人で並ぶと地味だったかもしれない。そんなことを気にしていると、四人組の女性達が近づいてきた。


「佐和田くーん! ごめんね、待った?」


 ドキドキしながら女性陣の顔を見て、思わず面食らった。


 男性陣とは違って四人の女性はそれぞれ特技を活かして過ごしているようで、顔の左半分が派手な入れ墨を入れたような状態に見えた。


 どんなに可愛い女の子を見ても顔半分が入れ墨状態なら、これはある意味“呪い”かもしれないな。


「全然待ってないよ、俺らもさっき来たところ。それじゃあ行こうか」


 佐和田先輩はそう言って、先陣を切って歩き出した。

 

 彼女は難しくても、連絡先を交換するくらい仲良くなれる人がいたらいいなぁ、なんてボンヤリ考えながら女性陣をエスコートする先輩達の後をついて行く。


 小洒落た居酒屋に着くと個室に案内された。


 そして男女横一列で座る。俺は年下だし、先輩達とも初対面なので廊下側に一番近い下座に座った。奥から幹事の佐和田先輩、若松先輩、八坂、俺という順番だ。


 知らない女性と向かい合っているなんて、なんだか緊張してきた。


 まずは飲み物を頼んだ。先輩達はビール、未成年の八坂と俺はジンジャーエールだ。女性陣は各々カクテルを頼んでいるので、俺と八坂が最年少らしい。

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