67.巨大蟹の上陸
たくさんの兎人族の人達が見上げる中、
宇宙船で広場に降りていく。
とりあえず見える範囲に怪我人はいない。
着陸すると武装した、たくさんの人達が集まってきた。
みんなの雰囲気から警戒と不安が見て取れる。
しかし、どこか期待しているようにも見える。
雲子:「みんな特に問題は無さそうだね。」
総司:「知っている人はいますか?」
雲子:「武装したやつらは大体みんな知ってるよ。」
面識がある人達なら、
備玄さん達から先に降りてもらった方が良いかな。
備玄さんの方を見ると、僕の意図を察したのか頷いてくれた。
緊張は見られない。特に危険はないと思って良いだろう。
僕が床にある出入口を開くと備玄さん達が降りていく。
総司:「僕達も行こう。」
地上?月面?に降りて宇宙船の下から出ると、
備玄さん達が兎人族の人達に囲まれているのが見えた。
亮孔さん達がいない理由も説明したみたいで、
みんな備玄さん達の無事を喜んでいる。
落ち着いてくると、僕とソフィさんの方に向けられる
視線が増えてくる。
備玄:「地球で大変お世話になった総司さんとソフィさんよ。」
雲子:「私達が地球からここに戻れたのは
総司君達のお蔭なんだよ。この宇宙船も総司君のだし。」
羽雲:「賢く、強い力を持った武人だ。」
飛益:「この嬢ちゃんは魔法で酒まで造れるんだぜ?」
嬢ちゃんじゃないって何度も言ってるのに…。
飛益さんの方を見る。
飛益:「なんだよ?別に催促したわけじゃないぜ?」
察してくれないらしい。
みんなの視線が僕とソフィさんに集まる。
総司:「地球から来た総司です。」
ソフィ:「総司君の従者のソフィアよ。」
簡単に挨拶を済ませる。
備玄:「私達が居ない間に何があったの?」
「説明が難しいですが…。
備玄様達が地球に行ってから半年くらい、
植物が急速に成長しました。
木の実や野菜、果物などは、取っている間に最初に取った
実が、再び生っているほどの早さで成長していました。
食べ物が多くなり、みんな喜んでいました。
しかし、そんな状況がいつまで続くか分かりませんので、
大量に保存食を作ったりしていました。
それと私達のほぼ全員の魔力が上がった様に感じました。
身体能力も上がり、作業は非常に捗りました。
森の獣も強く大きくなりましたが、森の木の実も増えたため、
私達が襲われるようなことは起きませんでした。」
雲子:「上空からは町や村が森に侵食された様に見えたけど、
大丈夫だったの?」
「森の木々が急成長を始めたけど、避難する時間は十分にあった。
俺の家も森にのまれたけど、食料に困る事は無かったし、
落ち着いた頃に無事だった町の近くに移住したよ。
木材も大量に手に入るし、新しい家も建て易かったからね。」
雲子さんの質問に違う人が答えてくれた。
口調からして雲子さんの知り合いっぽい。
総司:(備玄さん達が地球に落ちた事から連想して
不幸な事が起きた前提で考えちゃってたけど、
特に問題は無かったのかな?)
マリカ:(魔素濃度の上昇は良い面も多いからね。
ただ、半年って時期を区切って話をしている辺り、
ずっと良かった訳じゃなさそうだ。)
「その後、徐々に植物の成長は落ち着いていきました。
私達の魔力も落ちていき、
普段と変わらなくなっていきました。」
備玄:「そういえば平時にしては武官が多いわね。
退役しているのに武装している者もいるし。」
雲子:「確かにそうですね。」
「はい。その後に問題が起きました。
南海岸の港町から巨大な蟹が
海から上がってきたと報告がありました。
最初の頃は町の守備隊で倒して美味しく食べていたそうです。
ですが徐々に数が増え、より巨大な蟹も上がって来る様になり、
守備隊だけでは対応が厳しくなったため、
援軍の要請が来たんです。
それで、内地の武官に召集をかけて派遣するところでした。
本当にちょうど良い時にお戻りになりました。」
雲子:「蟹かー!良いね!私も行くよ!」
総司:(まだ酷い状況にはなっていないみたいで良かったよ。
当然手伝うよね?)
マリカ:(そうだな。)
ソフィ:(私は総司君に合わせるよ。)
総司:「僕達もお手伝いします。」
備玄:「ありがとうございます。」
「お戻りになられて直で申し訳ないですが、
早速軍議を行います。
取り急ぎ城の広間に移動しましょう。」
「みんなに城の広間に集まる様に伝えてくれ!」
改めてお城を見る。上空から見て大体分かってはいたが、
元の世界で唯一見た事が有るお城が目の前にある。
有名なリゾートにあるお城にそっくりだ。
兎人族の人達は童話の世界の住人に相応しい。
気になって周囲を見回したけど、鼠人族は見当たらない。
みんな一緒に移動して、城内の広い部屋に入る。
正面に玉座の様に豪華な椅子がある。
玉座の左側に地球から来た6人、
右側には先ほど状況を説明してくれた人と数人が並ぶ。
僕達の前には多くの武装した人達が並ぶ。
玉座には誰も座らないみたいだ。
備玄:「これより軍議を行います。
亮孔が不在のため、進行、採決、共に私が務めます。
まずは救援要請のあった町と状況の説明を。」
大きな地図が正面に広げられた。
武官の人から、状況と今後の予想について説明があった。
要約すると、
・援軍の要請は南海岸にある港町のみ。
・徐々に上陸してくる蟹が大きくなってきている。
・南海岸の港町で蟹が上がって来たのは、
他の海岸線に比べ砂浜でありながら浅瀬が短いため、
蟹が上陸し易いことが原因と推定している。
・他の海岸でも上陸が可能な場所では同様の問題が起きる
可能性がある。
・上陸した蟹は、近場に食料があれえば(倒した蟹も含む)、
食べ終わるまで基本的にその場に留まる。
という内容だ。
総司:(どう思う?)
マリカ:(情報が少ないから何とも言えないけど、
見立てにおかしいところは無いと思う。
気になった点は浅瀬が短いってことは
逆に深い海が近いって事かな。
高度が低いほど魔素濃度は濃くなる。
深海の魔素濃度は地上とは比較にならないほど濃いはず。
徐々に深いところから上がってきているとすると、
時間が経てば経つほど、
ヤバいやつが上がって来る可能性があるな。)
備玄:「援軍要請のあった港町に先発隊を50人派遣します。
残った者は他の海岸線の調査と追加の要請に備えて下さい。
調査部隊を編成し、各地に派遣します。」
ここから救援要請のあった港町までは結構距離がある。
港町の守備隊が要請を出してから数日は経っているはずだ。
マリカさんの予想通りなら、
現地の状況が急に悪化している可能性もある。
僕は挙手して発言の許可を求める。
備玄:「発言を許可します。」
総司:「ありがとうございます。
私なら一時間以内に現地に着いて守備隊の援護が可能です。
すぐにでも私に行かせてください。」
ソフィ:「総司君が行くなら私も行く。」
備玄:「ありがとうございます。
先発隊が到着するまで、よろしくお願いします。
雲子、総司さんに同行しなさい。」
雲子:「わかりました。総司君、行こう。」
総司:「ありがとうございます。では、行ってきます。
ソフィさん、行こう。」
僕が手を出しながら言うとソフィさんがその手を取る。
そのまま広い部屋を出てバルコニーに出る。
総司:「ここから飛んでいこう。」
ソフィ:「は~い。」
ソフィさんが嬉しそうに僕の背中に負ぶさる。
雲子:「なにしてるの?」
ソフィ:「総司君に乗っていくの。」
雲子:「逆じゃないの?」
ソフィ:「総司君に乗って行った方が速いからね。」
雲子さんが困った顔でこっちを見ている。
どうしよう。
普段は相手から抱き着いてくれるから気にしてなかったけど、
僕に抱き着いて欲しいと言うのは、どうなんだろう。
でも、僕から抱き着くのは更に問題がある気がする。
ソフィさんの後ろから抱き着いてもらってもいいけど、
バランスが悪いな…。
総司:(いつもみたいに抱き着いて貰ったり、
抱えたりしないで連れて行くのに良い方法ってあるかな?)
ソフィ:(鎖で巻いて持っていくのは?)
マリカ:(鎖だと痛いんじゃないかな。
運びやすい様に革のベルトを巻いて貰おう。
私の指示通りに雲子さんに手を翳していって。)
総司:(それがいいね。ありがとう。)
総司:「僕の飛行の魔法でみんなを連れて行きます。
それで、雲子さんを運び易い様に革のベルトを作ります。
ちょっと失礼します。」
雲子:「総司君に任せるよ~。」
僕はマリカさんの指示通り、雲子さんの身体に手を翳していく。
マリカ:(出来た。
これなら運ばれている間の身体への負担も軽減される。
これからは一緒に飛ぶ人には、これを着けて貰おう。)
革ベルトは両肩から股の間を通って繋がっている。
後ろから見るとY字の革ベルトに胸と腰の部分で
更に革ベルトが横に一周している感じだ。
腰の位置に持ち手が付いている。
前から見ると両胸の膨らみを避ける様に分岐して
8の字を横にした様になっている。
雲子さんが恥かしそうに、こっちを見ている。
僕も恥かしい。
ソフィ:(私は絶対イヤ…。)
確かにいつもの様に腰の辺りを手で抱えて飛ぶよりも
身体への負担は少ないと思うけど、
もうちょっと何とかならなかったのかな…。
いろいろ思うところはあるけど、
今は出来るだけ早く現地に着くことが最優先だ。
総司:「町が心配なので急ぎましょう。」
雲子:「ちょっと締め付けが」
雲子さんと僕の発言がちょうど被った。
雲子:「いや、何でも無い。行こう。」
雲子さんは恥かし気な顔から真面目な顔になって
そう言った。
僕は雲子さんの後ろに周り、背中にある持ち手を持つ。
念のためゆっくりと浮遊する。
雲子:「ンッ。」
総司:「大丈夫ですか?」
雲子:「だ…大丈夫…。早く行こう。」
僕は一気に高度を上げて目的の港町の方へ向かう。
月は地球と比べて高度による魔素濃度の変化が激しく、
速度と高度が安定しない。
ソフィ:「今日はすごく揺れるね。」
ソフィさんが僕の耳元で話す。
息が耳に当たってくすぐったい。
総司:「地球と違って高度が高いと魔素の濃度が極端に薄くて、
地球と同じ様に魔法を使うと効果が安定しないんだよね。」
僕の高速飛行は、僕、マリカさん、装備の魂の器を
連動させることによって間断なく高い効果を発動する。
高速飛行は移動することで、
魔素を使う魔力界の領域が変わるため、
魔素の消費による濃度の低下は考えなくていいが、
元々薄い領域では一時的に魔力が不足して
発動効果が弱くなったり、途切れて下降してしまう。
高速で移動する場合、魔素の上昇気流を発動しても、
発動した場所から移動してしまっているため意味が無い。
月の環境に合わせて術式をチューニングすれば改善するが、
今はそれをしている時間がない。
総司:「雲子さん、進んでいる方角の確認をお願いします。
飛行の魔法が安定しないので、ズレてないか心配なので。」
雲子:「えっ!?何?」
総司:「進んでいる方角がズレてないか確認をお願いします。」
雲子:「えーと。ちょっとズレてるかも…。」
雲子さんは心なしか息遣いが荒い気がする。
魔法で周囲の気圧と酸素濃度は保っている。
空気が薄いということは無いはずだ。
総司:「正しい方角を指差して貰っていいですか?」
雲子:「ンッ…。あっち。アッ…。」
雲子さんが指差すが、指先がプルプルと震えている。
指差した後、直に下腹部に手を戻してモジモジしている。
僕は雲子さんが指差した方角へ進路を調整する。
総司:「辛そうですけど、大丈夫ですか?」
雲子:「アッ…。わ…わかってて言ってないよね?」
総司:「僕は特に何ともないです。どうしたんですか?」
雲子:「だ…大丈夫。なんでもない。疑ってごめんね。」
総司:(どうしたのかな?高くて怖いのかな?)
マリカ:(大丈夫。心配ないよ。)
マリカさんが断言しているから大丈夫なのかな。
総司:「心配なので速度を上げます。
揺れが激しくなると思うので、
ソフィさんはしっかりつかまってください。」
ソフィ:「わかったわ。」
ソフィさんが更に強くしがみついてきた。
雲子さんはずっとモジモジしているが、問題はなさそうだ。
前方に海が見えてきた。左前方に港町が見える。
進路を変えて港町へ直行する。
総司:「見えてきました。」
ソフィ:「海岸にでっかい蟹が数匹いるよ!」
ソフィさんは目が良い。いち早く状況を報告してくれた。
僕は海岸の上空に直行して急停止する。
雲子:「ンーーーーー!」
雲子さんがくぐもった声を出した後に急に脱力した。
総司:「大丈夫ですか?」
雲子:「ハァハァハァ…。大丈夫…。」
海岸に巨大な蟹が数匹集まっている。
その周囲にたくさんの蟹の残骸が散らばっている。
よく見ると巨大な蟹達は食べ物の山に群がっているみたいだ。
近くにも食料の山があり、兎人族の人達がそこに食料を
走って運び込んでいる。
マリカ:(とりあえず、あの蟹を何とかしよう。)
魔力界で魔素の上昇気流が発生する。
僕の頭上に光輝巨槍が出現して、
食料に群がっている巨大な蟹の一匹に突き刺さる。
光輝巨槍はそのまま蟹の眉間から地面に突き刺さっている。
すぐに二本目、三本目と光輝巨槍が出現して
その他の巨大な蟹に順番に突き刺さった。
総司:(光輝巨槍を使えるようになったんだね。)
マリカ:(他にもいろいろ出来る様になったから楽しみにね。)
ソフィ:(また総司君が手の届かない高みにいっちゃった。)
総司:(僕じゃないけどね…。)
雲子:「なんなの!?これ総司君がやったの!?」
総司:「そうなりますね…。」
ソフィ:「総司君はすごいんだよ?」
ソフィさんが後ろから頬擦りしてくる。
雲子さんは振り返って僕の顔を恐る恐る見ている。
下を見ると、食料を運んでいた兎人族の人達が
見上げる様に僕達の方を見ている。
総司:「港町の人達に話を聞きに行きましょう。」
そのまま地上に降りると、周囲に兎人族の人達が集まって来る。
「おい!雲子さんに何してくれてんだ!」
「行方不明って聞いてたけど縛られて監禁されてたの!?」
「まさか備玄様も一緒じゃないだろうな!?」
「トイレにも行かせないなんてヒドイ!」
雲子さんが下を向いた後、急にしゃがみ込んだ。
「大丈夫か!?」
「人質のつもりか!?」
「待ってろ!今助けるからな!」
集まって来た兎人族の人達が殺気立って武器を構える。
雲子:「待って!待って!違う違う!」
「大丈夫よ!辱めを受けていたことは誰にも言わない!」
「心配するな!今助ける!」
雲子:「ちょっと待って!違うから!」
「雲子さんをそんな姿にさせるなんてヒデーやつらだ!」
「変態女!雲子さんを解放しろ!」
周囲の兎人族の人達は僕達を囲むように回り込み、
ジリジリと近寄って来る。
ソフィ:(どうなってるの?)
総司:(どうなってるんだろうね…。)
マリカ:(変態女か…。)
総司:(酷いよね。ソフィさんは抗議した方がいいと思う。)
ソフィ:(みんな総司君を見て言ってたよね。)
マリカ:(何か誤解されているみたいだな。
とりあえず、雲子さんに事情を説明してもらう間は
上空に避難しよう。)
総司:「雲子さん、みんなに事情を説明して下さい。
終わるまで僕らは上空に避難しますね。」
僕はソフィさんと共に再び上空へ舞い上がった。
「また槍が降って来るぞ!みんな一旦避難しろ!」
兎人族の人達は砂浜から港町の方へ逃げて行ってしまった。
「雲子さん!早くこっちに来て!」
「また巨大な槍が降って来るぞ!早く!」
何人かは振り返って雲子さんに声をかけるが、
そのまま逃げて行った。
雲子:「違うんだ!みんな待って!」
雲子さんはゆっくり立ち上がり、片手を前に出し、
もう一方の手で股間の辺りを押えながら、
内股で小走りで追っている。
ソフィ:(トイレを我慢していたのかな?
言ってくれれば良かったのに。)
総司:(急ぐって言ったから、気を遣わせちゃったのかな。)
逃げていた兎人族の何人かが戻って来て
雲子さんを担いで港町の方へ運んで行った。
マリカ:(雲子さんが事情を説明してくれるだろうから、
蟹でも食べながら待とうか。)
ソフィ:(人魚の島にいた蟹とは形が違うね。
どっちが美味しいかな?)
マリカ:(人魚の島で食べた蟹とは種類が違うね。
たぶんこっちの方が美味しいよ。)
総司:(こんなに大きくなっちゃったら、
もう別物じゃないかな。)
食べるにしても解体するだけも一苦労だ。
とりあえず爪の部分だけ斬り落とす。
それでも身が大きすぎるので、刀で更に斬り分ける。
ブヨブヨな身だが、ステーキの様に切り分けて焼いてみた。
蟹というと茹でるか蒸すのが定番とも思ったが、
巨大蟹は各々の部位が大き過ぎて鍋や蒸し器に入らない。
殻を取って蟹肉だけで茹でると、
味が抜けてパサパサになると思い、焼くことにした。
半透明な身に火が入ると白く色が変わっていく。
もう匂いだけで幸せな気分になれる。
ソフィ:(美味しい!)
マリカ:(食べやすい蟹なんてもう最高だね!)
総司:(蟹肉ステーキなんて、ほんと贅沢だよね。)
マリカ:(覚えたからアイさんにも食べさせてあげよう。)
僕のおもてなしメニューに蟹肉ステーキも追加しよう。
そのくらい美味しい。
食べ終わった後、
巨大蟹を解体しながら冷却魔法で一気に凍らせる。
マリカさんの冷却魔法は、対象を一瞬で凍結させられる。
これで時間が経っても美味しく食べられるだろう。
雲子:「お待たせ!みんなに事情を説明してきたよ。」
雲子さんが走って戻って来た。革ベルトを外して着替えている。
港町の人達も雲子さんに付いて来た。
各々が勘違いや罵声のお詫びと、
巨大蟹を退治したことへの感謝を伝えてきた。
最近の状況について確認したところ、
上陸してくる蟹の数は徐々に減っているが、
急激に大型化してきているらしい。
先程退治した巨大蟹は、矢や投げ槍は殻で弾いてしまうため、
近接戦で退治を試みたが、
多数の負傷者が出たため断念したとのことだ。
援軍要請は出したが、ここに到着するまで一週間以上かかる。
蟹はエラ呼吸なので、水の無い場所に居続けることは出来ない。
幸い食料で足止め出来るため、森へ避難する準備が終わるまで、
時間を稼ぐことにしたらしい。
「おい!またデッカイ蟹が来たぞ!」
総司:「僕が対処します。皆さんは運び込んだ食料と
解体した巨大蟹を港町へ運んでください。」
雲子:「みんな!総司君の指示に従って!」
海の方を見ると巨大蟹が顔を出している。
これだけ人がいるのに、そのまま向かって来るということは、
僕達は巨大蟹にとって脅威ではなく獲物という認識なんだろう。
巨大蟹を退治した後は解体して食料にするので、
陸に上がって来るのを待って光輝巨槍で退治した。
その後も巨大蟹は海から上がって来た。
夜中になっても関係なく陸に上がって来た。
ソフィさんのブレスでも問題無く退治出来たため、
僕とソフィさんとで交代で対処した。
ほとんど被害無く対処出来たけど、
このままでは僕とソフィさんがここから離れられない。
何か対策を考えないとね。




