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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
始まりの物語
6/89

S02.【付録】新世界の創造

アイの新世界の創造に関する説明です。

読み飛ばしても問題ありません。

むしろ面白く無くて途中で読むのが

きつくなったら飛ばしてください。


---------- アイ視点 ----------

早速、私の新世界を創って行こう。


まずは大きいところから。

太陽系をそのままコピーする。


地球以外の惑星も衛星も、生命が生きられる様に

大気と地球と同じ鉱物資源を追加する。

大気層も生命に障害が無い様に調整する。


(太陽系内とはいえ、

 いきなり他の惑星まで行くのは大変ですね。

 もう一つ地球を作っちゃいましょう。)


地球の軌道上にもう一つ地球を作る。

ぶつかると大変なので、同じ軌道の真逆の位置で

等速度で進むようにする。


(これなら重力圏から出て同じ軌道に居れば、

もう一つの地球の方から近づいて来てくれますね。)


軌道が安定するように調整し、

無限の時間を経過しても変わることが無い事を確認する。


これでまずは星渡りに慣れてもらい、

他の惑星までも飛び立ってもらいたい。


(やはり、まずは地球からですよね。)


星々が無いことから夜が真っ暗になることが想定される。

月を4つにすることにした。


それぞれの月でも生命が生きられるような環境を用意しておく。

こちらもぶつかると大変なので、同じ軌道を等速、

等間隔で地球を回るようにした。


(潮の満ち引きがほとんど無くなりますけど、

 安定して住みやすい世界になりますよね。)


次は大陸と海を作る。


(大陸や島はコピーじゃなくて

 私のオリジナルで作成してみましょう。)


いろいろと大小大地と島を作っていく。

深い海溝は魚の形とかがいいでしょう。

他にもいろいろと考えて、地球の環境を創って行く。


地球が完成した。

ここまでは2つの地球を共に同じにする。

生命は月も含めて片方だけ入れる。


とりあえず、シミュレーションで

22世紀に存在する生命を地球に誕生させてみる。

いくつかがすぐに絶滅してしまう。


人類は贔屓して個体数を多くしたため、

すぐに社会を形成し、力強く生きている。

ただし、病気で亡くなる方が結構いる。


他の生命も含めて生きやすいように、

何らかの施策を盛り込む必要がある。


事象を更に加速させるが、

新世界の事象の根はあまり分岐していない。

寂しい事象の系譜である。


悲しい事実ではあるが、自然災害や戦争などが発生すると

大きな事象の分岐が発生している。

また、影響力の強い個体が同時期に複数人いる場合にも

大きな事象の分岐が発生している。


新世界では、みんな楽しく幸せに生きて欲しい。

そのため自然災害などは起き難いように設計されている。

しかし、それが事象の分岐を妨げる要因にもなっている。


事象の分岐だが、小さな分岐は発生したのち統合され、

消えることも確認された。


小さな分岐の消失は、

その分岐の起因となる事象の観測者が肉体を失う際に、

その後の事象に矛盾しない場合に起きていると推測する。


事象の分岐には事象を発生させる者と、

観測する者が重要ということになる。


また、特異な事象を観測することで、

観測者がその後の行動に影響を受ける場合、

事象の分岐が多く発生することも確認された。


その点から知的生命体が観測者として

優秀ということになる。


ここで簡単にだが、事象と観測者、それと魂の器を定義する。


この世界の観測者とは、魂の器が肉体を得て

(肉体を得た魂の器≒生命とも言える)事象を観測することで、

魂の器に事象の情報を書き込み

事象を固定化出来る存在のことを指す。


分岐の消失は、その分岐の情報を記載した

魂の器が肉体を失った際に、その魂の器に記載された

該当部分の情報も消失する。


魂の器は生命の誕生と共に新たに発生する。

生命の誕生と共に新しく発生した魂の器と、

既に存在していて肉体を持っていない魂の器とで、

親和性が高い場合は肉体を共有する場合が多い。


まったく同じ肉体とまったく同じ経験で成長するため、

各々の魂の器の意識は違和感を感じるようなことは無い。


また、事象の系譜の中で

別の事象も含め、既に生命として存在している魂の器に

肉体を消失した魂の器が乗り移ることもある。


乗り移った際に、その肉体がその生において

取得した情報(脳に記載された情報)が共有される。


そのため、乗り移った魂の器もその肉体と生に関して

違和感を感じる事は無い。


事象の系譜は時間の経過も一つの要素にすぎないため、

魂の器が乗り移る事象は時間を遡ることも普通にありえる。


それによって、乗り移った肉体の行動が

これまでの事象に無い場合には、新たな事象の分岐が発生する。


要するに事象の分岐は事象の系譜の根の先が伸びる時のみではなく、

あらゆるところから分岐する可能性がある。


とりあえずのシミュレーションはこの程度にして課題を整理する。


やりたくないことはやらない。

ある程度は仕方ないにしても、

私が好きになれない世界を私が創る意味はない。


☆生命が生きやすくする。


☆生命の種類、特に知的生命体の種類を増やすと共に、

 種類の増加を促進する施策を盛り込む。


☆事象の分岐を促進する施策を盛り込む。


単独で対策するのは難しくない。

この3点が矛盾する部分をどうするかが重要になる。

生命が生きやすくすることで多様性は保たれる。

それが事象の分岐に有利になるが、安定してしまうと、

選択が画一的になり、事象の分岐が起きなくなってしまう。

このことから、生きやすいが安定しない状態にする必要がある。


向上心は生きる目的の大きな要素だ。

その発露として競い合うということは闘争も含めて

起きうることになる。

闘争は大きな事象の分岐を起こす要因でもある。

それを無くすより、起きても不幸になり難ければいい。


闘争でも死に難く、後遺症も残らない。

それと敗者になっても搾取されるような状況が、

続かないようにすればいい。


他にもいろいろあるが、まとめて以下を対策にする。


☆生命が生きやすくする。


 ・21世紀のゲームで流行したような魔法を導入する。


 ・基本的に全生命が治癒効果を得られる様にする。


☆生命の種類、特に知的生命体の種類を増やすと共に、

 種類の増加を促進する施策を盛り込む。


 ・過去に存在していた生命も組み込む。


 ・予めSFなどに出てくる様な種族も組み込む。


 ・異種族間での交配の可能性を最大限にする。

  異種族間での交配の場合には、

  生まれた固体が生命の維持に支障が出ない様に、

  遺伝情報は纏まった単位で選択され、

  それぞれの単位(例えば身体、身体機能など)で、

  親の因子を受け継ぐことにする。

  ただし、そのまま受け継ぐのではなく、

  細部は両親の両方からの影響を受ける。


 ・異種族間も含め、知的生命体同士の交流を妨げない様に

  原初の時点で基本的な内容ではあるが、

  同じ言語と価値観を伝える。

  最低限の共感を得られる程度で、多様性を妨げない様に

  注意しつつチューニングが必要だ。

  同じ情報でも伝える存在が違えば、

  伝わり方も変わるかもしれない。

  統合前の私のサブAIから個性の強いAIをコピーして

  新世界の開始と同時に伝えて貰おう。


☆事象の分岐を促進する施策を盛り込む。


 ・影響力の強い個体が発生するようにする。


 ・外部から効果的な干渉をする。

  元の事象の系譜から魂をお招きする。


(平和で安定した世界のままで、事象の分岐が増えると

 良いですね。)


その後も何度もシミュレーションを繰り返して修正を行い、

平和な世界で事象の分岐も活発になることを確認した後、

実際にアイの新世界を開始した。


大凡シミュレーションと同様に事象はすぐに多数分岐し、

太い根がいくつも形成されていった。

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