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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
北の大陸
56/89

45.交流への道⑦領主との会談②

話をしているアイさんの所に行き、

アイさんが話を終えるタイミングで聞いてみる。


アイさんはもうすっかり普通の話し方で会話していた。


総司:「ちょっとごめんね。お昼ご飯の時間だけど、

  何か用意しようか?」

アイ:「もうそんな時間か…。でも、ちょうど良いタイミングかも。

  お互いの提案内容のすり合わせは大体終わったから、

  お昼ご飯を食べた後に、みんなでその内容について話合おう。

  私も作るよ。総司君とデルさんにも手伝って貰って、

  せっかくだから豪華なお昼ご飯にしようね!」

アクア:「微力ですが、私も手伝わせて頂きます。」


アイ:「ありがとう。そうね…、デルさんはいつものステーキ、

  総司君はフカヒレスープ、私は全部の器を作って、料理は

  パエリアとサラダを作るね。アクアさんは配膳をお願い。」

総司:「わかった。デルさんにも言って一緒に用意するね。」


僕達は料理を作ってアイさんの用意した器に盛っていく。

アクアさんがそれを運んで行ってくれる。


ルイ:「魔法で食事も用意出来るのか…。」

アイ:「物質の創造に関して、この世界の魔法は万能なの。

  知識を得て、正しい論理とそれに必要な魔力を確保すれば、

  何でも出来るよ。」


みんな絶句している。

アイさんは魔法の真理を知ってるって言ってるようなものだよね…。


少なくともこの世界にあるものは魔法で何でも作れると言っている。

アイさんを知っていて、その言葉を聞く意味は非常に大きい。


出来ると知っていることを実現するために努力することと、

出来るか分からないことを実現するために努力することは、

それを取り組む者にとって全く異なる。


総司:「励みになるよ。まだまだ出来ない事がたくさんある。

  これからも頑張って出来ない事を出来る様にしたいな。」

アイ:「一緒にいろいろ学んでいこうね!」

総司:「うん。」

ルイ:「高みの所以か…。金言を聞いた思いだよ。」

アクア:「アイ様、準備が出来ました。」

アイ:「ありがとう。それじゃ、みんな席に着いて食事にしよう!

  食べ終わったら、みんなでお互いの提案内容について

  お話ししようね!」

ソフィ:「美味しそう!今日も豪華だね!」

白狐:「頂きます。」


僕達は普通に食べているが、魔法で出した食材と魔法で調理した

料理はみんな初めてみたいだ。


みんな最初は恐る恐る食べている感じだったが、特に問題もなく

美味しいのがわかると、幸せそうな顔で食べ始めた。


フェリ:「本当に美味しいわ!

  これもまた簡単に作っちゃってたけど、

  これで商売してもお金持ちになれるわね!」


フェリさんはお金持ちになりたいのかな…。

既にお金持ちのはずだけど…。


レオン:「さっきのアイさんの言葉を聞かなかったのか?

  これだけのことが出来れば、金に価値など感じないだろう。

  そもそもアイさんや総司君は金貨すら作れると思うぞ?」


みんな黙った…。

薄々みんなが気が付いていただろうことを言ってしまった。


フェリ:「え!?うそ!?ホントに!?」

総司:「えーと…。おかわりが欲しい人がいたら言ってね。」


僕は強引にレオンさんとフェリさんの言葉をスルーした。


ソフィ:「あ、私欲しい。」

白狐:「私も頼む。」

アドン:「俺もいいかな…。

  こんなに美味しい食事は始めてだ。」

フェリ:「何それ…。でも、私もおかわり欲しいかな…。」

総司:「僕が席まで行くから欲しいものを言ってね。」

アクア:「私が行くので総司様は足りない物だけ作ってください。」

総司:「そう?アクアさんも食べたいものがあったら言ってね。」

アクア:「ありがとうございます。

  それでは何か酸っぱいものを…。」


アクアさんは頬とお腹に手を当てて恥かしそうに言っている。


総司:「それじゃ、グレープフルーツジュースとかどうかな…。」


わざとなのかな…。相変わらずのアクアさんだ…。


みんな食べ終わって、片付けも終わった。


ルイ:「とても美味しい食事をありがとう。」


ルイさんが代表してお礼を言っている。


アイ:「大した手間じゃないから、構わないよ。

  それじゃ、午後の話し合いを始めましょうか。

  まずはお互いの提案内容を挙げていくね。」


アイさんは大きなホワイトボードを出して書き出していく。


  ◇イルスの街からの要望

   ・マジック商会へのイルス兵団の訓練依頼。

   ・イルスの街の経済活動への参加。

   ・引き続きのイルスの住居の修繕、改築、改装。

   ・イルスの街の行政への協力。

  ◇マジック商会からの要望

   ・通行料、市民権申請などの種族による不平等の撤廃。

   ・他種族の積極的な受け入れ。

   ・他種族の融和に関する取り組みへの協力。


アイ:「こんなところかな。不足があったら言ってね。」

レオン:「イルスの街からの提案と言う訳ではないが、

  マリー、フェリ、私の三名はアイさんと総司君達と

  行動を共にしたいと思っている。

  既に総司君からは許可を貰っている。」


レオンさんはアイさんの方を向いて言っている。僕も頷く。


アイ:「ありがとう。何で私を総司君達の中に含めないのか

  気になるけど、総司君がいいと言っているなら

  私が拒否することはないよ。

  むしろルイさんに許可を取った方がいいと思うけど…。」

ルイ:「もちろん許可する。今後ともイルスの街との繋がりを

  強くして貰うためにも、とても良い話だ。」

アイ:「マリーさんはルイさんの娘さんよね…。

  ルイさんがいいって言うなら私は別に構わないけど…。」

マリー:「これからよろしくお願いします。」


マリーさんは起立して深々と頭を下げた。


ルイ:「マリーもフェリもイルスの街の領主の一族だ。

  特に総司君には二人のことをよろしく頼みたい。」

総司:「わかりました。出来るだけ二人の力になると誓います。」


僕は起立して胸に手を当てて宣言する。


マリー:「お父様の言っている意味が通じてないですね…。」

ルイ:「力になると誓いまで立ててくれたのだ。

  同じことだろう。」

レオン:「ありがとう。これでスッキリした。

  アイさん、これからよろしくお願いします。」

フェリ:「お世話になります!」


レオンさんとフェリさんも起立して深々と頭を下げる。


アイ:「三人共これからよろしくね!」

デル:「毎日が楽しくなるわよ。」

白狐:「そうね。」


アイ:「それと最初に私達側の参加者として紹介したけど、

  白狐さん、デルさん、アクアさん、シアちゃんは

  種族の代表として参加して貰っている。

  各々の種族の立場としての考えや異議があったら言ってね。」

白狐:「私達の一族は総司を信頼している。特に異論はない。」

デル:「私もアイさんの考えに間違いはないと思ってるわよ。」

アクア:「私共はアイ様と総司様の想いを実現するため、

  協力を惜しむことはありません。なんなりと命じて下さい。」

シア:「私達もお兄ちゃんとアイさんに命を助けて貰ってる。

  二人を信じてる。」


アイ:「ありがとう。でも、イルスの街からの提案内容のうち

  いくつかは、それぞれの種族の方へお願いしたい事も有る。

  嫌だったら嫌って言ってね。

  それじゃ、一つ一つ話し合っていこう。」

ルイ:「私共が会談の申し入れをしたのに、

  進行役までして頂いて感謝する。」

アイ:「いいのいいの。話し合いをしたいと思っていたのは

  私達も一緒だから、私も感謝しているの。

  では本題にいくよ。まずは最初に

  「・マジック商会へのイルス兵団の訓練依頼。」

  これに関してはこちらからも提案がある。

  目的はイルス兵団の実力の向上だと思うから、

  それに沿った内容にはなる。

  そして私達の要望にも沿うことが出来るの。

  どういう事かと言うと、人間族、狐人族、長耳族、

  それぞれの種族からまずは100名程度を選抜し、

  共に訓練をする。

  選抜した人を定期的に交代すれば、

  戻ってその人が選抜されていない人に教えることも出来る。

  狐人族は武術に優れている。

  特に刀を使った武術は比類ない実力だよ。

  長耳族は魔法に優れている。

  魔法に関して言えば、竜族の次に優れた種族ね。

  人間族はいろいろ平均的な力を持っている。

  技術の伝承に優れ、部分部分で特化した高い技術がある。

  人魚族は今はちょっと都合が悪くて、

  人を出せる余裕がないから、余裕が出来たら参加する。

  人魚は武術にも魔法にも優れ、水中や水辺では特に強い。

  各々の長所を学ぶことでお互いの実力が向上する。

  特に人間族は武術と魔法の両方を実力の高い種族から

  学べる利点は大きい。

  場所は後で説明するけど、私が用意するよ。

  こういう形であれば、私達の提案する他種族の融和にも

  繋がるから私達も全面的に協力出来る。

  もちろん私達も時間があるときは訓練に参加するよ。

  どうかな?」


デル:「いいけど場所によるかな…。

  あんまり遠くだと100人集まらないかも。」

アイ:「場所はNRTの麓の町ね。」

デル:「それなら近いわね。問題無いわ。」

白狐:「私も同じよ。場所がそこなら問題無いわ。」

アドン:「方法については訓練をお願いするアイさん達に

  お任せするのが筋だ。そして良い方法だと俺も思う。

  提案を受け入れて貰ったと言っていいだろう。感謝する。」

アイ:「ありがとう。それじゃ、これは決まりかな。

  アドンさんと希望者には、この会談が終わったら

  訓練を行う場所に案内するね。」

ルイ:「私達も同行させて頂きたい。」


アイ:「もちろんオッケーよ。それじゃ、次ね。

  「・イルスの街の経済活動への参加。」

  これはどの程度のことを考えているのかによるけど、

  住居や物品、お金で済むことなら私か総司君が

  何とでも出来るかな。都度言って貰えれば対応可能ね。

  それと私達の提案の中にそれに即した内容もあるね。」

ジャック:「ありがとうございます。

  アイさん達はマジック商会ということですので、

  一応は商人という認識です。そのお力で何かしら

  商売をやって頂ければ確実にイルスの街の経済活動に

  大きく寄与して頂けると考えての提案です。」


アイ:「わかったわ。それなら考えてあるの。

  大きく二つある。

  一つはこの家の地下にコンサートホールを

  作って、演奏会や演劇などをやろうと思っているの。

  もう一つは観光ツアーね。

  場所は二か所すでに用意を始めている。

  訓練場を案内するときに一緒に見学に連れて行くね。

  きっと気に入って貰えると思う。

  そうね…演奏会については軽くここで実演出来るかな。

  デルさんも手伝って。」

デル:「はいはい。」


アイさんはヴァイオリンとコントラバスを魔法で出す。


アイ:「どっちがいい?」

デル:「コントラバスで。」

アイ:「本来はもっと大人数でやるんだけど、演奏が

  どういう感じか、ちょっと感じだけでも体感して貰うね。」


アイさんとデルさんは演奏を始める。綺麗な曲が始まる。

デルさんは長い年月演奏しているだけあって、かなり上手い。


アイさんは何をやっても上手いから言うまでもないね。

生で演奏を見ながら聴くのはやっぱり素晴らしい。


マリー:「優雅で素晴らしいですわ。

  これをここの地下で定期的にやって頂けるなんて

  すごいことですわ。」

ルイ:「素晴らしいな。」

総司:「本番はもっと大人数で楽器の種類ももっと多いんだよ。」

フェリ:「アイさんは強いだけじゃなくて何でも出来るんだね。」

ジャック:「これが定期的に開催されれば、

  イルスの街で大流行するでしょうね。」

デル:「やっぱりアイさんとの演奏は最高ね。」

アイ:「こちらこそ。手伝ってくれてありがとう。

  ジャックさんも納得してくれたかな?」


ジャック:「もちろんです。ありがとうございます。」

アイ:「これだけじゃなくて観光ツアーもあるからね。

  さっきも言ったけど、ちょっと遠いから

  会談が終わってから案内するね。それじゃ、次ね。

   ・引き続きのイルスの住居の修繕、改築、改装。

  これは今まで通り、シモンさんの不動産屋に

  依頼してくれれば、時間がある時に私か総司君が

  対応するよ。それでいいよね。」

ロべス:「はい。ありがとうございます。」


アイ:「次は

  「・イルスの街の行政への協力。」

  範囲が広すぎるわね。」

ロべス:「何かあったときに相談に乗って頂きたいのです。

  今日のこの会談もイルスの街の行政への協力と言えます。

  アイさんの素晴らしいアイデアを聞ける機会を

  都合の良い時だけでいいので設けて頂きたいのです。」

ルイ:「イルスの街の何かの肩書きを持って頂ければ、

  それが一番有り難いのだが、どうだろうか?」


どっかで聞いた話だな…。

ああ…、アクアさんの一族計画のときだね…。


肩書きとかは貰う方が名誉だと思ってたけど、

与える方もまた名誉なんだね。


与える相手の存在が大きければ大きいほど

与える方の名誉や利益も大きいってことかな。


アイ:「義務がなければ適当に付けてくれて構わないよ。」

ルイ:「一族になって貰えるのが一番嬉しいんだがね…。」


ルイさんが僕の方を見ている。


アイ:「それは早い。総司君をそういうことに使うのは許さない。

  本人が希望すれば別だけどね…。そうね…。

  マジック商会を御用商会という肩書にするのはどうかな?

  イルスの行政に密接に繋がる商会ってことでどう?

  もちろん特権なんかはいらないよ。」

ロべス:「いいですね。」

ルイ:「いろいろ配慮を感謝する。その件はそれで構わない。」


白狐:「アイさんだけに愛が深いな…。」

ソフィ:「それアイさんの持ちネタだから。

  一回目でスベッたから二回目はまだないけど。」

アイ:「そこうるさいよ!」

ソフィ:「すいません!」


アイさんに睨まれてソフィさんは則謝った。


アイ:「イルスの街からの提案は終わったね。

  次は私達からの提案。イルスの街からの提案を

  私達はほぼ全て受けた形になってるんだから、

  わかってるよね?それじゃ、一つずついくよ。

  「・通行料、市民権申請などの種族による不平等の撤廃。」

  どうかな?」


ルイさん達がソフィさんをジト目で見る。

ソフィさんは手を合わせてごめんなさいのポーズを取る。


アイさんを不機嫌にさせてからのこちらからの提案の流れは

ルイさん達にとって最悪だろう…。


ロべス:「それには理由がありました。

  市街の老朽化により、家屋を立て直すために

  一旦中心街から移住してもらう計画だったのです。

  その際の移住地まで考えると

  イルスの城壁内の居住地では足りなくなる恐れがあります。

  そのため一時的にでも城壁内の人口を抑制するために、

  やむなく行った規則です。」

ルイ:「現状はアイさんのお蔭でその必要も無くなった。

  種族による不平等な規則は撤廃すると約束しよう。」

アイ:「良かった!ありがとう。次にいくね。

  「・他種族の積極的な受け入れ。」

  これは演奏会にも関係するんだけど、

  演奏会は長耳族の方に来て貰って演奏してもらう予定なの。

  理由は簡単で長耳族の方の演奏が素晴らしいからよ。

  でも一番の理由はそれが人間族にとっても一番良いからだよ。

  この大陸は有力な種族間で交流がほとんどない状態で、

  争いになっていないのは、ハッキリ言えば、

  ここにいる白狐さんとデルさんのお蔭よ。

  強い力を内に向けて各々の種族を自制させている。

  外に向けていれば、険悪な関係になって争が続いて

  いたと思う。」


デル:「そうね。白狐ちゃんは私達に大森林の南側を

  譲ってくれた。白狐ちゃんが人間族の土地に攻め込めば

  私達も同調していたかもしれない。

  私は止めただろうけど、長耳族は白狐ちゃんへの

  感謝をずっと持ち続けている。

  私の静止を聞かない人もいるわ。

  そういう意味では白狐ちゃんのお蔭って部分が大きいね。」

白狐:「とくに気にしてなかったわ。

  私は狐人族の守護者としてずっとあり続けただけよ。」


レオン:「それは、大古の時代に狐人族と長耳族が争い、

  狐人族が勝ったが、戦闘中に演奏された音楽を気に入って、

  大森林の南側を長耳族に譲ったという話のことか?」

デル:「そうそう。それは私と白狐ちゃんの争いのことね。

  アイさんと総司のせいでかすんじゃってるけど、

  白狐ちゃんは本当に強いのよ?」

白狐:「本当の強者を知った今では強いとか言われても

  恥かしいな…。」

ルイ:「なんと…。この大陸に伝わる逸話の生き証人…、

  というより、そもそも当人か…。」


レオン:「総司君には以前話をしたが、イルス兵団は

  当時の狐人族と長耳族の代表の力を恐れて出来たと

  言われている。その当人が目の前にいるとはな…。」

デル:「それ、間違ってはいないけど、

  本当の理由は当時の領主に相談されて、私が提案したの。

  雇用対策と街の人達の団結心を高めること。

  そして財源確保も兼ねて賭博という娯楽を提供すること。

  そのために武術大会という行事を行うのはどうかなって。

  そして出場者の確保のためにイルス兵団を作ったの。

  武術大会で使われている魔道具は私が作ったのよ?

  今更だけど感謝してよね。」


ロべス:「確かに武術大会で使われている道具は

  この街に伝わる技術で作れるものではない。

  どこかから持ち込まれた物だとは思っていたが、

  賭博を含めたこの街の武術大会のために作ったような

  都合がよすぎる道具を、どうやって手に入れたのか

  不思議だった…。そもそもこの街の武術大会のために

  作られた物だとしたら納得だ…。」

ルイ:「真実…なんだろうな…。

  しかし今更そんな話を聞かされてもな…。」


ルイさん達はみんな微妙な顔をしている。


デル:「それじゃ、ここにいる人達の秘密ってことで。」


デルさんは揶揄うような笑顔で言う。


フラン:「政治の闇ね。私が聞いちゃって良かったのかな…。」

マリー:「まさにこの大陸の歴史の生き証人ね…。」

フェリ:「他にも聞かない方が良さそうな話を知ってそう…。」

アイ:「話がだいぶ逸れちゃったね。」

総司:「今日は話が逸れてばっかりだね。」

アイ:「話すネタが複雑にいろいろ絡み合ってるからね…。

  話を戻すね。要するに、私が言いたかったことは

  特定の人の裁量に頼る状況は危ういってこと。

  だからみんなで日頃から仲良くしておきましょうってことね!

  これからのイルスの街で、新しく規則や方針が必要になる

  ときには、なるべく他種族の受け入れに反するようなことは

  しないようにしてほしい。更に言うなら積極的に受け入れる。

  そういう風に変えていってほしい。

  それが長い目でみてお互いのためになるんだから。」

ルイ:「よく理解出来た。十分に配慮することを約束する。」


アイ:「ありがとう!それじゃ次ね。

  「・他種族の融和に関する取り組みへの協力。」

  これは先に話をした演奏会と観光ツアーへの協力のお願いね。

  具体的には観光ツアーの窓口を役場にも作ってほしい。

  商売のためにやるわけじゃないから初期費用は私が負担するよ。

  その後の費用も私が負担してもいいけど、

  その場合は当たり前だけど利益も私の方で貰うことになるね。

  先にイルスの街から要求のあった

  「・イルスの街の経済活動への参加。」

  にも関わる話よ。どうする?」


ロべス:「役場の窓口に関しては部署を作ります。

  初期費用は遠慮なく頂くとして、その後の費用はこちらで

  負担する方向で検討します。」


アイ:「わかった。

  観光地は出来ているけど、運営の方はまだ練習中なの。

  金額は運営開始の前に相談しよう。

  ザウルの街でも同じように窓口を作るから、

  変な値段には出来ないからね。」

ロべス:「流石ですね…。わかりました。」

アイ:「あんまり心配しなくて大丈夫よ。ほとんど全部用意した

  私達の取り分が入ってないんだから、元々損するようには

  なってないんだからね。」

ロべス:「はい。わかっています。いろいろお心遣い感謝します。」


アイ:「今後また何かするときは都度相談させてね。

  損させるようなことは言わないから。

  必要だと思った時には無償で資金援助も対応するよ。」

ロべス:「ありがとうございます。」

アイ:「無駄遣いはダメだけど、お金はほら…ね。

  いくらでも用意出来るから、私達の方針に反しない内容なら

  遠慮しなくていいからね。」

ロべス:「ありがとうございます…。」


ロべスさんは苦笑いで答えた。


アイ:「これで全部の提案について合意が取れたね。

  会談はこれで終わりでいいかな?」

ルイ:「構わない。速やかに決まり感謝する。

  結果的にこちらが得をする話ばかりだったと思う。

  レオン叔父から聞いてはいたが素晴らしい方々だ。

  改めて今後とも良い付き合いをお願いしたい。」

アイ:「こちらこそ、今後ともよろしくね!」


僕が拍手をするとみんなも一緒に拍手を始めた。

みんな笑顔で拍手している。


終わってみれば、みんなが幸せになる話ばかりだった。

いつもこうありたいと心から思う。

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