40.交流への道③人魚の町とペンギン
温泉リゾートNRTの完成祝賀会の翌日の朝、
朝ご飯を食べながら今後のことを相談する。
アイさんがホワイトボードのようなものを出して、
シャカシャカ文字を書いていく。
頑張ってる感じが可愛い…。
みんなも同じように思っているのか笑顔でアイさんを見ている。
アイ:「温泉リゾートはみんなの頑張りで無事に完成した。
今後の主な案件だけど、
①NRTの運営。まずは接客の練習を含めた仮運営。
②イルスの街の領主との会談。
③人魚の町の遊覧船ツアーの準備。
④イルスの街の観光ツアーの窓口の設営。
⑤ザウルの街の観光ツアーの窓口の設営。
⑥イルスの街の家でのコンサート開催と運営。
⑦竜の島の人魚達の帰還。
が、あるよ。優先順位と役割分担も追記するね。」
アイさんは各々の案件の下に
優先順位と役割分担を書き足していく。
①NRTの運営。まずは接客の練習を含めた仮運営。
⇒優先1、デル&長耳族、白狐&狐人族、アイ。
②イルスの街の領主との会談。
⇒領主都合による。総司、ソフィ、アイ。
③人魚の町の遊覧船ツアーの準備。
⇒優先2、アクア、マリン、人魚の町にいる人魚達、
ソフィ、総司、アイ。
④イルスの街の観光ツアーの窓口の設営。
⇒優先3、シモン、アガサ、フラン、アイ。
⑤ザウルの町の観光ツアーの窓口の設営。
⇒優先3、ジルベルト、ナギ、アイ。
⑥イルスの街の家でのコンサート開催と運営。
⇒優先4、デル&長耳族、アイ。
⑦竜の島の人魚達の帰還。
⇒全てが終わり次第。
アクア&竜の島から来た人魚達、アイ。
アイ:「優先1~3は同時進行。4は1の進捗次第で開始判断。
ジルベルトさんはザウルの街でお世話になった人で
私達に協力してくれる人だよ。
ジルベルトさんとシモンさん達への連絡と
窓口業務のお願い、諸々の段取りは私がするね。
それと竜の島への移動は万が一が無い様に私も同行する。」
アイさんが一気に説明する。僕からは特にないかな…。
アクア:「アイ様、ご配慮ありがとうございます。」
デル:「了解よ。長耳族の代表の力を見せちゃうわ!」
ダリア:「期待してますよ…。」
白狐:「わかったわ。あんまり自信が無いけど…。」
蘭:「白狐様。一族から組織運営の上手い人に指揮を任せても
いいと思いますよ。」
白狐:「そうね。後でみんなと相談ね。」
総司:「次は人魚の町だね。」
ソフィ:「私は総司君と一緒だね!」
楓:「私は総司君とは別行動か…。」
蘭:「白狐様とは一緒なんだから我慢しなさいよね。」
ナギ:「私はお店のみんなにも協力してもらうから大丈夫よ。
お客をいっぱい見つければいいのよね?」
アイ:「窓口の開設と運営の手配もお願い。」
ナギ:「わかったわ。」
アイ:「定期的に私が全て回るから、
何かあったらその時に相談してね。
緊急の場合はモニターで連絡ってことで。」
デル:「アイさんが全体を見てくれるなら何の心配もないわね。」
アイ:「みんな朝ご飯も食べ終わったし、行動を開始しよう!」
総司:「それじゃ、僕達は人魚の町へ移動するね。」
僕達は外に出る。
ソフィさんを後ろから抱えて、
アクアさんとマリンさんに横から掴まって貰う。
総司:「それじゃ、出発するよ~。」
高速飛行で人魚の町へ向かう。
マリン:「速いわね~。」
ソフィ:「総司君もすっかりアイさん寄りになってきちゃったね。」
総司:「アイさんとは天と地の差があるよ…。」
アクア:「総司様も十分すごいですよ。」
総司:「船はアイさんが来てから作るとして、
まずはザウルの街までの道路造りかな。」
アクア:「竜の島から一緒に来た人魚達が既に道路造りは
進めてくれています。」
総司:「そうだったね。ひとまず人魚の島でみんなと相談しよう。」
ソフィ:「言われたことを進めているだけなのに、
日々やり遂げていくことの凄さが
自分でも信じられない毎日だよ。
そして今日からは人魚の町で人魚と他種族の仲介だね。
昨日の祝賀会でアイさんがやりたいことが
本当の意味で私にも少しわかった気がするんだ。
今日からも頑張るよ。」
総司:「ソフィさんもだったんだね。
僕もわかっていたつもりだったけど、
昨日の祝賀会はとても特別なものに思えた。
僕達がやっていたことが素晴らしいことだって
すごく実感できた。」
マリン:「良くなっていくことが実感出来るのはいいわね。
私も出来るだけ協力するわ。」
アクア:「本当に素晴らしい毎日ですね。」
ザウルの街と人魚の町との道路が完成しているのが
上空からの目視で確認出来た。
人魚のみんなが頑張ってくれたみたいだ。
出発してから30分程度で人魚の町に到着する。
マリン:「もう着いちゃった…。信じられないね…。」
僕達はマリンさんの家の前に降りる。
「「「総司様!」」」
竜の島から一緒に来た人魚達が駆け寄って来る。
総司:「みんな久しぶり。」
アクア:「ただいま。」
「「「総司様やっぱりカッコいい!!!」」」
なんだか照れくさい…。
総司:「ありがとう。みんなも変わらず綺麗だね。」
ソフィ:「どっちも変なスイッチが入るから、
その辺にしといてよね。」
アクア:「ザウルまでの道も出来ていますね。
みんなお疲れ様でした。」
「頑張ったよ~。」
「総司様、褒めて褒めて~。」
総司:「上から見てきたよ。綺麗な道だった。
みんなありがとう。
感謝の気持ちには足りないけど
美味しいものを作るからみんなで食べてね。」
僕は人魚のみんなに魔法でアイスを作って一人一人に渡す。
ちょっと凝ってチョコレートアイスにした。
「美味しい~!」
「こんなの初めて!」
「さすが総司様!」
みんな相変わらず綺麗で可愛い…。
囲まれていると王子様にでもなった気分だ。
人魚のみんなと話をしていると、鳥人族の人が歩いてくる。
見たことがある人だ。
ザウルからイルスへ移動するときに
上空で会ったマテオさんとサディさんだ。
マテオ:「お久しぶりです。
見たことがある人だと思ったら、
総司さんとソフィさんでしたよね。」
サディ:「とても良いところを紹介してくれて
ありがとうございます。」
マテオ:「人魚の皆さんは親切で、とても良くしてくれましたよ。」
アクア:「アイ様と総司様の紹介なら当然です。」
サディ:「いつも綺麗でキリッとしている人魚の皆さんが、
総司さんの前ではデレデレです。すごい人気ですね…。」
「「「総司様は特別~。」」」
総司:「竜の島にいるときからずっと良くして貰っています。」
アクア:「それは私達の方こそです。」
マテオ:「すごい信頼関係ですね。
私達も皆さんに感謝しています。
何かお手伝い出来る事があったら、
遠慮なく言って下さい。」
総司:「ありがとうございます。
お言葉に甘えてお願いしたいことがあります。」
アクア:「お待ちください。
個別に話をすると総司様に無駄に
お手間を取らせてしまいます。
人を集めてきます。
港の方が広いので、そちらでお待ちください。」
総司:「ありがとう。」
アクアさんのお蔭で効率よく進みそうだ。
自分より遥かに優秀な秘書を持ったダメ社長の気分だ…。
集まってくれていたみんなは、人を集めに行ってくれた。
僕とソフィさんは港の方に移動する。
港の方にはたくさんのペンギン達が普通に歩いていた。
やはりアイさんがいなければ平気らしい。
僕はペンギン達が食べられそうなものを魔法で出して、
ペンギン達にご馳走する。
ペンギン達はギャーギャー言いながら
美味しそうに食べている。
「美味しい。ありがとうって言ってますよ。」
近くに居た、この町の人魚の人が通訳してくれる。
総司:「またみんなが怖がっている人がそのうち来ると思うけど、
出来れば逃げないであげてほしいな。
逃げずに留まってくれたら、また美味しいものを
たくさん用意するからね。」
ペンギン達はギャーギャー言ってくる。
「本能だから無理って言ってますね…。」
そうか…。そう簡単にはいかないか…。
しかし諦めてはいけない。千里の道も一歩から。
僕は周囲のペンギン達も含めて、餌付けを試みた。
ペンギン達を掻き分けるようにして一匹の痩せた
ペンギンが僕の前に来る。
周囲のペンギンがギャーギャー言っている。
「どこか違うところから来たペンギンみたいですね。
みんなが誰だって騒いでいます。」
目の前のペンギンは食べ物を催促することもなく、
ギャーギャー言っている。
「助けてほしいって言ってますね。」
総司:「何があったの?」
僕は痩せたペンギンの前に座って問いかける。
目の前のペンギンは、僕が話を聞こうとしているのが分かると
必死に何かを話だした。僕は人魚の方を見る。
ちょうどマリンさんが戻って来た。
マリン:「何かあったの?」
総司:「マリンさんもこのペンギンの話を聞いて。」
「なんとなく言っている事は分かりますけど、
この辺りのペンギンと少し言葉遣いが違いますね…。」
マリン:「ここよりもっと北の方のペンギンだね。
島のみんなを助けてほしいって言ってるわね。」
総司:「助けられるなら助けるよ。どうしたの?」
マリン:「島の周りに大きな魚がたくさん住み着いて、
海に出られなくなったみたい。
このペンギンは泳ぐのが速いらしく、
外に救援を求めに島を出てきたみたい。」
総司:「わかった。とりあえず島まで案内出来る?」
ペンギンは必至に頷いている。
総司:「僕は飛べるから君を抱えていくね。
どっちの方向なの?」
ペンギンは右の手…というかフリッパーで北の方を指す。
僕はペンギンを後ろから抱き抱える。
総司:「マリンさんも一緒に来てもらっていい?」
マリン:「いいわよ。」
総司:「それじゃ、僕の背中に掴まって。」
マリンさんが僕の背中に掴まる。
近くで別のことをしていたソフィさんが気が付いてこちらに来る。
ソフィ:「何かあったの?」
総司:「このペンギンの住んでいた島にいる他のペンギン達を
ちょっと助けてくる。
みんなにちょっと行ってくるって伝えておいて。」
ソフィ:「私も行こうか?」
どうしよう…。
念のためソフィさんにも一緒に来て貰った
方が良いかもしれない。
「他の方達には私から伝えておきますよ。」
総司:「ありがとうございます。
それじゃ、ソフィさんも一緒に来て。」
マリンさんとソフィさんが僕の左右から掴まる。
総司:「行ってきます。」
僕はペンギンの指し示した方向へ飛び立ち一気に加速する。
ペンギンがギャーギャー騒いでいる。
マリン:「速くてビックリしてるね。」
総司:「このまま真っすぐ飛べばいい?」
マリン:「いいって。」
小さな島が見えてきたので速度と高度を下げて近づく。
総司:「あの島であってる?」
ペンギンが頷いている。
たくさんのペンギンがいるが、みんな痩せ細っている。
僕は島へ降りて連れてきたペンギンの手を離す。
ソフィさんとマリンさんも僕から手を離して自分で立っている。
ペンギン達はギャーギャー話をしている。
とりあえず、食べ物でも作ってあげよう。
空腹でいきなり重い食べ物は良くないと思うので、
魚のすり身を水で溶いたような食事を作って、
浅い2mくらいの大きなお皿を作って流し込む。
総司:「みんなお腹が空いてそうだから、食べ物を作ったよ。」
ペンギン達が群がってくる。直にお皿を囲んで食べ始めた。
これだけでは全然足りないので、同じものを10個ほど作る。
食べ物が減った皿には都度、食べ物を足していく。
総司:「あんまり一気に食べ過ぎると身体に良くないから、
ゆっくり食べてね。
それと食べ過ぎないようにね。
後でまた作ってあげるから。」
しばらくするとみんな落ち着いてくる。
動きが悪いペンギンは個別に診断して
不調のある部分を治療して回る。
ペンギン達が僕の方を見てギャーギャー言っている。
雰囲気でお礼を言っているのがわかる。
ソフィさんとマリンさんは島の周囲を見に行っている。
僕も島の周囲を見に行くために歩き出すと、
ペンギン達が不安そうに僕に付いてくる。
総司:「大丈夫。
みんなをなんとかするまでは、この島にいるから。」
ペンギン達を安心させるように、
僕は笑顔で膝を折って屈みながら話しかける。
言葉は理解しているみたいだけど、雰囲気は伝わるかな?
一匹のペンギンが僕にしがみついてくる。
痩せてはいるが、
他のペンギンに比べて動きがしっかりしているし、
羽毛も綺麗に保たれている。
人魚の町で会ったペンギンだと思う。
総司:(このペンギンは泳ぎが速いって言ってたよね。
痩せてはいるけど、身体は正常に保てている。
もしかして魔法適正があるのかな?)
マリカ:(可能性は高いね。
魔法効果を高める魔道具を身に着けさせれば、
水の魔法くらいは使えるかもね。
作ってみるか?)
総司:(みんなが帰って来るまで、僕は移動しない方が
良さそうだし、やってみようか。)
ぼくは魔法効果を高める術式をいくつか組みこんだ
チョーカーのような魔道具を作り、ペンギンの首にかける。
総司:「君は魔法適正があるかもしれない。
試しに、魔法で今やりたいことをイメージしてみて。」
僕がチョーカーをかけたペンギンに言う。
ペンギンは頷いて目を閉じる。
少し待つとペンギンの身体が少し伸びて形が変わってく。
すぐに人の姿になった。
僕と同じ黒髪の可愛い女の子になった。
裸だったので僕は急いで着せた状態で服を作り出す。
マリカ:(当たりだね。
まさかいきなり人の姿になるとは
思わなかったけど。)
総司:(ビックリだね…。)
「あ…、ありがとう。お兄ちゃん。」
ペンギンだった女の子は泣きながらお礼を言ってくる。
お兄ちゃんと呼ばれたのは初めてだ。
言葉はやはり大事だ…。
たったそれだけで親近感が沸いてくる。
総司:「どういたしまして。
人の姿に変わってビックリしたよ。
会話が出来る様になったのは嬉しいね。」
「うん!嬉しい!」
僕にまた抱き着いてくる。僕も抱き返す。
総司:「僕は総司だよ。君の名前は?」
「名前は無いよ。お兄ちゃんにつけてほしいな。」
名前か…。どうしよう。
僕と同じ綺麗な黒髪が特徴かな…。
総司:(どんな名前が良いかな?)
マリカ:(ん~~~。)
総司:(透子。透子はどうかな?)
マリカ:(………………。なんでその名前?)
総司:(僕のお母さんの名前。良い名前でしょ?)
マリカ:(そ…そうだな…。でも、違う名前の方がよくないか?)
総司:(マリカさんはどんな名前が良いと思うの?)
マリカ:(ちょっと待て。真剣に考えるから。)
マリカさんはブツブツ言いながら必死に考えている。
綺麗な黒髪でお母さんを思い出したから言ってみたんだけど、
ダメだったのかな…。
マリカ:(シア。シアはどうかな?
総司をお兄ちゃんと呼んでるし、妹っぽい名前で、
シスター、シスタア、シア。
どうかな?)
総司:(いいね。シアにしよう。)
総司:「シア。で、どうかな?」
シア:「ありがとう。私の名前は今日からシアね!」
良かった。気に入って貰えたっぽい。
シア:「私の気持ちをちゃんと伝えられればって思ったの。
みんなを助けたくて、決死の思いで怖い魚のいる海に
飛び込んで、やっとの思いで別の島に着いたけど、
私達を助けられるほどの力を持つ人なんて
どうやって見つければいいのか…。
困っていたところに魔法みたいな力を使っている人がいて、
それがお兄ちゃんだった。
島のみんなを助けてほしいってお願いしたら、
すぐに助けてくれるって言ってくれて。
本当に嬉しかった。
その後、直に助けに行くことを決めて、
すごい速さで島まで飛んで、みんなに食べ物をくれた。
本当に夢みたいだった。感謝してもしきれない。」
総司:「ちょうど僕があの場にいて良かったよ。
みんなはもう大丈夫だから。
絶対に僕達がなんとかするよ。」
シアちゃんは安心したのか声を出して大泣きを始めた。
僕は頭を撫でてあげる。
周りのペンギン達もギャーギャー言っている。
きっと慰めたり、感謝の言葉をかけているのだろう。
ソフィ:「その子どうしたの?」
マリン:「女の子もこの島にいたの?」
ソフィさんとマリンさんが帰って来たみたいだ。
総司:「人魚の町から一緒に来たペンギンだよ。
魔法適正がありそうだったから、
魔法効果を高める魔道具を渡したら人型に変身出来たんだ。
名前はシアちゃん。」
シア:「お姉ちゃん達も一緒に助けに来てくれてありがとう。」
ソフィ:「本当に一緒に飛んできたペンギンなの?」
シア:「本当だよ。」
ソフィ:「信じるわ。私達も協力するから安心して。」
マリン:「可愛い子だね。出来るだけのことはするわよ。」
総司:「島の周囲はどうだった?」
ソフィ:「確かに大きな魚が何匹か見えた。
水中までは見えないけど、たくさんいそうね。」
マリン:「サメの群だね。
この辺は良い漁場みたいで、
魚がたくさんいるんだと思う。
回遊しているときに
見つけて住み着くことにしたんだろうね。」
総司:「ありがとう。状況はわかった。」
マリン:「私なら何とか出来るけど、どうする?」
サメはサメで生きるためにやっていることだ。
ペンギン達のためにサメを殺すのは望む解決策ではない。
総司:「ペンギン達を全員、人魚の町まで連れて行こうと思う。」
マリン:「総司君ならそう言うと思ったよ。私もそれに賛成よ。」
あとはどうやってみんなを運ぶかだ。
大きな箱を作って、ソフィさんにドラゴンになってもらって
運ぶのもあるけど、もっと良い案を思い付く。
総司:「シアちゃんは僕のことを完全に信じることが出来る?」
シア:「もちろん信じるよ。」
総司:「みんな聞いて。
今からどんなことがあっても
僕の傍から離れないと約束してほしい。
そうすれば、絶対にみんなを助けると約束する。」
僕はペンギン達に言う。ペンギン達はみんな頷いている。
総司:「ソフィさん。みんなを運べる船と一緒に、
ここにアイさんを呼んできてほしい。」
ソフィ:「なるほどね。
総司君の考えてる事が分かったわ。
急いで行ってくるね。」
マリン:「さすが総司君ね。上手くいくといいわね。」
ソフィ:「怖いかもしれないけど、私はみんなの味方よ!
だから、みんな出来れば怖がらないでね!」
ソフィさんはペンギン達に言うとドラゴンに変身する。
前もってペンギン達に恐怖に慣れさせる効果も考えてだろう。
ペンギン達はブルブル震えているが、僕の傍に留まっている。
ソフィ:「それじゃ、行ってくるわ。」
ソフィさんは飛んでいった。
シア:「ビックリした!ソフィお姉ちゃんが、急に大きくなって
すごく怖い姿になって飛んでいったね。
正直、周りの大きな魚よりずっと怖かったよ…。」
ペンギン達も頷いている。
総司:「ソフィさんが大きな船と、ある人を連れてくる。
みんなを安全な場所に運ぶためだよ。
でも、その人のことをソフィさんより怖いと
感じるかもしれない。
それでも僕達を信じて、逃げたりしないでほしい。
絶対に大丈夫だから。」
シア:「お兄ちゃんを信じるよ。」
ペンギン達も頷く。
総司:「ありがとう。」
シア:「御礼を言うのは私達だよ。」
マリン:「ペンギンの魔法使いを見るのは初めてだけど、
たぶん水の魔法に特効があるわよね。
アイちゃん達が来るまで私が少し教えてあげるわ。
でも、その前にお腹が空いたから、お昼ご飯ね。」
総司:「そういえばお昼ご飯がまだだったね。」
僕とマリンさんのお昼ご飯を作る。
ペンギン達も食べたそうだったので、たくさん作った。
もう食べられるようになったペンギン達も一緒に食べた。
お昼ご飯を食べた後は、
マリンさんがシアちゃんに魔法の指導をしてくれた。
僕は船へみんなを運ぶための大きなコンテナを作る。
あとはアイさんとソフィさんを待つだけだ。




