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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
北の大陸
43/89

32.武術大会④二日目、一回戦

目が覚める。

薄暗い場所だ。ここが何処か分からない。


まだ朝になっていないのかと思い、

魔法で時間を確認するが、もう7時だ。


暗いからいつもより寝すぎたみたいだ。

僕は左右を見ると、白狐さんとデルさんが寝ていた。


総司:(マリカさん起きてる?)


返事が無い。寝ているみたいだ。

僕は起きて周囲を見ると、たくさんの人が寝ていた。


足元には蘭さんと楓さんが寝ている。

他のみんなと知らない人まで、たくさん寝ている。


ここは家の地下室みたいだ。

モニターの魔道具がないから、地下二階かな…。


ライトの魔道具が一つだけ起動している。

起こすのも悪いのでリビングへ行こう。


リビングへ行くと、アイさんとアクアさんがお茶を飲んでいた。


総司:「おはよう。」

アイ:「おはよう!」

アクア:「おはようございます。」

総司:「ごめん。寝すぎちゃったみたいだ。」

アイ:「大丈夫だよ。総司君は地下で寝ていたの?

  上には誰も居ないから、

  みんなまだ外で遊んでいるのかと思ったよ…。」

アクア:「その割にはオードブルもお酒も

  全部綺麗に飲み食いされて無くなってましたからね…。」


アイ:「そうそう。片付けるのが楽だったよ。

  私とアクアさんは朝食を食べ終わってるけど、

  総司君はまだだよね?何か作ろうか?」

総司:「まだだけど、お腹は全然空いてない…。

  むしろお腹いっぱいな感じだね…。」

アクア:「総司様も昨日は私達と同じ時間に

  お休みになられてましたよね?」

総司:「え…。そうなんだけど、その後起きてみんなと

  遊びに行ったかな…。」

アクア:「そうでしたか。」


総司:「よく覚えてないんだよね…。

  地下二階でみんな寝ていたよ。

  知らない人もたくさんいたね…。」

アイ:「そうなんだ。帰って来てたんだね。

  それなら、冷めても美味しい物を用意しておこうか。

  地下室には何人くらいいた?」

総司:「50人くらいはいたかな…。」

アイ:「ずいぶんとたくさんいるのね…。

  それなら総司君とアクアさんにも手伝ってもらって、

  全員分用意しようか。

  食べられるようになったら総司君も食べてね。」

総司:「ありがとう。」


僕達は大量のサンドイッチ、おにぎり、プレーンオムレツ、

ハム、サラダ、お漬物、トマトスープ、フルーツジュースなど、

冷めても美味しい朝食を用意した。


アイ:「それじゃ、私達は一回戦の会場に行きましょうか。

  私の試合は10時からだけど、せっかくだから

  武術大会を堪能しに行こう。」


トーナメント表を持っていく。

僕達は屋上から飛び立ち、会場へ移動する。


もう魔法使いなのは多くの人に知られているし、

武術大会が終わる頃には、みんなに知られていると思う。

隠してもあまり意味はないだろう。


アイ:「このまま上空から見れば、全部の会場の試合が見えるね。」


丁度9時からの試合が始まったところだ。

一回戦は八つの会場で行われ、それぞれの試合は一時間弱。


決着がつかない場合は審判の判定となる。

みんな良い勝負だ。パッと見では魔法使いは居ない様に見える。


アイ:「トーナメント表を大きく4つに分けると、

  第一、第二会場が総司君と対戦する可能性がある人達、

  第三、第四会場がフランさんの話のレオンさんのいる場所、

  第五、第六会場がソフィさんと対戦する可能性がある人達、

  第七、第八会場が私と対戦する可能性がある人達ね。」


フェリさんは第七会場で僕と同じ時間だ。

試合を見るのは無理そうだ。

レオンさんの試合は予選で見たが、時間が合えば見ておこう。


アクア:「人魚族は槍を武器にすることが多いですが、

  人間族は長剣の方が多いですね。」

アイ:「持ち運びに便利だしね。

  人魚の島や町にいるときはいいけど、

  アクアさんも念のため移動中に身に付けられる武器を持てば?

  身に付けているだけで牽制にもなるよ。

  なんならこの間の槍とは別に作ってあげるよ?」

アクア:「そうですね。それならお願いしてよろしいでしょうか?」

アイ:「今からなら私と総司君と同じで刀が良いかな。

  刀なら私達以外にも狐人族の人達もいるから、

  教えて貰うといいよ。私も時間がある時なら教えてあげる。」

総司:「僕もいいよ。」


アイさんは大きな魔素結晶を作り、

金属を生成しつつ、刀に形を変えていく。

僕達が作るものより遥かに良いものだ。


アイ:「はい。戦闘に使える術式も組み込んであるから、

  練習して慣れていってね。

  かなり良いものにしちゃったから、無くしちゃダメだよ?

  腰に当てると、身に付けられるように鞘からベルトが

  出るようになってるからね。」


アイさんが作った刀を差し出すと、アクアさんは両手で受け取る。


アクア:「ありがとうございます。一生の宝物にします。」

アイ:「魔力を通せば復元するから、

  遠慮なく使って大丈夫だからね。」


アクアさんはスラッとした長身の美人だから刀も似合う。

人魚の島では水着のような服だったが、今は女性服に

上からローブを着ている。自分で作ったのだろう。


9時からの試合はいくつか終了している。

時間は9時半を過ぎていた。


アイ:「そろそろ私の試合ね。第八会場に行こう。

  総司君とアクアさんは観客席の方に行ってね。」


アイさんは会場入り口へ、僕とアクアさんは直接観客席へ降りる。

周りにいた人達は驚いていたが、声をかけられたりはしなかった。


観客が他の会場に比べて多い。

予選でアイさんを応援に来ていた人や、

イルス兵団の人が数多くいる。


フェリさんがこっちに走って来ている。


フェリ:「総司君おはよう。

  三人で空から降りて来たわね…。

  ダメじゃないけど非常識だわ。」

総司:「おはようございます。」

フェリ:「総司君は昨日と違う女性を連れているわね…。

  フランさんも綺麗な方だったけど、

  今度は別格に綺麗な方ね。

  しかも飛んで降りてきたからには相当な魔法使いね…。」

総司:「人魚族のアクアマリンさんです。こちらフェリシーさん。」


アクア:「初めまして。アクアマリンです。

  アクアと呼んで下さい。

  今日は総司様と大会の見学に来ています。」

フェリ:「初めまして。フェリシーよ。フェリでいいわ。」

総司:「アイさんの試合を見に来たの?」

フェリ:「ええ。勝ち進めば3回戦で私と当たるからね。

  それでなくても、マジック商会の三人はイルス兵団では

  要注意人物になってるわよ?

  情報を集めて、どうしたら勝てるか、みんなで話合ってるわ。

  聞けば聞くほど絶望的になってるけど…。」


「各会場、10時からの試合の参加者は、

 それぞれの会場前に集合して下さい。」


そろそろアイさんの試合が始まるみたいだ。

どのくらい力を見せるのかな…。


既に前の試合の対戦が終わっていたので、

そのまま会場に入って行っている。

相手は男性のイルス兵団の方だ。手に剣と盾を持っている。


「開始10秒前!」


アイさんの対戦相手は剣と盾を構える。

アイさんは光り輝く刀を魔法で出した。


結構本気でやるみたいだ。

会場から感嘆の声が上がる。


「始め!」


合図と同時にアイさんは超加速で一瞬で相手の側面に迫る。

上段から盾ごと相手の両手を切り落とす。


相手は斬られてすぐに降参したみたいだ。

アイさんは対戦相手の両手を復元している。


開始の合図から相手の手を斬り落とすまで1秒かかっていない。

暫くして会場からパラパラと拍手が起きる。


気が付いたように大きな拍手になり、歓声もあがる。


フェリ:「なにあれ…。あんなの勝てるわけないじゃん…。

  昨日の試合を見て、魔法をなんとか掻い潜って、

  近接戦で勝負って思ってたけど、そういう次元じゃない…。」

アクア:「さすがアイ様。圧倒的ですね。」

総司:「普通の武器だと武器ごと一緒に斬られちゃうね…。」


アイさんが会場から出てきたが、今日は人集りは無い。

さすがにやり過ぎだったと思う…。みんな怖くて近づけないと思う。


早過ぎる試合の終了で、会場からも人が立ち去っていく。

他の会場の試合を見に行くのだろう。


アイさんがこっちに手を振って走って来る。


総司:「お疲れ様。一瞬だったね。」

アクア:「お疲れ様でした。」

アイ:「ちょっとやり過ぎちゃったかな?

  あんまり手加減するのも失礼かなって思って。

  せっかく勝ちあがって来た方だから、

  魔法だと戦っている感が無いと悪いから、

  武器でちゃんと戦ったんだけど。」

総司:「アイさんの気持ちはわかるよ。仕方ないよね。」

アイ:「総司君。隣の方は?」


横を見ると、フェリさんが引き攣った顔でアイさんを見ていた。


総司:「イルス兵団のフェリシーさん。

  勝ち進めば三回戦でアイさんと対戦することになるかな。」

アイ:「アイよ。よろしくね。」

フェリ:「あ…。アイさんですね…。よろしくお願いします。

   フェリシーと申します。フェリと呼んでください。」


フェリさんは恐る恐るという感じで答えている。

肩がブルブル震えている。本当に怖いんだと思う。


アイ:「お互い勝ち進んで対戦出来るといいね。」


アイさんは笑顔で言っているが、フェリさんの顔が青くなる。


フェリ:「は…はい…。よろしくお願いします。

  その…。優しくお願いします…。」

アイ:「こちらこそ。心配しなくても大丈夫だよ。

  真っ二つにしても直に治してあげるから。」


フェリさんの顔が更に青くなる。

フェリさんは真っ二つにされるらしい…。


フェリ:「そ…それでは…私は失礼します…。」


フェリさんはフラフラしながら立ち去った。


アイ:「それじゃ、私達もノンビリ観戦しに行こう。」


トーナメント表を見るが、どれも知らない人なので、

適当に近場の会場の試合を観戦していく。


アイさんの試合が第八会場だったので、この辺の会場で

試合を見るが、観客や通行人には見たことがある人が結構いる。


昨日はこの辺りを中心に治療活動をしていたからかな。


「総司君も観戦かい。今日の13時から試合だったよね。

 みんなで応援に行くよ。」


総司:「ありがとうございます。」


「今日もまたすごく綺麗な女の人と一緒だね…。

 こっちの子もすごく…。」


声をかけて来た人はアイさんの顔を見て凍り付く。

アイさんは笑顔だ。特に怒った顔はしていない。


「あ…。さっきの試合の…。

 総司君の知り合いだったんだね…。

 それじゃ、頑張ってね!」


逃げる様に走って離れて行く。


アイ:「やり過ぎたわね…。総司君ごめん…。

  明日からは気をつける…。」


僕は別にいいけど、明日、アイさんの対戦相手が来るといいね…。


アクア:「総司様の試合は第二会場ですし、向かいながら、

   途中でお昼でも頂きましょう。」

総司:「歩きながら食べたい物を探すのもいいね。」

アイ:「それならアレが食べたい。タコ焼きみたいなの。」

アクア:「私が買いに行ってきます。」

総司:「いろいろ食べたいから、一人分でいいからね。

   みんなで食べながら行こうよ。」

アクア:「かしこまりました。」


早速アクアさんが露店から買ってきたタコ焼きを食べる。

本当にタコ焼きだった。


アイ:「初めて食べたけど、美味しいね。これで私も作れるよ。」

アクア:「タコはよく食べていましたけど、

  こうして食べるのもいいですね。」

総司:「小麦粉と卵とか買って帰れば人魚の島でも作れるね。」

アイ:「そうね。特産品の製造は行っているから、

  交易についても考えた方がいいね。

  みんなの出産が終わったら、船を作ってあげるから、

  人魚の島と町で交易を始めようよ。」


アクア:「そういえば、言うのを忘れていました。

  アイ様達のご紹介ということで鳥人族の方々が

  人魚の町に来ました。

  私達と一緒でもいいので町に住みたい、ということでしたので、

  空き家と当面の食料を提供しています。

  鳥人族の方が船に乗ってくれれば、上空からの

  監視も出来ますので、航海の安全性も上がりますね。」


総司:「そういえばそんなこともあったね。」

アイ:「この大陸の南東に犬人族と猫人族が多く住む国が

  あるみたい。そこで人魚への偏見が無いなら、

  一緒に住みやすいかもね。行ったら、その大陸でも

  人魚の町を作ろうか。交易にもいいかも。

  その時は私も手伝うよ。」


偏見…なのかな…。僕は好きだけど、偏見とは言い切れないかも…。


アクア:「ありがとうございます。

  私達の一族は近い将来、人数が増えますので、

  そういう計画はとても助かります。」


僕達は他にも買い食いしながら歩き、第二会場に着いた。

第二会場で既にみんなが待っていた。

そういえば、マリカさんは起きてるかな?


総司:(マリカさん起きてる?)

マリカ:(ん~。起きた。もう一時前か。

  総司の試合には間に合ったね。)

総司:(起きたら地下二階だったよ。何してたの?)

マリカ:(まあ、いろいろだ。)


気になるけど、まあいいや。


ソフィ:「お、総司君達も来たね。

  昨日はいろいろ準備までしてもらって朝ご飯まで

  用意してもらってて。食べたのはお昼近かったけど。

  お蔭で昨日の夜は本当に楽しかった!ありがとう。」

デル:「アイさんありがとう。

  私もこんなに楽しかったのは久しぶりだったわ。」

アイ:「私は食べ物の準備をしただけだよ。」

白狐:「総司のお蔭で大森林を出て、毎日が楽しいわ。

  それに、いつでも総司は素敵ね。一緒にいられて幸せよ。」


みんな相当楽しい思いが出来たみたいだ。何があったのか気になる。


楓:「総司君は元に戻ってるみたいね。」

蘭:「元に戻ってくれて良かったよ…。」

ナギ:「別人みたいだったわね…。

  久々にヤバくなるところだった。」

マリン:「竜の島から来たみんなの気持ちがわかったわ…。」

ダリア:「初めて会った時の色気みたいなものが

  増し増しになってたね…。」

レン:「性別を超える勢いだったな…。」

アクア:「総司様は朝もちゃんと起きていらっしゃいましたよ?」

白狐:「総司はよく寝ると思っていたけど、

  短い睡眠でも大丈夫だったのね。さすがだわ。」

楓:「総司君は万能。」

総司:「そ…そうかな…。」


心苦しい…。


フラン:「私も寝過ごしちゃった…。

  アイちゃんは大丈夫だった?」

アイ:「勝ち負けを言っているなら問題無く勝ったよ。」

フラン:「微妙な言い方ね…。」

総司:「何も問題無かったよ。しいて言うなら、

  強すぎてみんなが引いちゃったくらいかな…。」

デル:「アイさんが本気を出したら大陸も吹き飛ぶからね。

  力を抑えている度合いだって誤差程度のものでしょ。」


デルさんはアイさんの昔の知り合いみたいだけど、

さすがに大げさに言っているだけだよね?


アイ:「そろそろ総司君の試合だね。

  上手く手を抜かないとダメだよ?」

総司:「変わった応援だね…。でも、わかってる。」


「各会場、13時からの試合の参加者は

 それぞれの会場前に集合してください。」


総司:「それじゃ、行ってくるね。」


みんなが声援で送り出してくれる。

お昼休憩後なので会場には誰もいない。


僕と対戦者はそのまま会場に入る。

相手は幅広で長い大剣を持った大きな男性だ。


身長は2mを超えていると思う。力で押してくるタイプかな?

腰には何本も剣を装備している。どういう戦い方をするんだろう?


総司:「よろしくお願いします。」

対戦者:「よろしくな。噂は聞いている。かなりの凄腕らしいな。」

総司:「ありがとうございます。」


謙遜するのも何か違う気がして、素直にお礼を言った。


「開始10秒前!」


僕は刀に手をかける。相手は大剣を深く地面に刺した。

どういうつもりだ?


「始め!」


僕は昨日と同様に突進する。

相手は腰から剣を抜いて投げてきた。


僕は難なく避けるが、突進するスピードは落ちる。

相手は大剣の後ろに位置をとり、僕の剣戟が当たらない位置にいる。


両手に抜いた剣を持っている。

大剣は武器ではなく、直線的な攻撃に対する障害として使うようだ。


僕が近くまで行くと、相手は肩幅の広さを利用して大剣の左右から

剣で刺突攻撃をしてくる。


刺突は斬撃に比べ、振りかぶる動作が無い分、

攻撃の起こりから刺突までが速い。


反面として躱されると態勢を大きく崩すが、

相手の人は手が長いため、

剣を引く動作だけで、こちらの攻撃より先に態勢を

立て直すことが出来ている。


長所を生かして上手に牽制し、

僕が大剣の側面に回らない様に上手く攻撃してくる。


左右のフェイントにも左右の手で反応してくる。

開始前の会話で噂を聞いていると言っていたが、

僕の試合を見ていたのかもしれない。


僕への対策をちゃんと考えての戦法だと思う。

これだとそもそも抜き打ちは出来ない。


僕は刀を抜いて相手の刺突攻撃を刀で弾く。

しばらく攻防は続くが、大剣の側面に回ることは出来ていない。


一旦距離を取ってみるが、相手は大剣の後ろから出てこない。

僕が魔法を発動しようとすると、とっさに剣を投げてきた。


更に待っても大剣から出てこない。

よく考えてくれている。僕は少し嬉しくなった。


「俺は出て行かないぞ。力量差はわかってる。

 俺の中では引き分けでも俺の勝ちだ。

 少しはイルス兵団の良い所も見せないとな!」


総司:「貴方のような方と対戦出来て嬉しいです。

  ちょっと本気を出しますね。」


僕は防御壁を展開して相手の投げてくる剣を弾きつつ、

十字剣陣で攻撃する。大剣の左右から十字剣が相手に刺さる。


「つぅ~…。」


相手は両手を上げる。


「降参だ。」


僕は刀を鞘に納め、駆け寄って相手の傷を治す。

膝をついているので、手で抱えて立たせた。


「ありがとう。異なる魔法の同時発動か…。

 それにあんな魔法まであるとは…。

 圧倒的なスピードと剣術は見ていたけど、

 魔法まで破格の強さなんだな。」


会場から大歓声が起きる。


総司:「ありがとうございました。」


握手をして相手の手を一緒に上に上げる。

僕の方が小さいから上手く上がらない。


相手の人が僕を抱え上げてくれた。

僕は好意に甘えて会場に両手を振った。

会場からの拍手と歓声が大きくなる。


総司:「僕は総司です。改めて、対戦ありがとうございました。」

「知ってる。俺はエリクだ。君が優勝するのを祈っているよ。」


僕達は改めて握手をして会場を出た。


会場の出口にはたくさんの人がいた。


「すごい魔法だったね!」

「総司さん素敵!」

「カッコ良かった!」


僕は笑顔で手を振る。みんな嬉しそうに振り返してくれた。

みんなのいる観客席に戻る。


総司:「ただいま。」

アイ:「良い対戦相手だったね!」

ソフィ:「ああいう戦い方があるんだね。私も勉強になったよ。」

白狐:「総司の戦いを見て対策してきたんだろうね。

  魔法は使えなくても立派な戦いだったわ。

  対戦相手にも敬意を表したい。」

総司:「良い人だった。

  昨日の一戦しか見る機会は無かったのに、

  僕との対戦を考えて特別に作戦を立てて来てくれたのが

  わかって嬉しくなったよ。」

アイ:「私の相手の人も考えてくれていたかもしれないね…。」

アクア:「何かをする間も与えずに粉砕しましたね。」

アイ:「そうね…。」


15時からのソフィさんの試合も、ソフィさんが無難に勝利し、

全員が一回戦を突破した。


昨日の夜が大騒ぎだったみたいで、

今日は大人しくみんなで帰り、夕飯を食べた後に

地下二階で魔法や剣術などの稽古をしてから就寝した。


白狐さんがアクアさんに刀の剣術を教えてくれていた。


それとフランさんも大会が終わるまで、

このままこの家に泊まっていくそうだ。


明日は2回戦から4回戦までが実施される。

一日に3戦だ。頑張っていこう。

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