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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
北の大陸
42/89

31.武術大会③予選後

僕とフランさんは負傷者の治療に向かう。

第一会場でレオンさんとフェリさんが合流してきた。


レオン:「先ほどのアイちゃんと呼ばれていた娘は

  総司君の身内と言う話だったね。

  すごい魔法使いだな。圧倒的な魔法だった。

  相手を無傷で無力化するのは相当の技量が必要だ。

  私にはとてもあの様な事は出来ない。」

フェリ:「確かに総司君が言っていた様にすごかったわ…。

  思っていたのと全然違ったけど…。」


総司:「上には上がいるのは解って頂けましたか?」

フェリ:「ええ。よくわかったわ。見た感じは、

  可愛い子が遊んでいる様にしか見えなかったけど…。」

フラン:「私もアイちゃんが戦う…、

  戦ってたってことで良いのよね?

  なんかこう…。バッとやってクルクルって。

  ずっとそれの繰り返しだったけど…。

  総司君とは全然違ったけど、

  圧倒的だったのは間違いないわ…。」


僕は負傷者を治療しながら言う。15時半と16時の試合の

二回分なので、それなりに負傷者が多い。


レオンさんとフェリさんはずっとついて来ている。


レオン:「総司君の仲間には狐人族と長耳族の方もいたな。

  イルスの街の人間族とは交流のない種族だ。

  正直に言えば、イルス兵団にとって仮想敵でもある。」

フラン:「今日の武術大会では総司君と同じように

  他の場所で負傷者の治療をしてくれています。

  私も昨日からの付き合いですが、

  みんな総司君やアイちゃんを慕っており、

  とても敵とは思えません。」

レオン:「わかっている。

  団員からも治療して貰ったという報告を受けている。

  どちらの種族の方も私達よりも

  優れた魔法使いであることは間違いない。」


フランさんが狐人族と長耳族の方が友好的であることを

説明してくれている。人魚族もいるんだよね。

人型化すると人間と見分けがつかないから仕方ないか…。


総司:「覚えていらっしゃるかわかりませんが、

  青い髪の女性が三人いたと思いますが、

  あの方達は人魚族です。

  人魚族の方達も治療に参加してくれていますよ。」

レオン:「総司君はこの大陸に住む有力三種族と

  親交があるということか。

  人魚には関わるなというのが、この大陸に住む

  人間族の共通認識だが…。」


総司:「人魚族と人間族で過去に少し揉め事があった

  みたいですが、もう大丈夫だと思います。

  近年そういうことは無いはずです。

  人魚族は女性だけの種族ですので、

  子孫を残すには他種族との交流が必要です。

  そのせいで、なんと言えば良いのか、

  友好的でない接触もあったみたいですけど…。

  しかし、その心配は既に過去のものです。

  基本的に弱い者には興味が無いそうなので。

  近くに強者がいれば興味はそちらに偏るそうです。

  人魚達からすれば、人間族よりも、狐人族や

  長耳族の男性の方が興味の対象になると思います。

  交流が無いのでそういった話はまったく聞きませんけど。

  それに、アイさんが人魚族にそういったことに関しても、

  大きな手助けをしたので、心配はまったくないと言って

  良いと思います。

  人魚族に敵意を向けたり攻撃したら別ですけど。」


レオン:「言い難いことをハッキリと言ってくれる…。

  しかし納得出来た。

  なぜ人魚族が総司君と一緒にいるのか。」

総司:「それはなんとも言えませんけど…。」

フラン:「人魚族の代表がアイちゃんと総司君には様呼びだもんね。

  二人には大恩があるとか言ってたよね。」

総司:「アクアさんはみんなに丁寧な話し方をするだけですよ…。」


フランさんが笑顔で僕の方を向いて言う。


この辺の負傷者の治療は終わったので別のところに移動する。


そういえば、レオンさんはイルスの街の領主の血縁者で、

現在この街を運営している方の叔父に当たるという話だった。


レオンさんに協力して貰えれば、

アイさんの目指す種族間の融和の力になると思う。


総司:(マリカさん。レオンさんは種族間の融和の

  力になってくれると思う?)

マリカ:(偏った考えを持っている感じはしないな。

  大丈夫なんじゃないかな。)


総司:「レオンさん、僕からも質問をしていいでしょうか?」

レオン:「構わないよ。私ばかり聞いていては悪いしな。」

総司:「レオンさんは他種族のことをどう思っていますか?

  例えば、今後、友好的な関係を進めていく事に

  賛成でしょうか?」


レオン:「現状は交流はない。

  積極的に交流しようという動きもない。

  交流することで得られるもの、失うものもあるだろう。

  こればかりはやってみないとわからない。

  というのが正直な感想だ。

  しかし、何かしら揉め事が起きた場合、

  話し合いすら出来ない状況は望ましくない。

  少しずつでも交流して、

  程良い程度を見極めるのが、重要だと思う。

  平和的に進められるのが前提だが。

  その橋渡しを総司君達がしてくれるということだろう?

  私はその考えに賛成するよ。」


さすがだ。僕の質問の意図まで見抜いて、的確な返事をくれた。

僕の言い方がわかりやす過ぎた気もするけど…。


総司:「ありがとうございます。

  僕にとって、とても嬉しく、頼もしい答えでした。」

レオン:「私は君達をイルス兵団に誘うつもりでいた。

  しかし、既に明確で大きな目標を持っているようだ。

  それは一兵団に所属することで出来ることよりも

  有意義だが、非常に困難なものだろう。」

総司:「大丈夫です。僕達はただ楽しく旅をするだけです。

  その中で、出来る範囲で様々な種族の方達が

  楽しく生きていける様なお手伝いしたいと思っています。」


レオン:「君の言葉に嘘は無いだろう。

  君達がどういう集まりなのかよく分かった。

  君は偉大な魔法使いだが、

  まだ肉体的に成長しきっていない。

  見た目とそう変わらない歳だろう。

  その若さで、力も志も立派なものだ。

  武術大会の対戦が進めば、

  君達と対戦することもあるだろう。

  その時を楽しみにしている。」


総司:「ありがとうございます。」

レオン:「それでは、また会おう。」

フェリ:「お爺様が認めたんだから、

  私も認めてあげるわ。またね!」


レオンさんとフェリさんは立ち去っていった。


フラン:「レオンさんは噂通り気さくな人だったね。」

総司:「僕は今日初めて知ったので噂は知りませんけど、

  たしかに気さくで立派な方でしたね。」

フラン:「総司君達って他種族で仲良く出来る様にするのが、

  目標だったんだね。出来ることは少ないけど、

  私も協力するからね。」

総司:「ありがとうございます。すごく嬉しいです。

  フランさんには手続きなどで、

  とってもお世話になっているし、

  これからもいろいろお願いすると思います。

  とても心強いし、助かっています。

  これからもよろしくお願いします。」


フランさんは笑顔で頷いてくれた。


最後の試合が終了し、負傷者の治療を全て終えて家に帰る。


総司:「帰ったら夕ご飯ですね。

  何が食べたいですか?

  アイさんと一緒に準備する事になると思いますが、

  今日はずっと一緒にいてくれて嬉しかったので、

  僕が別にフランさんの好きな物を作ります。」

フラン:「くっ…。なんてことを言うの…。

  総司君はみんなに優しい。総司君はみんなに優しい。

  総司君はみんなに優しい。総司君はみんなに優しい。

  総司君はみんなに優しい。総司君はみんなに優しい。

  総司君はみんなに優しい。総司君はみんなに優しい。

  総司君はみんなに優しい。総司君はみんなに優しい。

  私だけに優しいわけじゃな~~~い!」


フランさんがブツブツ独り言を言いだした。聞こえてるけど。


フラン:「はぁ~~~。耐えた!

  え~と…。なんだっけ…。私の食べたいものか。

  この間のステーキが美味しかったけど、

  アイちゃんと総司君はいろいろ美味しいものが

  作れるのよね?みんなと一緒でいいから、

  総司君のおススメの料理が食べたいわ。」

総司:「それで良ければ、喜んで。帰りの間に考えておきますね。」


僕は笑顔で答える。


フラン:「総司君は危険だわ…。」


家に着くと、アイさんはもう家に着いていた。


総司:「ただいま。」

アイ:「おかえり!帰ってきて直でなんだけど、

  夕ご飯の準備をしちゃおう。

  総司君も手伝ってくれるよね?」

総司:「もちろんだよ。」

アイ:「今日は私のお願いでみんな頑張ってくれたし、

  いつもより豪華な食事にしようね。

  私とソフィさんと総司君は早く寝なくちゃいけないけど、

  みんなは夜遅く…、もしかしたら朝までいろいろ

  するかもだから、つまめるオードブルも別に作ろう。

  お酒も用意しておこうね。あとは何かあるかな…。」


フラン:「今日の夜の基本的な予定だけど、

  10時にトーナメント表が発表されるから、

  それを役場に取りに行く。

  深夜0時から明日の8時まで賭札の販売があるから、

  買う人は役場近くで開かれている売り場まで買いに行く。

  トーナメント表は私が貰ってくるから、

  明日からの試合のことと、誰に賭けるかとか、

  ここでみんなで相談しよう。」

アイ:「ありがとう。そうしたら、明日試合のある三人は

   深夜0時までは頑張って起きて、その後就寝かな。」

フラン:「明日は1回戦で、各参加者は一日に1回しか試合がない。

   トーナメント表に各試合の会場と時間も書いてある。

   始まるのが遅い試合だったら、遅くまで寝ていられるから、

   寝るのはもっと遅くても大丈夫だよ。」

アイ:「そういえばそうね!」


料理は何にしようかな…。ピザにしようと思っていたけど、

オードブルに回した方が良いよね。


夕飯は豚バラと白菜の鍋にしよう。

僕とマリカさんで料理をする。


アイさんはビーフシチューとパエリアみたいだ。

組み合わせは大丈夫だろう。むしろ合う気がする。

料理がもう少しで出来る頃になると、みんなが帰ってきた。


アイ:「おかえり!」

総司:「おかえりなさい。」

ソフィ:「ただいま。夕ご飯美味しそう!お腹空いてたんだよね。」

白狐:「ただいま。いつもありがとう。配膳くらいは手伝うよ。」

デル:「ただいま。準備してくれてたのね。ありがとう。」

アクア:「遅くなりました。」


みんな揃った。テーブルに料理が並べられていく。


アイ:「はい。それじゃ、どうぞ召し上がれ。」

フラン:「総司君のおススメはこのお鍋か。

  さっぱりしていて美味しいね!」

総司:「お口にあったみたいで良かったです。」


今日のアイさんの料理の品目は味が濃いものが多いから、

ポン酢で食べる鍋は丁度良いと思う。


楓:「フランさんは今日一日ずっと総司君と

  一緒だったなんて羨まし過ぎる。」

白狐:「今日は試合もあんまり見れなかったな。」

アイ:「ごめんね。でも、今日のことは後で良い結果になって

  返って来るよ。明日からは今日みたいなことは無いから、

  自由に観戦して良いからね。」

白狐:「他意は無かった。勘違いさせてすまない。

  私も単にフランさんが羨ましかっただけよ。」


フランさんには聞こえてないみたいだ。

もしくは聞こえてないふりかもしれない。


ナギ:「アイちゃんと総司君の料理はいつも美味しいね~。

  アイちゃん達と一緒なら美味しい料理が食べられて、

  退屈もしない。私もここに住んじゃおうかな~。」

アクア:「お婆ちゃんさえ良ければアイ様と一緒にいてくれると

  助かります。私は近いうちに竜の島に戻りますので。」

アイ:「私達は構わないよ。むしろ一緒にいてほしいかな。」

ナギ:「それなら取りあえず暫くはお世話になるわ。」


会話しながらの夕ご飯だったが、そろそろみんなが食べ終わる。


アイ:「それじゃ、片付けをしたらオードブルみたいな

  つまめるものを作るね。

  今日の夜はみんな遅くまで、起きているだろうから。

  外で食べたりするだろうけど、

  帰ってきても飲み食い出来る様に準備だけはしておくね。」


片付けが終わるとアイさんはまた料理を始める。

僕は適当に魔法でお酒を出していく。


マリン:「お酒なんて久しぶりね。

  私はもう頂いちゃおうかしら。

  総司君、グラスとおススメのお酒を頂戴。」


う…。グラスは良いけど、僕はお酒を飲んだことないから、

おススメのお酒って言われてもな…。


僕はマリカさんが術式にしてくれているお酒を

魔法で出しているだけだし…。


総司:(何が良いかな…。)

マリカ:(食後だからワインとか良いんじゃないかな。)

総司:(なるほど。ありがとう。)


僕はワイングラスを出して、さっき出したワインを注ぐ。


総司:「どうぞ。お口に合うか分からないけど。」

マリン:「ありがとう。」


マリンさんはグイッと一気に飲む。


マリン:「美味しいわ!もっと頂戴。」

総司:「いいけど、もうちょっと味わって飲んでね…。」


僕は一杯注いで、ボトルごと渡す。


ソフィ:「私も飲む。私にも頂戴。」

総司:「同じのでいい?」

ソフィ:「同じのがいい。」


僕はワイングラスを出して、ワインを注ぎ、

ボトルごとソフィさんに渡した。


ソフィ:「ありがとう!」

楓:「総司君の出すお酒ほしい。総司君の味がするかな…。」

総司:「しないからね…。」

フラン:「いいな~!私もいいかな?」

デル:「私も頂戴!」


僕はみんなに同様にお酒を注いで渡す。

ボトルもまとめて魔法で用意しておいた。


違う形のグラスもいくつか用意して、氷と水、炭酸水、

レモンやグレープフルーツなども用意する。


おつまみはとりあえず、チーズとお漬物を出す。

トーナメント表を見て、話をしてから宴会かと思ってたけど、

もう始っちゃいそうだ…。


アイ:「総司君ありがとう。助かるよ。

  本当にいろいろ出来る様になったね。」


僕はマリカさんのお蔭という意味を込めて頭を指さす。

みんな楽しそうに話をしながら飲み食いしている。


アクア:「私にも出来ることがあれば良いのですが、

  大したことが出来ませんので…。」

アイ:「私の望みはアクアさんもみんなと仲良くして

  ほしいってことよ。」


僕はワイングラスを作り、ワインを注いぐ。


総司:「どうぞ。違うお酒が良かったら言ってね。」


僕は笑顔でアクアさんにワイングラスを渡す。


アクア:「ありがとうございます。ですが今は…。」


アクアさんがお腹を撫でる。

あ、そうだね…。そうだったね…。


マリン:「代わりに私が頂くよ。」


マリンさんが僕の手からグラスを取る。


フラン:「そろそろトーナメント表を取って来るね。

  総司君、付き合ってくれる?」


総司:「もちろんいいですよ。」

楓:「むー!またフランさんが一緒。」

総司:「飛んで行くから直に帰って来るよ。」

楓:「飛ぶってアレでしょ!ズルい!」


楓さんはもう酔ってるのかな…。


総司:「それなら一緒に行く?」

楓:「行く!」

フラン:「役場に行ってトーナメント表を

  取って来るだけなんだけどね…。」


三人で屋上へ行く。


総司:「それじゃ、掴まって。」


躊躇なく楓さんが僕に抱き着いてくる。


フラン:「何…してるの?」

総司:「フランさんも掴まって下さい。」

フラン:「なるほどね…。これは確かにズルいわ。

   それじゃ…。遠慮なく…。」

楓:「良い匂い…。舐めていい?」

総司:「ダメ。」

楓:「失敗した。次は聞かずにやっちゃおう…。」


飛び立つと直に役場に着く。

入り口にはたくさんの人が列になって並んでいる。


見られても問題は無いが、

念のため建物の影になっている位置に降りた。


フラン:「それじゃ、取ってくるから待っててね。」

総司:「待ってください。」


僕は魔法でチョコレートをたくさん作る。


総司:「役場に人に渡してください。」

フラン:「ありがとう。私も入ってパッとトーナメント表だけ

  取って出て行くのはちょっと気まずかったんだ…。

  こういう気遣いがさすがだよね。」

総司:「役場の皆さんが頑張ってくれているから、

  みんなが楽しめるんです。このくらいはさせて下さい。」

フラン:「総司君…。みんなによろしく言っておくよ。」


フランさんが役場の裏口から入っていく。

楓さんは降りても抱き着いたままだ。息がお酒臭い。


総司:「楓さん…。お酒臭い…。」

楓:「ぐはっ…。なんて失態。嫌いにならないで…。」

総司:「そんなことで嫌いになんてならないって。」

楓:「ホントに?なら舐めていい?」

総司:「ダメ…。」

楓:「また聞いてしまった…。」


フランさんが役場から出てきたが、

職員の人も何人か一緒に出てきた。


「フラン…。羨ましい…。加給があったら驕りなさいよ?」


フラン:「わかってるわよ…。」


「総司君、お菓子ありがとうね!」


総司:「お仕事頑張って下さい。」


僕は笑顔で手を振りながら言う。


フラン:「またね~!」

総司:「それじゃ、行きましょう。」


フランさんも抱き着いてくる。


「「「なっ…。」」」


僕はフランさんと楓さんを両手で抱えて飛び立った。


フラン:「ついつい優越感に浸りたくてやってしまった。」

楓:「次に出勤したら袋叩きだね。私も混ざっちゃおうかな。」

フラン:「後悔はないわ。それだけの価値がある。」


直に家に着く。


総司:「みんなのところに行きましょう。」

楓:「うん。」

フラン:「いいわよ。」

総司:「もう着地してるんだから離れていいですよ?」


二人が離れてから、三人でリビングに入った。


フラン:「貰えるのは予選を突破した人の分だけだから、

  それぞれの出場者に渡すね。

  みんなはバラけて、適当に見て。」

アイ:「ありがとう。」

ソフィ:「あー。私が先にアイさんに当たるのか…。」


フラン:「順当に勝ち進めば、準決勝でアイさんとソフィさん、

  決勝で総司君と勝った方が当たる感じだね。

  所属と魔法適正の関係から、なるべく当たらない様に

  配慮してくれているね。

  まあ、勝ちあがった128人のうち

  総司君達以外はイルス兵団の人達だから、

  早いうちに総司君達が当たるように組まれてたら、

  批判があるかもだからね…。」


ソフィ:「私は知っているのが私達だけだから、

  これ以上見ても仕方がないね…。」

デル:「ソフィさんには悪いけど、1位アイさん、

  2位総司で決まりね。全然悩む必要がないわ。

  面白くなるかと思いきや、全然面白くなかったわね…。」

白狐:「私は1位総司、2位をアイさんにするわ。」

総司:「白狐さん…。気持ちはすごく嬉しいけど、

  間違いなく無駄になるからやめてね…。」

白狐:「そう…。」

フラン:「お互い勝ち進めばだけど、総司君は準決勝で

  レオンさんと当たりそうね。フェリさんは…、

  三回戦でアイちゃんとか…。最終日まで残れないのね…。」


アイ:「その二人は知り合い?」

総司:「うん。今日のアイさんの試合を僕と一緒に見に来ていた

  イルス兵団の人達がいたでしょ?そのうちの二人だよ。

  レオンさんは魔法使い、フェリさんも魔法使いらしいよ。」

フラン:「フェリさんはレオンさんの孫娘で、

  レオンさんは現領主の弟さんなんだよ。」

アイ:「総司君は私と離れていると、重要人物とよく会うね…。」

総司:「たまたまだよ…。会ったきっかけはフランさんだし。」


白狐さんとデルさんはマリカさんのお蔭だしね。


アイ:「仮に上位3名になって領主と会談する時に

  同席するかもしれないね。どういう人だったの?」

総司:「良い人だったよ。他種族と仲良くしていくのは

  賛成だって言ってた。」

アイ:「もうそこまで聞いてくれてたんだ。ありがとう。

  それなら後は憂いなく勝っていくだけだね!」

総司:「そうだね。僕も頑張るよ。」

ソフィ:「私も頑張るよ。その人とは3位決定戦で

  対戦するかもだね。」

総司:「デルさんは前回の武術大会は見ましたか?」

デル:「見たわよ。」

総司:「気をつけた方がいい相手はいますか?」

デル:「みんな私よりも弱いくらいだから、

  総司達からみれば誤差みたいなものよ。

  しかも1対1でしょ?負ける要素がないわよ。」

総司:「そうですか…。」


フラン:「私も武術大会はずっと見てきたけど、

  総司君達は完全に別格よね…。

  今日試合を見て、本当にビックリしたわ…。

  そうだ。大事なこと忘れてた。

  明日の試合の時間と会場だけど、

  最初がアイちゃんで10時から第8会場。

  次が総司君で13時から第二会場。

  最後がソフィさんで15時から第五会場よ。」

ソフィ:「良かった。私は遅い時間だから、

  今日は気にせず起きていられるね。」

総司:「僕はいつも通り寝るよ。」


マリカ:(それなら私は遅くまで起きていてもいいかな?

  総司はお酒を飲めないけど、私は久しぶりに飲みたい。

  明日の一回戦も、アイさんが相手で無ければ

  戦闘は総司だけでも心配ないからね。)

総司:(もちろんオッケーだよ。

  マリカさんは何時でも好きにしていいんだからね。)

マリカ:(ありがとう。)

デル:(いいねー!マリカさんと飲んでみたかったんだ!)

ソフィ:(私も!楽しみだね!)


デルさんとソフィさんにも念話が聞こえていたみたいだ。


総司:「ごめん。やっぱりどうするかわからない。

  寝てもすぐに起きるかも。」

アイ:「私はいつも通り寝るね。

  明日の朝、私がここを片付けるから、

  みんなはそのまま寝てていいからね。」

アクア:「私も生活を乱せませんので、アイ様とご一緒します。」

デル:「あ、アイさん。いくつか楽器を作って貰って良い?

  持って来てなくてね…。

  エレキギターは作って貰ったけど、ハードロックは

  アイさんと総司以外には受けが良くないし…。

  他の楽器を作るにしても私だと時間がかかっちゃって。」

アイ:「いいよ。」


その後、アイさんと一緒にオードブルを用意してから僕は就寝した。

みんなから見たら、僕は寝たすぐ後に起き出すことになるだろう。


明日の朝どうなっているかちょっと不安だけど、

マリカさんなら大丈夫だろう。

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