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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
北の大陸
38/89

27.狐人の大森林④みんなとイルスの街へ

総司:「嬉しいな。一週間後にみんなで移動だね!」


白狐さん、蘭さん、楓さん、デルさんの四人と共に

一週間後にイルスの街に行くことが決まった後、

予定通り、午後の訓練の前にデルさん達三人と

模擬戦のような戦闘訓練をすることになった。


レン:「本当に3対1でやるの?」

ダリア:「さっきの魔法を見たでしょ。

  かなり強い魔法使いなのは間違いない。」

デル:「手加減は無しよ。一斉にかかるわよ。」

白狐:「私が開始の合図をするわ。」

総司:「お願いします。」


僕は腰の刀に手をかけて抜き打ちの構えをする。

レンさんとダリアさんは長剣を抜き構える。


それなりにしっかりした構えだ。

デルさんは両手を前に出して構えている。

ちょっと腰が引けていてカッコいいとは言えない…。


白狐:「それでは。始め!」


三人で飛行の魔法で突進してくる。

僕は超加速でレンさんに突っ込み、

下から両足を抜き打ちで斬り上げる。


レンさんの両足を切り落とし、そのままダリアさんに向かう。


ダリア:「速いっ!」


ダリアさんは防御壁を展開する。後ろからデルさんも

ダリアさんの防御壁に重ねるように防御壁を追加する。


僕は光輝剣を発動し、

防御壁ごとダリアさんの伸ばした両手を切断する。

デルさんは慌てて両手を上げた。


デル:「降参!」


僕はダリアさんとレンさんの損傷を復元した。


「「「さすが総司君!!!」」」


狐人族の人達が称賛してくれた。


白狐:「一瞬だったね。」

蘭:「合図から3秒くらいかな。」

楓:「総司君カッコいい。」


デルさん達は三人集まって相談している。


デル:「ちょっとこのまま終わるのは情けないから、

  もう一回良いかな?」

総司:「もちろんオッケーだよ。」

白狐:「それじゃ、もう一回位置について。」


僕達は最初の位置に戻る。


僕は腰を落とし、左掌を前に向け、右手に刀を持ち、

上から背中に向けて刀を振りかぶった形に構える。

デルさん達は先ほどと同じ構えだ。


白狐:「始め!」


デルさん達は上空へ飛行する。

予想通り今度は距離をとって魔法で遠距離戦をするつもりみたいだ。


デルさんは長剣を数本。レンさんとダリアさんは氷の槍を

生成し、全員が一斉に射出してくる。


僕は防御壁を展開した後に、十字剣陣を発動し、

続けて刃の陣を発動する。


左にレンさん、中央がデルさん、右にダリアさんがいる。


複数の十字剣の魔法が三人の左右から襲い掛かり、

正面から複数の刃の魔法が襲い掛かる。


十字剣は左右から曲がっていくので

着弾時には刃とほぼ同時になる。


レンさんとダリアさんは左右に防御壁を展開し、

デルさんは正面に防御壁を展開する。


デルさんは正面の刃の魔法の防御に成功する。

レンさんとダリアさんは左右の十字剣の魔法は防げたが、

正面から来る刃の魔法が複数突き刺さる。


デル:「降参!」


デルさんは両手を上げて宣言する。

僕は1回目と同様にレンさんとダリアさんの損傷を回復する。


蘭:「今度は5秒くらいかな。」

レン:「もう言い訳のしようがないな。

  例え斬れたとしても、俺達の傷を治したみたいに

  一瞬で回復されるだろうし。

  まあ、当てること自体不可能だと思うけど。」

ダリア:「長耳族全員でかかっても勝てないんじゃない…?」

デル:「魔力量も身体能力も技量も圧倒的な差があるわね…。」

白狐:「言い難いけど、総司は全然本気じゃなかったよ…。」

デル:「そうなんだ…。既にここまで差があると、

  嘘の意味も無いから本当なんだろうね…。」

総司:「白狐さん達と何度もやった状況だったからね。」

レン:「俺もここで訓練しようかな…。」

ダリア:「そうね…。」

デル:「私も真面目に訓練しようかな…。」

白狐:「お花畑は私に負けた時も同じこと言ってたよね?」


この後、いつも通り午後の剣術の訓練を開始した。


デルさん達は一度長耳族の大森林へ帰り、

何人か長耳族の人を連れてきた。


しばらくここで一緒に訓練をするそうだ。

楽器も持ってきてくれて、夕飯後に簡単な演奏会をしてくれた。


デルさんと長耳族の人達の演奏は心癒される。

僕は今度は泣かずに済んだ。


前回の演奏のときにデルさんのお蔭で

僕の中で区切りがついたのだと思う。


このことについて、デルさんには本当に感謝している。

デルさんと長耳族の人達は白狐さんの家に泊まることになった。


寝る場所で揉めていたが、日替わりで落ち着いたみたいだ…。

次の日の午前の魔法の訓練は、デルさんが僕に付いてきた。


移動する前にレンさんとダリアさんに

白狐さん達にあげた指輪の魔道具と同じものを渡した。

二人とも感謝していた。


マリカ:(デルさんは私のことを知っている。

  今から念話の指輪を作るからデルさんに渡してくれ。)

総司:(わかった。)


僕を介してマリカさんは念話の魔道具を作る。


総司:「デルさん。この指輪を付けてほしい。

  マリカさんと念話で会話出来るようになるから。」

デル:「念話?テレパシーみたいなものかしら?」

総司:「そんな感じ。」


デルさんは僕から指輪を受け取って指に嵌める。


マリカ:(デルさん聞こえるかい?)


デル:「聞こえるわ。」


総司:(頭の中で話す言葉をイメージしてみて。)

デル:(こんな感じかな?聞こえてる?)

総司:(聞こえる。大丈夫みたいだね。)

マリカ:(デルさん。いろいろありがとう。)

デル:(こちらこそ。総司みたいな良い子なら

  私からお願いしたいくらいよ。)

マリカ:(そう言ってくれると嬉しい。

  ちゃんと御礼を言いたかったんだ。

  総司の魔法の訓練に付いて来てくれて良かった。)

デル:(こちらこそ。厚かましいけど、透…。

  マリカさんから魔法を教えてもらいたくて。

  マリカさんの魔法は本当にすごいわね。)

マリカ:(私だけじゃない。総司だってもう十分に強い魔法使いだ。

  それと…、お願いだから気をつけてね…。)


デル:(だ…大丈夫よ。ちょっと噛んだだけよ…。心配しないで。)

マリカ:(信じてるよ。)

デル:(マリカさんって素でそういう話し方なのね…。

  総司の身体で話をするから、そうしてるのかと思ってたわ。)

マリカ:(転生した時に若かった頃の話し方に変えたんだ。

  女子校だったから、この方が受けが良くてね。

  背も高かったし、違和感も無かったんじゃないかな。)

デル:(相当モテたでしょうね…。女の子から…。)

マリカ:(どうだったかな。)

総司:(マリカさんは男からだってモテたと思うよ。

  僕もマリカさんが大好きだもん。)

マリカ:(嬉しいよ。私も総司が大好きだ。心から。)

デル:(何なのこの二人は…。羨ましいわね…。)

マリカ:(私はデルさんとも良い友達になれると思ってる。

  これからもよろしくね。)

デル:(友達…。うん。すごく嬉しい!よろしくね!)


デルさんは満面の笑顔で答えた。


マリカ:(それじゃ、一緒に訓練しようか。

  その前に私達が使ってる魔法の術式をデルさんの

  魔道具に組み込む。それと武器は持った方が良い。

  武器に手をかけるだけでも牽制になるからね。)


僕とマリカさんとで魔道具のレイピアを作ってデルさんに渡す。

それと渡してある2つの魔道具に術式を組み込む。


デル:(ありがとう。)

マリカ:(そのレイピアで午後の剣術の訓練にも参加した方が良い。

  デルさんの方が十分認識しているとは思うけど、

  この世界は力がものをいう機会が多い。

  基本的に総司のように右手に武器、左手を軸に魔法を

  発動するようにした方が、いろいろなケースに対応しやすい。

  近接戦の時は総司は両手で刀を持つが、デルさんは

  非力な分、武器は片手のままで、左手で防御壁を

  展開して斬撃などを受ける方が良いかな。

  それと、そのレイピアは刃毀れしたり折れても魔力を通せば

  復元出来るから、気兼ねなく使って大丈夫だ。

  攻撃面でも魔力を通せば刺突を飛ばすことも可能だ。)

デル:(なるほど…。いろいろ考えてやってるんだね…。

  わかったわ。頑張ってみる!)


午前の魔法の訓練が終わり、昼食に戻る。

昼食の準備は、いつもの狐人族の人達に加えて、

デルさんを始め、長耳族の人も手伝ってくれた。


「デルさんのステーキ美味しい!料理も上手くなってますね!」


デル:「まあね!」


狐人族の人達とレンさん、ダリアさんは黙ってくれていた。

昼食の後、午後の剣術の稽古を始める。


デルさんの剣術はほとんど素人だった。


狐人族の剣士の人と長耳族の人がデルさんに付いて

教えてくれていた。


僕も型の練習をする。

白狐さん達も僕が来た時に比べて、かなり鋭い動きになっている。


続けていつも通り実戦訓練を行う。

狐人族、長耳族が入り乱れて訓練を行っている。


元々仲の良い種族関係みたいだが、更に仲良くなってくれそうだ。

長耳族の人達は大昔の経緯もあり、白狐さんを白狐様と呼んでいる。


恩人という位置付けみたいだ。

デルさんだけは白狐ちゃんと呼んでいるけど。


午後の剣術の稽古も順調に進んでいる。

やれるだけのことはやった。

あとはこのまま武術大会まで訓練を重ねるだけだ。



そして武術大会の前日の朝になった。


昨日の夜は出発前夜なので、盛大に宴会をした。

豪華な料理とお酒も出した。


長耳族の人達も演奏で盛り上げてくれた。

種族を問わず、みんなが楽しめたと思う。


そして朝食の後に出発を告げる。


「「「総司君また来てね!」」」


総司:「ありがとうございました。また来ますね!」

白狐:「私達も行ってくる。」


「「「白狐様、お元気で。」」」

「「「蘭と楓も白狐様を頼むよ!」」」


デル:「私達も行こうか。」


結局、レンさんとダリアさんもイルスの街に行くことになった。

せっかくなので、武術大会と人間族の街を見たいとのことだ。

全員飛行の魔法が使えるので、みんなで一斉に飛び立つ。


総司:「街を出るとき城門から出なかったので、

  出入りの記録を取っていたら面倒になるかもしれないから、

  先に一旦帰って、折り返して合流するね。

  家の方にも6人増えるって連絡しておくよ。」

白狐:「わかったわ。

  私達はこのままイルスに向かって飛んでいるよ。

  人間の街は入ったことが無いから、

  案内にちゃんと戻って来てね。」

デル:「私がたまに行ってるから大丈夫よ。市民権も持ってる。」


だと思ってた。元の世界に近い文化が多いから、

転生者の誰かが技術を伝えていると思っていたけど、

デルさんがそれをしていたんだろう。


総司:「直に戻って来るつもりだけど、遅れたらよろしくね。」


僕は一気に加速してイルスの街へ行く。


下から見えない程度の高度まで上げて、家の上空から一気に降りた。


総司:「ただいま!」


店舗スペースには誰もいなかったので、

奥のリビングのスペースに入る時に挨拶する。


ソフィ:「お!総司君おかえり。久しぶりだね。」


アクアさん、マリンさんは居ると思ってたけど、ナギさんまで居た。


アクア:「お久しぶりです。お元気そうで何よりです。」

マリン:「お邪魔してるわよ。」

ナギ:「アイちゃんからモニターで連絡を受けて、

  武術大会の見学も含めて遊びに来たよ。」


こうしてみると髪の色は一緒だけど、顔はあんまり似ていない。

部分部分では似ているけど、雰囲気が全然違うから、

血縁者には見えないな。


アクアさんは清楚で、マリンさんは妖艶、

ナギさんは陽気な感じだ。


総司:「みんな久しぶりだね。」

ソフィ:「アイさんはアガサさんの所に行ったよ。

  今日も仕事だって。帰ってきたら街中の建物が

  すごく綺麗になっててビックリしたよ。」


アイさんは相変わらずみたいだ。


総司:「僕はまたすぐに外出しないといけないから、

  アイさんに伝えといて。夕方には六人増えるって。

  僕は今から迎えに行って、街に入るのと、

  市民権の取得、住所の登録までしてくるから。

  来る人の中にアイさんの知り合いの

  長耳族の代表の人もいることも伝えておいてね。」

ナギ:「ほんと!?かなり強い人よ?大丈夫なの?」


デルさんが強いと言われても、なんかピンとこないけど…。


総司:「ナギさんも知ってるんだったね。

  それと狐人族の代表の人も来るよ。」

ナギ:「あのとき戦ってた二人が来るのか…。大丈夫?」

アクア:「アイ様と総司様がいれば何も問題ありませんよ。

  お二人は次元が違います。」

ナギ:「アイちゃんと総司君がすごい魔法使いなのは知ってるけど、

  戦っているところは見たことないのよね…。」

マリン:「私も無いのよね。

  アイちゃんがヤバいってのはわかるけど。」

総司:「二人とも優しい人だから大丈夫だよ。

  ちゃんとアイさんに伝えてね。

  それと家の権利証を借りていくよ。

  それじゃ、行ってくるね。」


僕は急いで城門まで行く。

出るときは特にチェックはされなかった。


次からは街の出入りは気にしなくて良さそうだ。

白狐さん達を迎えに行くと、すぐ近くまで来ていた。


総司:「お待たせ。」

白狐:「間に合って良かったわ。」


そのままみんなと城門へ行く。

西門に比べて空いているかと思ったが、長い列が出来ていた。


明日から武術大会だからかもしれない。

列に並んでいると周りからの視線を感じる。


滅多に来ない、もしかしたら来たことがないかもしれない

狐人族と長耳族が三人ずついるので目立つのだろう。

綺麗な女性が多いというのも理由だろう。僕は違う。


蘭:「人間族はやっぱり数が多いね。」

白狐:「初めてだからワクワクするわね。」

楓:「総司君も並んでくれてありがとね。」

デル:「交流があれば、VIP待遇されても

  良いメンバーなのにね。並ぶのが面倒だわ。」

レン:「逆に知られていたら、

  もっと面倒なことになったかもしれませんよ?」

ダリア:「仕方ありませんね。」


慣れているデルさんは並ぶのに飽きているみたいだ。


城門に着くまでに一時間はかかった。


総司:「人間1人、他種族6人です。」

受付:「銀貨13枚です。お名前などを記入してください。」


僕が7人分の時刻、名前、性別を記載し、種族欄に○を付ける。

それと僕は市民権を持っているのでカードを見せた。


受付:「手荷物が有る方は、進んですぐに検査員がいますので、

  そこで荷物を渡してください。」

総司:「わかりました。」


市民証のカードは素晴らしい。

誰も手荷物を持っていないので素通りする。


市民権の申請と住所登録はフランさんにお願いしてやってもらおう。

何でも相談に乗ると言ってくれていたので、頼らせてもらう。

昼食くらいご馳走すればいいよね。


僕はフランさんのいる役場にみんなを連れて行く。

昼食の時間だけど、前みたいに会議室を取って貰って、

そこで食べられないか聞いてみよう。


奥にフランさんがいた。受付さんに呼んでもらおう。


総司:「すいません。武術大会に参加の申し込みをしている

  総司といいます。マジック商会の所属で

  フランさんに専属になって頂いています。

  すいませんが、フランさんを呼んで頂けませんか?」

受付:「少々お待ちください。」


受付の方がフランさんを呼んできてくれた。


総司:「お久しぶりです。」

フラン:「明日から武術大会ね。頑張ってね!

  今日はどうしたの?」

総司:「後ろにいる6人のうち5人の市民権の申請と、

  6人全員の住所登録をしたいのですが、

  フランさんにお手伝いして頂こうと思って来ました。」

フラン:「いいよ。総司君に伝えたいこともあったし。

  それにしても狐人族と長耳族の方達よね。

  この街に来るなんて珍しいね。」

総司:「出来れば前のように部屋を取って頂けると嬉しいです。

   ついでに昼食をご馳走しますから。」

フラン:「わかったわ。ついて来て。」


僕は白狐さん達に向かって頷いて、ついてくるように合図した。


フラン:「この部屋で待ってて。書類を持ってくるから。」


僕は今のうちに魔法でバックを出し、その中で金貨を作る。

全部で150枚必要だ。


フラン:「はい。この申請用紙に必要なことを書いて貰って。」


僕はデルさん以外に用紙を渡す。


総司:「これに記入をお願い。僕は昼食の準備をするよ。

  デルさんも手伝って。」

デル:「いいわよ。」


僕とデルさんで昼食の準備をする。

デルさんは最近ステーキしか作らない。

僕は野菜スープとパンを作る。


フラン:「なんか最近は魔法を見るのに慣れてきちゃったわね。

  総司君達に会うまで武術大会以外では

  一度も見たこと無かったんだけど…。

  もしかして全員が魔法使いとか言わないわよね?」

総司:「全員魔法使いです。」

フラン:「そっか~。そうかなとは思ったけど…。

  昨日はソフィさんが連れてきた人魚族の3人も

  全員魔法使いだったし。あの家1軒に、この街の

  魔法使いの半分以上がいるってことになるのね~。」


みんな申請書類が出来たみたいだ。集めてフランさんに渡した。


総司:「あと費用の金貨150枚です。」


僕はバックごとフランさんに渡す。


フラン:「あれ?この部屋に入るときバックなんて持ってたっけ?

  まさか魔法で…。って、聞かない方が幸せか…。

  ちょっと待っててね。市民証を持ってくるから。」


フランさんは申請用紙とバックを持って部屋を出た。


昼食が出来たので、机に並べる。


総司:「デルさん、市民証を貸して。住所登録もお願いするから。」

デル:「よろしくね。」


デルさんから市民証のカードを受け取る。

ちょうどフランさんが戻ってきた。


総司:「二度手間ですいません。

  こちらのデルさんの市民証のカードです。

  6人分の住所登録をお願いします。

  一応、家の権利証も持って来ました。」


フランさんにデルさんの市民証のカードと家の権利証を渡す。


フラン:「そういえばそうだったね。ちょっと待っててね。」


フランさんはまた部屋を出ていく。


総司:「フランさんが戻ったら昼食にしよう。」

白狐:「わかったわ。私達のためにいろいろありがとう。」

デル:「こういう手続きって面倒なのよね。

  総司の段取りと手際が良いからスムーズだけど、

  いつもはもっと面倒なのよね。」

総司:「この街ってお金が身分の証明みたいなところが

  あるから、そういう意味では簡単だよね。

  もちろんお金があればだけど。」

デル:「総司は魔法をああいう風に使わないと思ってたけど、

  躊躇なく使っててちょっとビックリしたわ。

  もちろん私も使うけどね…。」

総司:「信用通貨なら躊躇するけど、金貨はそれ自体で、

  同等の価値があるから問題無いかなって。

  物々交換の感覚かな。」

デル:「そう言われてみればそうね。」


フランさんが戻ってきた。


フラン:「出来たわよ。」


僕は市民証のカードを受け取り、みんなにそれぞれ配る。


総司:「これで安心してこの街で暮らせるよ。」


白狐さん達:「ありがとう。」

総司:「それじゃ、昼食にしようか。」

フラン:「ありがとう!またこのステーキ食べたかったんだ!」


デルさんの魔道具に術式を組み込んで以来、

僕達は毎日のように食べているので、ありがたみが薄れてきている。

変わらず美味しいけどね。


フラン:「明日の予選だけど、北門の外の会場で行われる。

  会場は8箇所あって、128グループをそれぞれの会場で

  朝8時から昼食を1時間挟んで17時までの8時間を

  30分交代で行う。

  要するに1会場で16回行うことになるわ。

  スケジュールはピッタリで余裕がないから、

  遅れたりは絶対ダメよ。

  私がマネージメントするから大丈夫だと思うけど、

  自分でも注意しておいてね。

  総司君は第二会場で9時からよ。3人では一番早いわね。

  3人共会場は違うけど、それぞれが1時間以上の間が

  あるから全員分見れるよ。」

総司:「ありがとうございます。全員分見れるのはいいですね。」

白狐:「楽しそうね!」

楓:「総司君のカッコいい所が見れる。楽しみ。」


全員が昼食を食べ終わる。


フラン:「明日の朝迎えに行くね。

  今日はゆっくり休んで、明日に備えてね!」

総司:「手続きありがとうございました。

  明日もよろしくお願いします。」


僕はフランさんに御礼を言って役場を出た。

フランさんのお蔭で思いの他早く終わった。


時間が余ったから、みんなにこの街を案内したいけど、

考えてみたら、僕もこの街では一泊しかしてなかった。


役場の手続きと武術大会の申し込み、家の改装。

ほとんどこの街を見てなかったんだね…。

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