23.人間の街イルス④修行への旅立ち
役場から帰ってきたら、ちょうど昼食の時間になっていた。
アイ:「これから昼食にするから、
みんなも一緒に食べていかない?」
アガサ:「それは嬉しいけど、何も無いよね?
私がご馳走しちゃうよ?」
アイ:「ご馳走は今度お願いしようかな。ちょっと待ってね。」
アイさんは魔法でテーブルと椅子を出す。
アイ:「ちょっと座って待ってて。」
みんなポカンとしている。
アイさんは続けて鍋を出し、
食材を出して空中で切り、鍋にそのまま落とす。
同時に魔法で加熱する。
総司:「僕も何か作るよ。」
マリカさんに協力してもらい、アイさんと違う料理を始める。
ソフィ:「それじゃ私は…。」
ソフィさんが机の上にパンを作って並べていく。
フラン:「完全に別世界ね…。ほんと魔法の世界だわ…。」
シモン:「三人とも魔法使いなの?
信じられないけど、それよりも信じられない事を
見せられてるね…。」
アガサ:「ほんとすごいわね~。」
アイ:「はい。出来たよ~。」
アイさんは器に野菜スープをよそっていく。
僕はステーキにしたので、器に焼いたお肉を乗せていく。
パン、ステーキ、野菜スープのシンプルな献立だ。
アイ:「どうぞ。食べて食べて。」
みんな恐る恐る手を出す。
フラン:「こんなに早く出来たのにすごく美味しい!」
アイ:「おかわりもあるから、遠慮なく言ってね。」
ソフィ:「希望があれば食後にアイスも出せるよ。
私だとシャーベットだけど、
アイさんか総司君なら何でも出来るよ。」
アガサ:「美味しいわ~。」
シモン:「ステーキもおかわりしていいのかな…。」
総司:「いいですよ。」
お肉を出してサッと焼く。
魔法で全方位から焼けるので一瞬だ。
塩コショウをかけて焼いて、焼いた後にワサビ醤油をかける。
シモン:「ありがとう。
正直こんな美味しいステーキは始めてだ。」
アイ:「薬味をかけると、もっと美味しいよ。」
アイさんがステーキに刻んだミョウガと三つ葉をかける。
シモン:「ほんとだ。さっぱりして更に美味しくなったよ。」
総司:「僕にも頂戴。」
アイ:「はいはい。」
ソフィ:「総司君、私にもお肉。アイさん、薬味もお願い。」
フラン:「私も同じものを頂いて良いかな…。」
アガサ:「私も…。」
総司:「良いですよ。」
アイ:「出来たら薬味をかけるね。」
食後のアイスまで食べて、魔法料理の昼食が終わった。
フラン:「ご馳走様…。全てが夢のようだわ…。」
アガサ:「ご馳走様。料理屋をやっても大繁盛間違い無しね…。」
シモン:「ご馳走様。感動する美味しさだったよ。
そういえば外壁がすごく綺麗になってたけど、あれも魔法?」
総司:「はい。」
アガサ:「総司君一人で一時間くらいで全面やっちゃったのよ。
壁の材質も高価そうな硬いものに変わってるの。
信じられないわよね。」
シモン:「なるほど…。
それで家は古くても問題無かったわけね。
それで商売すれば、すぐにお大金持ちになれるよ。
まあ、何をやっても成功するだろうけど…。」
フラン:「その前にお金自体あんまり必要なさそうね…。」
アイ:「そうね。お金に執着はないね。」
お金自体を大量に作れちゃうもんね。言わないけど。
アガサ:「商人なのよね?お金に執着がないって…。
まあ、なんとでもなるのは分かるけど…。」
シモン:「お店をそのままにして来ちゃったから、
そろそろ帰らないと。みんなありがとう。」
アガサ:「ここに住みたい…。美男美女に美味しい料理…。」
シモン:「いいから帰るよ。
何か困った…事は無いだろうけど、
相談にのれることがあったら、いつでも言ってね。」
アイ:「うん。そういうのが一番助かる。ありがとう。」
アガサ:「ご馳走様。またね!」
アイ:「武術大会のこと教えてくれてありがとう。」
シモンさんとアガサさんは帰っていった。
フラン:「私も仕事に戻るよ。何から何まですごかった!
武術大会に限らず何でも相談に乗るから、
私で何か役に立てることがあったら言ってね。」
アイ:「ありがとう。私達にも手伝える事があったら言ってね。」
フラン:「それは言わないで…。私がダメになっちゃう…。」
フランさんも役場に戻っていった。
アイ:「さて。それじゃ、やることやっちゃおう。」
家の改装の続きだ。僕は内壁の補強と塗装の作業を行う。
一時間ほどで内壁も終わった。
ちょうどアイさんとソフィさんも一階に上がってくる。
アイ:「広い家で良いね。ソフィさんとも相談したんだけど、
2階、3階は居住スペースにしようと思うけど良いかな?」
総司:「良いよ。」
アイ:「それじゃ、2階と3階はそれぞれにキッチンとお風呂、
それと部屋を10個ずつ作るね。
私がお風呂とキッチンを作るから、総司君は部屋の壁を作って。
ソフィさんは各部屋にベッドと引き出し付きの
クローゼットを1つずつ作って。」
総司:「わかった。」
ソフィ:「わかったわ。」
再び作業を始める。僕が先に終わったのでソフィさんを手伝う。
2階と3階の作業はすぐに終わった。
アイ:「まだ何をするか決めてないけど、
1階は前半分を店舗スペース。
後半分を広いリビングとキッチンにしよう。
地下室だけど、地下1階にモニターを設置して、残りは予備。
地下2階は訓練スペースにしよう。
それぞれにライトの魔道具を設置するね。」
またアイさんの指示通りに作業を始める。
全ての作業が終わって、リビングに集まった。
アイ:「これでとりあえずの作業は終わったね。
考えたんだけど、武術大会までは総司君とソフィさんは
戦闘訓練に集中していいよ。
私はアガサさんのお店で、アガサさんのところの物件と、
張り紙と宣伝をしてもらって依頼のあった建屋の
リフォームをしようと思うの。
マジック商会の名前と良い噂を
一か月の間で売っておきたいからね。
前半分の店舗をどう使うかは、武術大会の後に考えよう。」
総司:「ありがとう。またアイさんだけに負担をかけちゃうけど、
少しでも期待に応えられるように頑張るよ。」
ソフィ:「私も自分を鍛えなおしたいと思ってたんだ。
正直、人型ではもう総司君の訓練相手にもなれてない。
アクアさんとマリンさんの二人に頼んで、
みっちり訓練をして来ようと思うんだ。」
マリカ:(アイさん、私にもちょっと考えがあるんだ。
総司もここを出て訓練をして来ようと思う。)
アイ:「え…。う~ん…。心配ないのよね?」
マリカ:(大丈夫だ。)
アイ:「わかった…。ちょっと待って。」
アイさんは僕の手を取る。
指輪に術式を追加しているようだ。
僕が終わるとソフィさんにも同じことをする。
そして大きな魔素結晶を作り、それを槍にする。
同じことを繰り返し、二本の美しい槍が出来た。
アイ:「この槍はアクアさんとマリンさん用だよ。
複数の強い術式を組み込んであるから、
アクアさんとマリンさんの強化になると思う。
それと指輪に組み込んだのは、
私から位置がわかるようになるのと、
命の危険があると私に伝わる術式だよ。
万が一、致命傷を受けても、絶対に10分は生き延びて。
10分あれば私が必ずなんとかするから。」
マリカ:(アイさんは心配性だな。そんな危険な事はしないよ。)
ソフィ:「ありがとう。ありがたく頂いて行くよ。」
総司:「僕もマリカさんと頑張って来るよ。」
アイ:「それじゃ、夕飯を食べたら少しの間お別れだね。
武術大会の前日の夜には帰って来てよ?」
総司:「もちろん。」
ソフィ:「二人が驚くくらいには強くなってくるんだからね!」
アイさんが作ってくれた夕飯を食べて、僕とソフィさんは
それぞれの場所に出発した。
僕はイルスの街の上空にいる。
総司:(それで、どこに行くの?)
マリカ:(狐人族の大森林に行く。狐人族の代表は
少なくとも私と同じくらいの剣技を持ってそうだ。
魔法の訓練は私さえいれば問題無いが、
剣術の稽古には強い相手が必要だ。
アイさんの知らない剣技を覚えるのは価値がある。
狐人族の代表に総司の剣術の稽古を頼もう。)
総司:(なるほど…。で、どうやって頼むの?)
マリカ:(行って話をしてみよう。
たぶん戦って勝てば、協力してくれる。
私と総司の全力でやれば、なんとかなるだろ。)
総司:(アイさんには大丈夫って言ってたのに、
あんまり大丈夫なプランじゃなかったよ…。)
マリカ:(いいから行くぞ。)
総司:(わかった。出来るだけやってみるね。)
僕とマリカさんの全力飛行で東の大森林に向かう。
総司:(あの篝火があるところに降りようか。)
マリカ:(そうだね。)
僕は急降下で篝火のある場所に降りる。
「「「何者だ!」」」
複数の狐人族が武器を構えて僕を囲む。みんな刀だ。
男性は道着か袴、女性は巫女服や和服のような服装だ。日本っぽい。
総司:「こんばんは。ちょっとお願いがあって、
狐人族の代表の方にお会いしたいんですけど、
取り次いで頂けませんか?」
僕は両手を上げて戦闘意思が無い事を示しながら言う。
「族長に何の用だ?」
総司:「一か月の間、剣術の稽古をして頂こうと思いまして。」
「殊勝だな。しかしそれに見合う実力はあるのか?」
総司:「わかりませんけど、試して頂いて構いません。」
「それならまずは私が相手になろう。」
なんとか上手くいってるな。
いきなり全員に斬りかかられなくて良かった。
総司:「よろしくお願いします。いつでもどうぞ。」
僕は刀に手をかける。
「居合いか…。では行くぞ。」
相手がジリジリと寄ってくる。勝負は一瞬だ。
相手が刀を振りかぶる。
僕は足に溜めを作る。
刀が振り下ろされるのと同時に右前に移動し、
下から抜き打ちで相手の左手を斬り落とす。
「見事だ。」
僕は斬った手を拾い、相手の手に付けて回復する。
「ありがとう。」
総司:「いえいえ。こちらこそ、ありがとうございました。」
マリカ:(総司…なかなかやるな!カッコよかった!)
総司:(ありがとう。緊張したよ…。魔法の身体能力のお蔭だね。)
「見事だったわ。」
振り返ると、白く長い髪で尻尾がたくさんある狐人族が立っている。
神秘的でとても綺麗な女性だ。
歳はソフィさんくらいに見える。
見た目通りの歳ではないのは明らかだけど。
雰囲気がアイさんに似ている。
水のように清らかで、自然として神々しい。
それだけで好感が持てる。
服装は巫女服で、腰に刀を差している。
「私が狐人族の族長の白狐よ。貴方の名前は?」
総司:「総司と言います。白狐様に一か月の間ですが、
剣術の稽古をつけて頂きたくて来ました。」
白狐:「私は暇してるから、構わないわよ。」
総司:「ありがとうございます。」
白狐:「剣術の稽古と言ったわね。魔法は必要ないの?」
総司:「魔法の訓練は一人でも出来ますので。」
白狐:「私からの魔法の稽古は必要無いというわけね。
知っているのかしら?
確かに私の魔法は剣術に比べて大部劣る。
良いでしょう。一度ちゃんと実力を見たいわ。
今から全力で勝負しましょう。
魔法もちゃんと使ってきなさいよ。」
総司:「わかりました。」
やっぱりこうなっちゃったか…。
もうちょっと上手い言い方があったかな…。
カッコつけすぎたかな…。
僕は刀を抜いて右手で持ち、左手を前に出して掌を前に向ける。
白狐さんは上段だ。素直に動作が美しいと思った。
白狐:「誰か。開始の合図をしなさい。」
「始め!」
合図と同時に白狐さんが滑るように斬りかかって来る。
僕は刃の魔法を連射しながら上空へ逃げる。
白狐さんは刃の魔法を斬り払いながら、
大きく踏み込んで跳躍してくる。
僕は急降下して力いっぱい上段から斬り込む。
白狐さんは刀で受けるが、僕はそのまま体当たりする。
白狐さんの身体が跳ね返る隙間に蹴りで追撃する。
足先から刃の魔法を伸ばす。
白狐さんは避けきれず、巫女服の袴の左端が切れる。
体当たりの勢いでそのまま白狐さんが着地したところへ
更に上段から斬り込む。
白狐さんが刀で受ける。刀が交差し押し合いになる。
「白狐様…袴が…。」
白狐:「ん…?わわわ…。ちょっと待て。」
総司:「はい?」
白狐:「ちょっとストップ。お願いだからちょっと待って。
みんな見ちゃダメ!」
白狐さんの袴が地面に落ちていた。
アワアワしながら袴を上げている。
白狐:「ちょっと直してくるから待ってて。」
総司:「ごめんなさい…。」
白狐さんは近くの家に入っていった。
「総司さん強いねー!」
「総司さん綺麗…。」
「総司さんカッコいい!」
「正直もう総司さんの勝ちだと思う。」
白狐さんがいなくなると狐人族の人達が寄って来て
褒め称えてくれた。
総司:「ありがとうございます。」
マリカ:(私が何もしなくてもここまで出来るようになってたのか。
これなら私は防御壁や回復と攻撃魔法に集中できるよ。)
総司:(そうかな…。今のは想定した通りの展開だっただけだよ。)
マリカ:(その想定が戦闘のセンスだと思う。十分に実力だよ。)
総司:(ありがとう。
アイさんとマリカさんの戦闘が参考になったよ。
あれを見せてくれたお蔭だね。)
白狐さんが袴を直して戻ってきた。
白狐:「油断した。もう一回やろう。剣術の稽古なんだから、
さっきの刃が飛んでくるやつは無しね。
お花畑より強い魔法使いとは思わなかったわ…。」
総司:「いいですよ。」
「白狐様カッコわる…。」
「白狐様はいつも油断したって言う。」
「負けず嫌いね。」
「勝つまでやりそう…。」
総司:(お花畑って何だろうね?)
マリカ:(私もわからないな…。)
白狐:「うるさいわよ!総司、構えて構えて。」
僕の中の白狐さんが少しずつ神秘的で無くなっていく。
総司:「はい。」
白狐さんは刀を抜かずに柄に手をかける。
僕は今度は上段に構える。
白狐:「誰か。もう一回合図して。」
「始め!」
白狐さんは動かない。
僕はジリジリと少しずつ前へ進む。
これ以上進むのが怖い。
引き絞った弓に狙われている感覚だ。
総司:(魔法で崩したいね。ビシッと待たれると厳しいな…。)
マリカ:(刃の魔法を使わなければいいんだろ。強風で崩せ。)
総司:(なるほど。)
僕は白狐さんに前から強風を吹き付ける。
風速をドンドン上げていく。
僕にも後ろから風が当たるので、加速に上乗せ出来る。
白狐さんが一瞬後ろに下がった瞬間に一気に斬り込む。
白狐さんが右に躱したため、僕はそのまま
右へステップして再び距離を取る。
白狐さんはまだ刀を抜いていない。
また強風の魔法を発動する。
白狐:「それもやめよう。同じことの繰り返しになるから。
いつまでも勝負が付かなくなっちゃう。」
「白狐様カッコ悪い…。」
「勝つまでやりそう…。」
白狐:「うるさいわよ!稽古だからいいの!」
総司:「そうですね…。わかりました。」
どうしようかな…。
一か八かで斬り込んでも、後の先を取られる気がする。
マリカ:(腕が切り落とされても、すぐに回復してやる。
気にせず行け。)
総司:(わかった。)
僕はジリジリと前へ進む。
足に溜めを作り、一気に斬り下ろす。
白狐さんは案の定、右へ躱し、素早い抜き打ちをしてくる。
僕は避けられず、左手が切り落とされる。
しかし、僕の左手は直に復元される。
僕は間を置かず下から斬り上げ、
白狐さんの刀を振り切って伸びた右手を、刀ごと斬り落とす。
僕は刀の刃を丸腰になった白狐さんの首筋に当てる。
白狐:「な…。左手…。って、もう治ってるのか!?」
僕は白狐さんの右手に手を添えて復元する。
白狐:「ありがとう…。すごいわね…。」
地面には僕の左手と白狐さんの右手と刀が落ちている。
白狐:「ぬわぁ~~!油断した~~!
あんな直に治るなんてずるい!
知ってれば連撃したのに~!」
「白狐様カッコ悪い…。」
「言い訳見苦しい…。」
「白狐様はいつも油断したって言う。」
「負けず嫌いね。」
「勝つまでやりそう…。」
「総司さん綺麗…。」
「総司さんカッコいい!」
「総司さんステキ…。」
マリカ:(白狐さんの剣術の腕は予想通りだったね。
予想外だったのは総司がここまで出来たってことかな。
総司の回復力を知ってたら、
抜き打ちの後に上段から斬り下ろしてきたんだと思う。
逆にもう一度やったら、そうしてくるだろうね。)
総司:(そうすると僕は刀で受けるしかなくなるね。)
マリカ:(私が防御壁で受けて、総司はそのまま白狐さんの
足を切り落とすってのもあるけどね。)
総司:(そうか。マリカさんと連携すれば、
そういう事も出来るんだね。)
マリカ:(二人で連携すれば、出来ることは山ほどあるよ。)
総司:(わかった。そういうことを訓練していくんだね。)
マリカ:(そうだ。午前中は魔法の訓練をして、
午後は白狐さんと剣術の稽古をしていこう。)
総司:(うん。マリカさん、ありがとう。)
マリカ:(私の方こそだよ。)
総司:「白狐様、ありがとうございました。
明日からよろしくお願いします。
午前中は魔法の訓練をしますので、
午後から剣術の稽古をお願いします。」
白狐:「様はやめて。
総司は普通に話をしてくれていい。
私も稽古を怠けていたから、
午前中は私も剣術の稽古をして感を取り戻すわ。
本番は明日からだからね。」
白狐さんが右手を出してきた。
僕はその手を取る。
総司:「それじゃ、白狐さん。明日からよろしくね。」
白狐:「ええ。」
総司:「僕がこんな時間に来て申し訳ないんだけど、
眠くなってきたから、どこか寝れる場所を
用意して貰えると嬉しいな。」
白狐:「蘭、楓、総司の世話をして頂戴。」
蘭:「やった!」
楓:「任せて。」
総司:「蘭さん、楓さん、よろしくね。」
蘭さんと楓さんは歳は僕と同じくらいに見える。
どちらも可愛い女性で、蘭さんは濃い目の金髪、
楓さんは赤茶色の髪の色をしている。
蘭:「血が付いてるから寝る前に温泉に行こうよ。
混浴だけど大丈夫?」
総司:「え?良いけど…。蘭さんと楓さんこそいいの?」
楓:「何言ってるの?私達はいつも入ってるんだから。」
総司:「ならいいけど…。」
白狐:「私も血が付いちゃってるから行こうかな。」
「私も今日はもう一回温泉に入ってから寝よ。」
「俺もそうしよ。」
僕は蘭さんと楓さんに引っ張られながら温泉に行く。
蘭:「私達は着替えとか準備してくるから先に入ってて。」
総司:「うん。」
蘭さんと楓さんは来た道を戻っていく。
蘭:「総司さん可愛い。僕っ子だ。」
楓:「白狐様に勝てるくらい強いのに不安そうにしてる。面白い。」
何か言われているが気にしない。
備え付けのタオルを持って温泉に入る。
誰もいないみたいだ。
温泉は和風な感じで、とても落ち着く。
疲れはないけど、とても気持ちがいい。心が洗われる。
今日は家の改装と武術大会への参加申し込み。
武術大会に備えて訓練のために狐人族の族長を訪ねて、
剣術の稽古をしてもらえることになった。
今日も本当にいろいろなことがあった。
あとは寝るだけ…だよね?




