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アイの新世界(物語)  作者: 夢のファイヤー
北の大陸
28/89

17.人間の街ザウル③ザウルの人魚族

僕達はザウルの街の食品加工の盛んな場所で、

美味しそうなものを物色している。


マリカ:(総司、お漬物がある。買おう。

  キュウリとカブ…かな?

大根もあるね。大根は生も売って貰おう。

すりおろして薬味にしたい。)

総司:(そういえば大根の漬物って黄色いけど、

 着色料とかしてるのかな?)

マリカ:(着色料じゃなくて発酵が進むと黄色くなるの。)

総司:(そうなんだ。

  手に持てなくなりそうだからバックを作って。)

マリカ:(ちょっと人から見えないところに行こうか。)


建物の間の隙間に入ってバックを用意する。これで大丈夫だ。


総司:(ありがとう。)

マリカ:(総司と二人で買い物も楽しいな。)

総司:(周りからは僕が一人で買い物しているようにしか

  見えないけどね。)

マリカ:(恥かしく無くていいだろ。)

総司:(なんでマリカさんと二人だと恥かしいのさ。)

マリカ:(……恋人に見られてとか?)

総司:(周りにそういう人いっぱいいるよ。

  特に気にすることないんじゃない?

  それに僕とマリカさんが一緒に買い物してても

  恋人っぽくならない気がする。

  でも…そうだね。まあ…いいや。

  楽しいからいいよね。)

マリカ:(そうそう。気にするな。)


総司:「それとそれください。

  この大根って漬けてないのも売ってます?」

「あっちでいろいろな野菜を売ってるから、

 そこで大根も売ってるよ。

 今ここには漬けた物しか置いてないから。」

総司:「ありがとうございます。」


マリカ:(他にも野菜が売ってる場所がわかったから

  結果オーライだな。)

総司:(そうだね。)


野菜売り場に向かっているとソフィさんがいた。

こちらに気が付いたみたいで、

ニコニコしながらこっちに向かってくる。


両手に食材を持っている。

もう持てなそうだ。

普段の凛とした雰囲気と違ってコミカルで可愛い。


トマトとにんじん、唐辛子っぽいものを持っている。

赤で揃えるらしい…。


ソフィ「ちょうど良かった。バックと小銭がほしくて。

  私の持ってるバックだと小さすぎるし、

  お金と食材を混ぜて入れるのはどうかなーって思って。」

総司:「ちょっと待ってね。」


マリカ:(さっき作ったバックをそのまま渡せばいい。

  総司、ソフィの持っているバックの中に手を入れて。

  中で小銭をたくさん作るから。)


僕がバックに手を入れると魔法が発動する。

ジャラジャラと銅貨が出てくる。


総司:「はい。」

ソフィ:「ありがとう。それじゃ、また後でね!」


マリカ:(赤いものは買わなくて良さそうだね。)

総司:(そうだね。)

マリカ:(よく考えてなかったけど、

  買う物が被っちゃうと無駄になるな。

  ソフィみたいな買い方は分かり易くてありがたいな。)


バックを新しく作って買い物を再開する。


マリカ:(トマトと唐辛子があったから

  チーズはやっぱりほしいな。)

総司:(近くにいる人に聞いてみるよ。)


どうもあるらしい。

教えてもらった方へ行くとアイさんがいた。


アイ:「総司君もここに来たんだ。

  チーズもバターも生クリームもあったよ!

  フレンチもいけちゃうね!

  私が買ったから総司君は買わなくていいよ。」

総司:「良かった。さっきソフィさんにも会ったよ。

  赤いものを買う方針みたい。

  だからアイさんも

  赤いものはあんまり買わなくていいと思うよ。」


マリカ:(お漬物もあったから買っといた。)

アイ:(了解だよ。)

マリカ:(そういえばソフィに会って

  野菜売り場を見るのを忘れたね…。)

アイ:(何処にあった?

  私は見てないから私が行くよ。

  特に欲しいのはなに?)

マリカ:(大根、玉ねぎ、大葉、ショウガ、ワサビ、ニンニク、

薬味系は是非ほしい。)

アイ:(探してあったら買っておくね。)


総司:「場所はあっちだよ。」

アイ:「ありがとう。また後でね!」


アイさんは野菜売り場の方へ歩いて行った。


総司:(あと何があるかな…。)

マリカ:(海産物は竜の島で結構食べたからね…。

  他のものがいいよな。

  でも、寒い海のものなら良いか。サーモン系は?)

総司:(切り身が赤いからソフィさんが

  買ってそうじゃない?)

マリカ:(そうだな…。肉系は夕飯で食べそうだし、

  麺類もアイさんが必要としていた系統だから、

  あればアイさんが買ってるな。)

総司:(アイさんが思い付いた良いことって、

  もしかして狐人族と仲良くなるために油揚げとか、

  きつねうどんとかで気を引くとか、そういうこと?)

マリカ:(そういうことだね。)

総司:(そうなんだ…。)

マリカ:(伝承や様式美を軽視してはいけない。

  そういうものなんだよ。)

総司:(そうだね…。)


僕は周りを見ながら珍しいものを探す。

ちょっと見た目や臭いがキツイものも結構ある。

そういうのはやめておこう…。


マリカ:(そういえばお酒を思い付いてなかったな。

  米酢とかもあるかも。)

総司:(虫系も忘れてたね。蜂蜜とかあるかな。)

マリカ:(聞いてみよう。)


結果的に全部あった。

ここまで元の世界と同じ様な物が揃うと、

過去にいたかもしれない

転生者の知識が影響しているとしか思えない。


元の世界と似たような生活をする土壌が

既に用意されているみたいで、とてもありがたい。


マリカ:(そろそろ時間だから指定の空き地に行こうか。)

総司:(そうだね。どっちだっけ?)

マリカ:(あっちだよ。

  一人だったら迷子になったんじゃないか?)

総司:(そんなことないよ…たぶん…。)


指定の空き地に行くとアイさんが先に着いていた。


アイ:「来たね。近くの家の人にテーブルを

  借りておいたから、買ったものをそこに広げよう。」

マリカ:(覚えちゃうから

  テーブルの上の食材を触ったり齧ったりして。

  食材のままでの確認が終わったら料理しよう。)

総司:(わかった。)


アイさんも同じような作業をしている。


総司:「ソフィさんまだかな?

  もしかして迷子になってないかな?」

マリカ:(総司じゃあるまいし。)

アイ:(私は全部覚えちゃったから、

  ソフィさんに念話で声をかけながら様子を見てくるよ。)


アイさんは走ってソフィさんを探しに行った。


僕は食材を覚えるのに触ったり匂いを嗅いだり

齧ったりの作業を続ける。


「こんにちは。こんなに食材を広げて、ここで料理をするの?」


急に声をかけられて振り向く。

とても綺麗な女性が立っている。

濃い青い髪の大人の女性だ。

誰かにちょっと似てる気がする…。


総司:「はい。あと二人ここに来て一緒に

  料理をしながら食べる予定です。」

「私もお昼にしようと思ってこの辺を歩いていたの。

 私も一緒に頂いてもいいかしら?

 お代は見合っただけ払うわよ?」


総司:(いっぱいあるし良いよね?)

マリカ:(いいんじゃない?

  この出会いもたぶん運命だろうしな。)

総司:(運命って…。ずいぶんと重い言葉を使うね。)

マリカ:(総司に隠された本当の呪なのかもな…。)

総司:(綺麗な女の人が来た事?

  それって良い事じゃない?)

マリカ:(違うけど。

  まあ、結果的に同じ事にはなるな。)


総司:「良いですよ。初めて作る料理になると思うから、

  美味しくなかったらごめんなさい。」

ナギ:「構わないわ。

  お嬢ちゃんからは不思議な魅力を感じるのよね。

  なぜかとても惹かれる。

  私はナギって言うの。よろしくね。」

総司:「僕は総司と言います。

  こちらこそ、よろしくお願いします。」


総司:(二人ともまだ来ないから先に料理しちゃおうか。

  アイさんも、もう覚えたって言ってたし。)

マリカ:(いいよ。

  みんなが来てからもサクッと食べられるし、

  ピザを作ろう。久しぶりだし食べたい。

  アイさんが買ってきた小麦粉を取って。)


僕は小麦粉を取る。

マリカさんが魔法で器と水、塩などを出して、

更に魔法で混ぜ合わせる。


ナギ:「物質化の魔法を使ったわね。

  この街には魔法使いはいないはずだけど。

  しかも私にも到底出来ない魔法を使ってる。」

総司:「僕もこの街には魔法使いはいないって

  聞いてましたよ。

  その言い方だとナギさんも魔法使いなんですか?」

ナギ:「そうね。

  この街の人間に魔法使いはいなかったわね。

  見た目も綺麗だし、もしかしてあなたは

  人魚族だったりするのかしら?」


ナギさんは僕の質問に答えた様で

明確には答えていない返事をして僕に聞いてくる。


小麦粉を練った生地を伸ばした上に

魔法で出した具材を乗せていく。

トマトを潰して水気を切って乗せる。

最後にチーズをかけて魔法で加熱していく。


総司:「僕は人間ですよ。

  最近ちょっと自分でも疑わしいけど…。

  あ!良い匂いがしてきた!美味しそう!」

ナギ:「あなた…。食材も魔法で出したわね…。

  でも、確かに良い匂い。美味しそうね。

  食べるのが楽しみだわ。」


ピザが焼けるのを待っていると

アイさん達が帰って来る。


アイ:「ソフィさん迷子になってたよ。」

ソフィ:「迷子じゃないよ。

  帰る道がわからなかっただけだもん。」


ソフィさんは可愛く言うが、

それが迷子ってことだと思う…。


アイ:「こちらの方は?」

総司:「紹介するね。さっき知り合ったナギさん。

  ここで料理の準備をしているのが見えたから、

  ついでに一緒に食べさせてほしいと言われたの。

  それで一緒に食べることになったんだよ。」

アイ:「総司君は一人にしておくとこれだから…。

  私はアイ。ナギさんよろしくね。」

ナギ:「………君って聞こえたかしら?」

ソフィ:「私はソフィア。ソフィって呼んでね。」

ナギ:「私はナギよ。

  アイちゃん、ソフィちゃん、よろしくね。」

総司:「ちょうどピザが出来るところだよ。

  みんなで食べよう。」

ソフィ:「ピザっていうのか。

  初めて食べるけど美味しそうだね!」


アイ:(もしかして総司君が男ってまだバレてない?)

マリカ:(まだ女性だと思ってるっぽいね。)

アイ:(ソフィさん、ナギさんがいる間は

  総司君を総ちゃんって呼んで。)

ソフィ:(ん?わかった。)

アイ:(総司君も自分でバラしちゃダメよ?)

総司:(なんで?でも、わかった。)

マリカ:(お酒も買ってきただろ。

  ナギさんにお酒を勧めて。

  アイさんはお酒は覚えた?)

アイ:(さっきちょっと匂いを嗅いで

  舐めてみたから大丈夫。)


総司:「ナギさん、お酒もあるんですよ。

  良かったらどうですか?」

ナギ:「昼間からお酒か…。でも頂いちゃおうかしら。

  面白い娘達と会えて気分も良いし。」

アイ:「それじゃ、

  私がお酒のおつまみになりそうなものを作るね。」


アイさんも魔法で料理を始める。


ナギ:「アイちゃんもすごいわね…。

  私が知らないところで、

  こんなにすごい魔法使いが何人もいたの?」

ソフィ:「私もこの二人以外で、

  ここまでの魔法を使える人は知らないな。

  総ちゃん、私にもお酒頂戴。」

総司:「ソフィさん、お酒飲めたんだ。」


ソフィ:(私は竜族だぞ?

  お酒なんて好きに決まってるじゃないか。)

マリカ:(ソフィ、ナイスだ。

  ナギさんにどんどん飲ませろ。)


総司:「アイさん、料理任せて良い?

  お酒が足りなくなりそうだから買ってくるよ。」

アイ:「買ってこなくて良いよ。私が魔法で作るから。」


マリカ:(私だって作れるから必要なかったぞ?)

総司:(そういえばそうだったね…。)


この場から離れる口実だったのに…。


ナギ:「魔法でお酒も造れるなんて、

  商売したらボロ儲けね。

その前にそこまでの分子構造の物が作れるなら、

  金だって作れるんじゃない?」

アイ:「ナギさんすごい。

  術式について詳しいのね。

  結構強い魔法使いでしょ。

  私にはわかるんだから。」

ナギ:「そこまでのことをされて、

  すごいとか強い魔法使いとか言われてもね…。

  でも、まあ、いいわ。私も魔法使いよ。

  私はこの街に住み着いているから秘密にしてね。

  まあ、知ってる人は知ってるけどね。」


ソフィ:「ナギさんって綺麗ですね。人魚みたい。」

ナギ:「そういう貴方達の方こそ

  人魚みたいに綺麗な娘ばかり。

  総ちゃんとアイちゃんは

  どっちかと言うと長耳族かしら。

  耳が長くないから違うってわかるけど。」

アイ:「それはどういう意味かしら?」

ナギ:「あら。ごめんなさい。気にしないで。

  可憐って意味で言ったのよ。」

アイ:「そう?ありがとう。」

ソフィ:「私は人魚っぽいのか。

  ナギさんと似たもの同士だね。」


ソフィさんがナギさんのコップにお酒を注ぐ。


アイ:「出来たよ。揚げ出し豆腐、鳥のから揚げ、

  フライドポテトだよ。」

総司:「うわ!美味しそう。僕も食べる。」

ナギ:「ソフィちゃんも魔法使いなの?」

ソフィ:「そうだよ。この二人ほどじゃないけどね。」

ナギ:「東通りの高級料理店でも似たような料理が出るけど、

  それと遜色ないわね。

  アイちゃんは料理人でもやっていけるわね。」

ソフィ:「ほんと美味しい!」


ナギさんもソフィさんも美味しそうに食べている。


アイ:「揚げ物を先にだしたけど、

  お漬物も一緒にどうぞ。」

総司:「まだピザもあるよ。」

アイ:「次はフレンチっぽい料理を作るね。

  最後は練習しておきたいから、

  きつねうどんだよ。」

総司:「作ってばっかりじゃなくて

  アイさんも食べようよ。」

アイ:「食べながら料理してるから大丈夫よ。

  自分で作ってなんだけど美味しいね。」


アイさんから次々と料理が出される。

僕達とナギさんは飲み食いを進める。


ソフィさんはまったく変わらないが、

ナギさんは少し酔ってきたみたいだ。


総司:「そろそろお腹いっぱいだね。」

ソフィ:「こういうのが旅の醍醐味だよね。」

ナギ:「やっぱり旅人なのね。

  こんなに目立つ集団なのに今日初めて見たし。

  この街には留まるの?」

アイ:「明日にはイルスに行くつもりだよ。」

ナギ:「もうこの街には来ないの?」

アイ:「ちょくちょく来るつもりだよ。」

ナギ:「良かった。

  またこの街に来たら私の所にも寄ってよ。

  今から案内するから来てほしい。

  お礼に夕飯は私がご馳走するわ。」

アイ:「良いよ。それじゃ、お片付けしよう。」

ソフィ:「すぐ食べちゃうから待って。」


作ったお皿を洗い、野菜の皮などは魔法で燃やす。

テーブルを借りた家の人にテーブルを返すときに、

作った器と残った食材をあげたら喜んでいた。


工房の多い地区を抜けて東の大通りに出る。

遠くに歓楽街のような賑やかな街並みが見えてきた。


ナギ:「あっちに見える歓楽街の中だよ。

  家の中には私の仲間もいるから紹介するね。」


ソフィ:(アイさんどうするの?

  人魚なのは間違いないよね。)

アイ:(ええ。ナギさんはマリンさんが言っていた、

  旅に出た先々代の代表だと思う。

  ついでにマリンさんの母親だよね。

  見た目が似てるもん。

  仲間っていうのはその時に一緒に

  旅に出た人魚達のことで間違いないと思う。)

総司:(「町の発展に役立ちそうな何かを探しに行く。」

  って話じゃなかったっけ?)

アイ:(そういえば、そういう話だったよね…。)

マリカ:(いきなり居心地が良い場所で、

  居着いちゃったんだろうね。)


アイ:(人魚族と人間族の融和は

  後回しにするつもりだったけど、

  ナギさん達はすっかり

  この街に馴染んでるから都合が良い。

  このまま人魚族と人間族が仲良くなるのに

  協力してもらおう。)

マリカ:(私の考えた方針って、

  いつも想定通りにいかないね…。)

総司:(想定していない大きな要素が出てくるから

  仕方ないよね。

  先に方針があれば、それと対比して、

  変えるときにより良いかで選択出来る。

  先に方針を考えるのは大事な事だと思う。)

マリカ:(総司も良い事言うな。嬉しいよ。)


東の大通りから大きな脇道へ入ると

煌びやかな建物が並ぶ。


更に奥に入った所に大きな屋敷が見えてきた。

高い外壁に囲まれているが、中の屋敷も十分に見える。

かなり大きな屋敷だ。


ナギ:「あれが私と仲間が住んでいる家だよ。

  ついて来て。」

総司:「すごいお屋敷ですね。」


門から入ると庭もかなり広い。

庭を抜けて玄関から屋敷に入る。


屋敷の中は

エントランスとリビングが繋がった広い空間になる。

リビング側に女性が何人かいる。


女性:「ナギさんおかえりなさい。

  ずいぶんと綺麗な娘達ね。

  西の町から来たのかしら?」

アイ:「よくご存知ですね。

  西の町から来ました。アイです。

  人魚ではありませんが、

  マリンさんとも知り合いです。

  竜の島からアクアさんと一緒に

  この大陸に来たんですよ。」


すかさずアイさんが女性の言葉を拾って返事をした。


ナギ:「えっ!?そうだったの!?」

女性:「知らないで連れてきたの?」

ナギ:「見かけたら惹かれるものを感じたから、

  声をかけて、お昼を一緒にさせて貰ったんだ。

  面白い娘達だったから、これからも仲良くしたいと思って。

  みんなにも紹介するために連れてきたの。

  アイちゃんと、そっちの黒髪の娘が総ちゃん、

  赤い髪の娘がソフィちゃんよ。」

総司:「総司です。仲良くしてくださいね。」

ソフィ:「ソフィアよ。ソフィって呼んでね。」

ナギ:「アイちゃん…どういうことか教えてもらっていい?」

アイ:「ええ。その代りナギさん達の正体も明かしてもらうよ?

  聞かなくても分かってるけど、自分で言いたいでしょ?」

ナギ:「わかったわ。」

アイ:「私達は竜の島から来たの。三人とも魔法使いよ。

  竜の島からこの大陸までアクアさんに運んでもらったの。

  私と総司君は人間だけど、ソフィさんは竜族よ。」


ソフィさんはカチューチャを取る。

竜族の角が見えるようになった。


ソフィ:「竜の試練で総司君の従者となり旅の供をしている。」

ナギ:「総司君は勇者だったのか…。ん?君?」

アイ:「私達の正体は話たよ。」

ナギ:「想像の通り、私達は人魚だよ。」

アイ:「ナギさんは

  「町の発展に役立ちそうな何かを探しに行く。」

  と言って西の町を出た、先々代の代表かな?」

ナギ:「昔のことだから忘れたわ…。そんなこと言ってた?」

女性:「言ってたね…。

  この街の居心地が良くて居着いちゃったわね。

  でも、西の町のみんなも

  私達がここにいるのは知っていると思うわよ?

  子供を連れて行ったりしてるし。」


アイ:「ナギさん達は

  ちゃんと町の発展に役立つことをしているよ。

  この街の人々と仲良くして

  西の町との懸け橋になろうとしてる。」

ナギ:「アイちゃん良い事言うわね。

  そうだったのよ?」

女性:「うんうん。そうそう。

  私達はそのために頑張ってたの。」


後ろにいる人魚達も一緒になって白々しく頷いている。


アイ:「それじゃ、現状報告に西の町に行きましょうか。

  私達も種族に関わりなく、

  みんなに仲良くしてほしいって思ってるの。

  そのために旅をしている。

  想いは同じよね!」

ナギ:「そうなのかな…。」

アイ:「時間はかからないよ?

  サッと飛んで行っちゃうから。

  資金援助もするよ?」


アイさんが両手を前に出すと、

左右の掌からジャラジャラと

金貨が流れ落ちる。


人魚達:「「「キャーーーー!!!」」」


みんながアイさんが出す金貨を拾い出す。


ナギ:「超ステキ!

  金貨とか出せてもおかしくないとは思ってたけど、

  こんなにたくさんの金貨を一気に出せるなんて

  思わなかったわ!」


ナギさんも金貨を一生懸命に拾いながら言う。


アイ:「さあ!貴方達のご主人様は誰!?」

人魚達:「「「アイ様です!!!」」」


こうしてザウルに住んでいる人魚達の協力を

得ることになった。

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