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16話:ぱふぱふよ永遠なれ PART4

 この子ためにも、己のためにも一刻も早く魔王を倒そう。何なら今日シバいちゃおう。そう決心してしまうくらい、未仔のぱふぱふは魅力たっぷり。


 HPもMPも全回複した夏彦は、冒険に出発すべく立ち上がろうする。


「……」


 しかし、ベッドから立ち上がれない。

 否、立ち上がってはいる。


 下半身だけは。


 そう。元気いっぱいになりすぎて、勇者様の下半身エクスカリバーが天高く反り立ってしまう。


「? どうしたのですか、勇者様――、……あ……!」


 ついには、未仔にも股にぶら下がった聖剣に気付かれてしまう。

 町娘は初心うぶなのだろう。初めて見る聖剣は刺激が強すぎるようで、両手で口を押さえて赤面状態。


「ご、ごごごごごごごめん! あまりにぱふぱふが気持ち良くて!」


 勇者ではなく、ド変態のソレ。

 己の股間に掛かった硬質変化アストロンの呪いを一刻も早く解きたい。夏彦はインテラやフバーハの呪文を詠唱を試みるが変化なし。己の股間に効くわけもなく。


「くっ……! かくなる上はギガスラッシュで斬り落とすしか――、」

「勇者様」

「へ?」

「これをどうぞ」


 彼女は何やら小さな宝箱を手に持っており、夏彦へと差し出す。

 この世界では、無断で人様の壺を叩き壊したり、宝箱を勝手に開けてもいい。


 わらにもすがる思い。夏彦は「低いところから失礼します」と、腰を引き気味に宝箱を開く。


 目も見開く。


「こ、これは……!」


 宝箱に入っているアイテムは、賢者の石? 貞操帯?

 否。

 その正体は、聖剣のさや


 鞘が入った包装パッケージには、『めちゃ薄』だの『0.1ミリ』だの『お互いの温もり伝わる』だの。刺激的な言葉が多数ラインアップ。


 YES。コンドーさん。


「!?!?!?!?」


 思わぬところで最強アイテム、避妊具をGETした夏彦は、当たり前に顔や全身が沸騰寸前。

 町娘の追い打ち。


「ゆ、勇者様……。今日だけは遊び人になってくれませんか……?」

「!!! 遊び人!?」

「その……、エッチな気持ちにさせちゃったのは私なので……。責任をちゃんと取りたいなって……」

「~~~~っ!」


 健気すぎる未仔のお誘いに、夏彦はスーパーハイテンションにもなってしまう。

 え膳食わぬは男の恥。

 同意のうえ故、このまま未仔を押し倒してしまえば、ワンダーランドに突入できてしまう。


 けれど、


「遊び人にはならない!」


 夏彦はガムシャラに愛そうとはしない。


「けど!」

「……けど?」

「遊び人じゃなくて、君だけの勇者に俺はなりたい!」

「! それって……」

「君に惚れてしまいました! 結婚を前提に付き合ってください!」


 ぱふぱふ婚。

 そう言ってしまえば、不謹慎さは拭えないだろう。

 しかし、ぱふぱふをしてくれた理由が夏彦にはちゃんとある。勇者として日々悪しきモンスターたちと戦い続け、人々の生活や笑顔を守り続けてきた。

 守り続けてからこそ、夏彦のありったけの気持ちに、未仔も嬉し涙を流してしまう。


「はいっ……♪ 私で良ければ是非!」


 我慢できないのは未仔。笑顔で快諾したと同時に、夏彦へと熱い抱擁を交わす。


「えへへ♪ いつまでも私の勇者様でいてくださいね?」

「う、うん……!」


 互いの愛情を確認し合えば、もはや言葉など要らない。

 2人は唇を重ね合わせつつ、ゆっくりベッドへと沈み込んでいく。

 そして、何度も何度も愛を交わし合う。



 テレテレテッテッテーン。

 おめでとう、夏彦はレベルアップした。




※ ※ ※




 長い長い妄想から帰ってきた夏彦は、膝から崩れ落ちる。


「~~~~~~~っ! 異世界の未仔ちゃんも可愛すぎて辛すぎるっ!!!」



 この男の妄想力、無限大。







当初、夏彦の妄想は1ページくらいで終わらせる予定でした。

気付いたら13ページ超えてました。

(☝ ՞ਊ ՞)☝


長い長い妄想はこれにて終了!




「ぱふぱふ良かった!」と思ってくれたフレンズは、フォロー&ブックマーク&評価よろしくどーぞʅ(◔౪◔ ) ʃ

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『おっぱい揉みたい』って叫んだら、妹の友達と付き合うことになりました。3巻書影
― 新着の感想 ―
[一言] 夢オチは嫌いなはずなのに、なんか面白いw
[良い点] いつもの何倍も妄想がどえらいwww
[良い点] 今までが妄想って、逆に凄いな
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