2話:夏彦は爆発しろ
未仔の見送り、もしくは癒されタイムが終了し、夏彦は自分の教室へと足を踏み入れる。
幸せなニッコニコ笑顔で自席へと向かえば、出入口付近にいたクラスメイトたちは勿論、カーストや性別関係なく、イジられるわイジられるわ。
「チクショー! 朝から見せつけやがって!」
バスケ部のイケイケ男子、塩谷圭に尻を力強く叩かれたり、
「青春してて羨ましいなぁ。けど、傘井君はニコニコしすぎ~」
文武両道女子、久方涼花に笑われてしまったり、
「傘井っち一生のお願い! 彼女ちゃんの友達紹介して!」
クラスのムードメーカー、逆瀬大地が三つ指ついて頼みを乞うてきたり。
クラスの誰もが、夏彦と未仔のアッチッチーな世界観を茶化さずにはいられない。
多くの者に茶化される夏彦は、デレデレ顔で決まって言うのだ。
「いやぁ~~~♪」
クソしょーもない返答である。
平々凡々、注目される経験に乏しい夏彦故、このような反応で精一杯なのは、ご察しのとおり。
頬が緩むくらい嬉しかったり、顔が赤らむくらい小っ恥ずかしかったり、「ワダすが、こんなに幸せでいいのでしょうか?」とちょっと心配になってしまったり。様々な感情が入り混じってしまう。
とはいえ、1番の感情を挙げるとすれば、それは『誇らしい』だろう。
自慢の彼女がいるということが、ただただ誇らしい。自分に関しては絶対の自信を持てない夏彦も、未仔のこととなれば盛大に胸を張れてしまう。
それは未仔も同じことが言えるのだから、似たもの夫婦に違いないのだが。
自分の席へと腰掛けた夏彦は、手に抱えていた愛妻弁当をギュッ……、と優しく抱きしめてしまう。
「ああ……。1分前に別れたばかりなのに、もう未仔ちゃんが恋しい……」
もはや未仔中毒者である。
「朝っぱらから、何を弁当箱で盛っとんねん」
「あん!?」
聞き馴染みのありすぎる関西弁に、夏彦が勢いよく振り返る。
さすれば予想通り。ケラケラ笑う少女が目の前に。
名を冴木琥珀。夏彦の悪友である。
久々の関西女子登場。
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書籍化記念も兼ねて、短編2作品も執筆してみました。
マスク女子がヒロインの話
構って新卒OLちゃんがヒロインの話
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