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42話:未仔ちゃんとの甘々デート PART6

 昼食後も服や雑貨などの店を回り、2人は初々しくも充実したデートを楽しんでいく。


 今現在は映画上映まで少し時間があることから、モールの屋上庭園にて休憩中。

 広々とした庭園は、子供が遊べる噴水や芝生広場があったり、恋人たちがくつろげるベンチや散歩にぴったりなローズガーデンがあったり。

 コンサートや漫才などのイベントができるステージも存在し、本日はラジオの公開収録が行われているようだ。ひな壇状の観客席は中々に人だかりができており、一層の賑わいを見せている。


 子供たちのはしゃぐ姿や花々の甘く華やかな香り、屋外スピーカーから流れる聞き覚えのあるヒットソングらは、心を穏やかにするには打ってつけ。

 いつもより近い青空の下、隣で寄り添う未仔の体温を肌で感じつつ、夏彦は思わず呟いてしまう。


「幸せだなぁ……」


 リア充爆発しろと中指を立てられても仕方ない発言だが、今の夏彦には外野の声など聞こえるわけもない。それくらい『幸せ』というファイルで容量がいっぱい。


「ふふっ。ナツ君、お爺ちゃんみたい」


 同じく容量いっぱいの未仔は、コーヒーショップでテイクアウトしたドリンクとドーナッツを取り出し、夏彦へと手渡す。

 夏彦が感謝を告げてからドーナッツを頬張れば、未仔も合わせるようにドーナッツを頬張る。夏彦が「美味しいね」と笑顔を向ければ、未仔も「美味しいね」と笑顔を返してくれる。

 幸せここにありけり。


「ほんと、夢みたいだよ」

「夢?」

「うん。未仔ちゃんが現れるまで、女の子とデートするなんて考えられなかったからさ。それこそ、夢のまた夢って奴かな」


 空は近くなっているはずなのに、夏彦は遠くを見上げつつ続ける。


「服を選んでもらったり、あ~んしてもらったり。日向ぼっこしながら、オシャレなカフェで買ったドーナツを可愛い彼女と食べてるんだから」


 今まで夢だったこと、羨ましいけど自分には無関係だと思っていた世界。

 そんな世界が、今では当たり前に広がり続けている。

 未仔と付き合うようになってから幸せしかない。理想どおりの世界すぎて、「もしや夢なのでは……?」と無駄な心配さえ浮かんでしまうくらい。


 外野ならば、「そのまま夢から目覚めなければいいのに」と思う。

 けれど、彼女としては、愛する彼氏が早く夢から目覚めてほしいわけで。


「えいっ」

「!?」


 未仔のか細い指が、夏彦の両頬をキュッとつまむ。

 夏彦の頬を前後左右、ジョイスティックさながらに、むにむにむにむにむに…………。

 夏彦をプレイすること数秒。やっとこさ指を離した未仔は、ニッコリ笑顔で言うのだ。


「ね? 夢じゃないでしょ?」

「う、うん……!」


 少しばかりの痛みはある。しかし、「こんなシチュエーションさえ夢なのでは?」と思ってしまう。

 そう。バカップルは死んでも治らないのだ。


「ナツ君、私もつねって」

「??? 未仔ちゃんも?」


 何故なにゆえ? と思う夏彦に、未仔がハニカミつつ述べる。


「だって、私もナツ君と一緒にいるの幸せなんだもん。『夢でした』は嫌だよ」

「っ!」


 彼女の可愛さに酔いしれたい夏彦だが、そんな彼氏をしっかりと見上げる未仔は、小さく整った顔立ちを近づけてくる。

「私もつねってつねって」と。


 意を決すかのように、夏彦が生唾を飲み込む。

 そして、未仔の頬へと手を伸ばす。

 伸ばせば伸ばすほど、ターゲットである未仔の頬へと焦点が絞られてしまう。

 真っ白かつ、きめ細やか。触れれば消えてしまいそうな肌は、まさに新雪のよう。

 しかし、新雪ではない。けがれの無い清らかな未仔の肌なのだ。

 童心に帰って、未踏の雪へとヘッドダイビングするのとはワケが違う。

 したいのは山々なのだが。

 故に、


「~~~~~~っ! ツ、ツンツンで許してください!」


 震える人差し指で、未仔の頬を1回、2回とツンツン。

 ダブルタップだけだが、未仔の弾力ある柔らかホッペに触れることができた夏彦としては大満足。「我が生涯に一片の悔いなし……」と絶命できるくらい。

 初心うぶな夏彦に、未仔も口角が上がってしまう。


「もー。それじゃあ、夢かどうか分からないよう」

「ご、ごめんっ! けど、俺の中の司令官が、未仔ちゃんを傷付けちゃダメだって!」

「ちゃんとつねってくれないと、イタズラしちゃうよ?」

「え? イタズラって、どんな――、」

「こんな♪」

「うぉっ!?」


 夏彦が尋ねる間もなく、未仔がガバッ! と超密着。

 さらには、


「うりうり~~~♪」

「み、未仔ちゃん!? くすぐった――、ハハハハハッ!」


 未仔が夏彦の脇を容赦なく、くすぐり攻撃開始。

 くすぐったいのは勿論、密着してくる未仔の甘い匂いや温かい体温、ボリュームたっぷりな胸の感触などなど。未仔という存在が、五感の全てを刺激してくる。

 否、五感全てを壊しに来る。

 童貞を殺す服もとい、夏彦を壊す未仔。


 幸せが雲を突き抜けフライアウェイ。「夢どころか、ここは天国ですか?」とさえ思えてしまう。

 夏彦もハイテンションモードに突入。反撃に打って出る。


「ハハハハハッ! く、苦しいっ……! イ、イタズラする子には、お仕置きだ!」


 反撃箇所は、脇? 脇腹? 下腹部? 首筋?

 夏彦に選ばれたのは…………、

 耳裏でした。

 夏彦、ベッタリとくっついてくる未仔の耳裏を、人差し指でコショコショ。


 すると、何ということでしょう。


「んっ……!」

「!? み、未仔ちゃん……?」


 か細く艶やかな声。

 いわゆる、えっちい声。

『……おや!? 未仔の様子が……!』状態に、夏彦の探求心は無限大に膨れ上がってしまう。「もしかして、ここが未仔ちゃんの弱いところ?」と気になって仕方ない。

 夏彦、未仔の耳裏をもう一度コショコショ。

 検証大成功。


「そ、そこはゾクゾクしちゃうから……ダメだよぅっ……」


 未仔の小さな身体が、びくんっ! と仰け反るかのように跳ねる。夏彦の脇をくすぐり続けていたはずの手は、絶頂を堪えるかのように夏彦の腕を儚くも握り締め、声を漏らすわけにはいかないと吐息のみを漏らす。


 そして、いじらしく夏彦を見つめて言うのだ。


「もうっ……。ナツ君のエッチ」

「ご、ごめん! 調子に乗りすぎた!」


 幼さの残る笑顔ではなく、どこか大人っぽさを感じてしまう未仔の微笑み。

 1人の女性として意識せざる得ない表情は、夏彦の心臓を鷲掴みにするには十分すぎる。

 鷲掴みにされたからからこそ、無意識だった。

 未仔の唇に見惚れてしまっていたのは。


「イタズラ、もっとしたいの……?」

「!!!???」


 思いもよらない提案に、夏彦の身体がスパーキング。







今回の話は、糖度ベッタベッタなくらい甘々仕様。そしてエロス。

でも何でだろう。夏彦と未仔がイチャイチャすればするほど、涙がこぼれそうになるのは。

おっぱいフレンズも同じ気持ちを味わいやがれ(笑)


デートもいよいよ後半戦へ。

次回の展開は、胸熱になるか……!?

おっぱいなだけに ʅ(◔౪◔ ) ʃ



座布団1枚くれるおっぱいフレンズは、ブックマーク&評価よろしくどーぞ。

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『おっぱい揉みたい』って叫んだら、妹の友達と付き合うことになりました。3巻書影
― 新着の感想 ―
[一言] 座布団81枚(081枚) おっぱいだけに
[良い点] グッ、なんだろう目から汗が‥ これは、俺だけではなく、全おっぱいフレンズも同意してるはず(´;Д;`)
[一言] え、え。大人の階段を登ってしまうんですか!? お、お父さんはそんな事、許しませんにょ! (お父さん噛んでます)
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