事件発生
控室に戻り武器を合った場所に戻すように係にの人に言われた為控室に向かう。
気絶した者や怪我をした者は医務室に運ばれ治療を受けている様子だ。
無事の俺たちは武器を有った場所に戻し観客席に案内された。
次はロロナが居るチームの団体戦だ。
「レヴィー見て、ロロナが出てきた。」
隣にいたレーナスが嬉しそうにはしゃぎながら指をさす。
「あのロロナって子可愛いな。」
「入学したら一緒のクラスがいいな。」
会場に出てきたロロナを見て生き残っている受験生たちが騒いでいる。
確かにロロナの見た目は可愛いが中身はお嬢様気質なのを知っていての発言なのかと思う。
……俺には関係のないことか。
「ロロナさんもなかなかの魔素量をお持ちのようですがお気づきでしたか?」
レーナスを挟んで座っていたドリアドが不意にそんなことを呟く。
「まぁ、上位精霊と契約できるほどには有るとは思ってたから他の精霊使いよりは優れているのは確かでしょ?」
「そうですわね。ですがそれだけではないのですわ。」
「どう言うこと?」
「彼女の中に封印されている形で何かしらの存在を微かに感じ取れます。」
「その存在って何かわかる?」
「申し訳ございません、封印が何重にも施されていて分かりません。ですが、彼女の魔素の多さはそこから来ているのは確かですわ。あの封印がすべて解除されればレヴィーさんと同等の魔素量になるかと思いますわ。」
「そうか。」
ロロナの中に別の存在ね……
それが善なのか悪なのかは分からない内は興味本位で解除をする事はしない方がいいだろうな。
俺的には是非とも調べてみたいとは思うがな。
「隣良いかな?」
「別に聞かなくても勝手に座ればいいじゃないか。」
「一応礼儀としてね。」
「礼儀正しい事で。」
「厳しく育てられたからね。」
隣の空いていた場所にケルシーが腰を下ろし並んで今始まった二回戦を見る。
状況としては先ほどの俺たちの戦いとは違い両方ともちゃんと指揮が取れておりロロナと相棒ラガールフは後方で怪我した見方を回復魔法で治したり、防御壁を前線で戦っている見方に付与している。
……頑張っているな。
この調子で行けば上位精霊を使役しているロロナが居るチームが勝つだろうな。
「少し良いかな?」
「いきなりなんだよ。」
試合の経過を見ながら団体戦での戦い方を何か学べないかを観察しているとケルシーが話しかけてきた。
「君に謝りたいと思ってね。」
「さっきの試合で自分が何もしてないと思っているならそれは間違いだと伝えたはずだが?」
「ん。そのことに関してはもう気にしていないんだ。」
「それじゃ何だよ。」
「実はこの試験が始まる前からぼくは嫌な感じの視線を感じていたんだ。それで少し離れて観察していた君が怪しいと思って近づいたんだ。」
「そんなの離れて観察していた俺に責任があることだろ?それなら別にケルシーが疑うのもわかるから気にするな。」
「それでも、疑ったことに対して謝りたい。本当ごめんなさい。」
「本当に律儀だな。」
「えへへ。」
だからお前男だろ?
なぜ照れた様に頬を掻きながら少し顔を赤らめる。
こいつの見た目は美少年ってより女と間違えられる程の顔立ちなんだよな。
くりくりした大きな目と少し長いまつ毛、薄いクリーム色をした艶のあるセミロングの髪の毛で片目を隠すように前髪を分けている。
服装は男物の少しダボっとした感じで体格が判断しずらいがきっときちんとご飯を食べているのか気になる程細いと思う。
現に指もかなり細いし、男としては致命的だと思うぞ。
しかし、ケルシーが言った嫌な視線の事が気になるな。
ドリアドも言っていたしこのまま何も起きずに試験が終われば面倒事がなく楽で良いがそうも行かない気がしてどうしようもない。
「ケルシー俺からも少し良いか?」
「ん?何?」
「さっきケルシーが言った嫌な視線の事なんだが、詳しく」
聞かせてほしいと言おうとしたが大きな爆発音に中断された。
驚いて俺たちは戦闘が続いていた会場を見ると全体をを覆う土煙とは別に何かが爆発した時に漂う不完全燃焼した煙の臭いがした。
「レヴィーこれって!」
「火炎魔法系統の爆発か、レーナス!」
レーナスと俺は急いで煙の中に飛び込み風魔法で周囲の煙を吹き飛ばす。
火炎魔法は火魔法の上位版で今の受験生で扱えるとすれば俺くらいの代物。
他の受験生の魔素量はドリアドが一通り確認して初級魔法を使うのが精一杯と言っているから使えるとは思えない。
煙が消え会場全体が見えるようになった。
どうやら爆発が起きたのが丁度真ん中らしく小さなクレーターができていた。
「何が起きた!」
学園長が慌てた様子で監視していた者たちに確認と指示を出している。
「突如中央で爆破魔法を使われた様です!爆発の近くにいた受験生は大けがを負い今医務室に運ばれています!」
「そうか、試験は中止だ!無事な受験生は怪我した他の受験生を医務室に運ぶのを手伝ってくれ!先生と監督員は状況の調査を!」
「「「了解しました!」」」
「俺たちも助けに行こうぜ!」
「そうだな!」
学園長の一声で受験生や監視役の先生やらが一斉に動きだす。
「レヴィー!」
ケルシーがこちらに向かって走って来る。
「ぼくたちも怪我した人を運ぼう。」
「そうだな。」
「今すぐ治療が必要な人はわたくしが運びますわ。」
「頼むドリアド。」
「私も風魔法で運ぶわ!」
「レーナスも頼む。」
手分けして怪我人を医務室に運ぶ。
あらかた運び終わりふとロロナが居ない事に気づく。
後方で支援していたロロナなら爆発に気が付いて防御壁を展開していてもおかしくない、それじゃなくてもラガールフがロロナにけがを負わせることはしないと思う。
すると回覧席でぐったりしているラガールフが目に入る。
「ラガールフ!」
俺は風魔法で飛んでラガールフの元に行く。
「どうした!怪我しているじゃないか!」
「レヴィー殿か……」
かなりの深手を負って今にも意識を手放しそうになっている。
爆発でここまで深手を負わない筈、一体何があった?
「ロロナ殿が……」
「ロロナがどうした。」
「ロロナ殿が何者かに攫われました……」
「ロロナが!」
衝撃の事をラガールフに聞かされ俺は困惑したのだった。




