ギルド
あれから何事もなく無事に俺たちは王都に着いた。
王都の入り口で荷物チェックを済ませ中に入る。
「ここがニルヴェールです。」
「やっと着いたわね。」
「そうだね。」
王都の中はありきたりな感じではあるが中世のヨーロッパを感じさせるレンガ作りの家が並んでおり、人々が生活しやすいように配慮された舗装された道がいたるところに続いていた。
しばらくまっすぐ道を進むと大きい広場に出る。
「ここからあそこの時計台に向かって歩きますと学園が見えてきます。」
「わかったわ、ここまで送ってくれてありがとう。」
事前に話し合ってロロナは先に学園に向かうことになっていた。
「それじゃロロナ学園で会えたら。」
「ええ、じゃあね。」
荷台から降り手を振りロロナは教えて貰った道を歩いていく。
彼女の背中が見えなくなってからベルーは馬車を出発させる。
「それでレヴィーさん達はギルドに向かうことでよろしかったんでしたね?」
「はい、すみませんがよろしくお願いします。」
「わかりました。ギルドまでそう遠くないですので学園に向かう道も分かりますよね?」
「大丈夫です、覚えましたので。」
そう返事して街並みを見る。
ギルドで用事が終わればこの道を通ることになるから今のうちに覚えておかないと迷子になりそうなで少し心配だ。
まぁ、迷子になったらレーナスに飛んでもらい空から学園を見つけてもらえばいいだけだし問題ないだろう。
そう考えながら馬車に揺られていると目の前に大きな建物が見えてくる。
「あそこがこの王都のギルド本部になります。」
「本部って事はほかにもギルドがあるのですか?」
「はい、なんせこんなに広い王都です。ギルドが一つだと不便なので複数あります。」
「なるほど。」
「今回の事は支部で取り扱うのには少々厄介だと思いましたので本部に案内しました。」
「ありがとうございます、助かります。」
盗賊に襲われ捕まえた程度なら支部で済むとは思うが襲われたのが子供ってのもあるし、何よりドリアドも居るから話がややこし。
それなら本部で話を済ませれば確かに楽かもしれないな。
「着きました、ここが王都のギルド本部です。」
紹介された建物を見ると五階建てでずっしりしたお堅い人達が仕事していそうな創造をさせるギルドがそびえたっていた。
「大きいねレヴィー。」
「そうだね、村にはここまで大きな建物はなかったからこれにはただただ驚くよ。」
前世の世界にはこれより大きなガラス張りの建物が至る所にあったから驚くほどでも無いが話を合わせておかないとと思い感想を述べる。
「それではわたしはこれで。因みにわたしの店はここから東にまっすぐの所にありますので何か必要な時は寄っていだたければ嬉しいですと言っておきましょう。」
「そうですね。必要なものが出てきたら寄らせてもらいます。」
ちゃっかりと自分の店の宣伝をしてからベルーは去っていった。
「それでは向かいましょう。」
「そうですね。早く済ませて学園に向かいたいですし。」
ドリアドにせかされ建物の中に入る。
建物の中に入りカウンターに向かう。
その間、周りから変な目で見られてる気がしたが無視をし歩みを進める。
「いらっしゃいませ。ご用件はなんでしょう。」
受付のお姉さんが笑顔で聞いてくる。
軍服みたいな感じの服に身を纏い姿勢正しく立っている姿は流石と思うが、それよりこのお姉さんの胸のでかさに目がいきそうになる。
だってボタンが弾けそうな程張りつめてるんだもん。
「レヴィー……」
レーナスが睨んできたのでさっさと本題に入る。
「すみません、こちらに向かう道中で盗賊に襲われその盗賊を捕まえたのでこちらに引き渡しに来ました。」
そう伝えるとお姉さんは後ろに縛られているグロウスを見る。
すると驚いた顔をしてから俺を見る。
「彼を捕まえたのは後ろにいるおねえさんかな?」
「拘束しているのは彼女ですが捕まえたのは僕です。」
それを聞いたお姉さんが困惑した顔で俺とドリアドを見る。
「彼の言っている事は本当ですわ。」
「そ、そうですか。少々お待ちください。」
お姉さんが少し慌てた様子で奥に消えていく。
周りがざわついてるが気にしない。
てか、気にしてるとめんどいから無視。
しばらく待つと奥からお姉さんと一緒に無骨な男がやってくる。
「俺はここの管理をしているギジルだ。」
「はじめまして、僕はレヴィーと申します。で、こっちが契約しているレーナスで後ろに居るのがドリアドです。」
「自己紹介痛み入る。でだ、そこに拘束されてる男を捕らえたのは君だと聞いているがそれは間違いないんだな。」
「はい、襲われたので捕まえました。」
その一言に周囲が一段とざわめく。
「その男がどんな奴か知っているか?」
「いえ。」
「そいつは他の王都でも賞金が出ているほどの凶悪な存在で幾度なく冒険者が捕らえに出てたが捕まえるところか返り討ちに会い帰ってこない事がある程の存在だ。」
そうだったんだ、だから周りが俺たちを見ていたのか。
しかし、賞金首だったとは思ってなかったな。
騎士から落ちぶれたとは本人が言ってたから多少は王都で危険視されているとは考えたが。
「詳しい話が聞きたい、別室で話してもらっても?」
「そうなると思ったので大丈夫です。」
「よろしい。ではこっちだ、ついてこい。」
そう言いながらギジルは歩きだす。
それに付いていく。
簡単に話が終わればいいけど長引く気がしてきた。
面倒にならなければいいがどうなることやら。




