ゼロのスタート
「あいつを!あいつを俺の元に連れてこい!さぁ、戦の始まりだ!!」この一言がこの国日本の各地に流れた。
その直後、今だ残っていた東京タワーが爆発し倒壊した。その時はこの放送とこの事件が同一の犯人による者とは誰も思わなかった。だあら皆この事件で終わると思っていた。
だが犯人は捕まらず、事件は拡大した。
当時通称MAと呼ばれる戦闘スーツが日本で元は介護のために開発されたが自衛のためにとタイプ1タイプ0.5と作られていたが其れの研究施設筑波でも施設のほとんどのMAが奪われる事件が起きた。その後日本の各地でMAを使われた事件が起き始め事の重大さに気づいた政府はこれらをテロとして断定し、勢力の全力を持って犯行声明が出された一つの市に向かわせたが大量のMAによって返り討ちに合った。
このときに気づかされたMAはMAで倒すしかないと。そのため日本は苦渋の選択として当時分っていた高校生主に年齢が15~17の世代が能力の引き出しに最適だと言うことで高校生にMAを着させ戦場に赴くことが決まった。そのため適正値が高い者からかり出されたかがこのとき政府はある者達を探していた。MAの原型タイプゼロに乗れる唯一の高校生達を。なぜタイプゼロがそのもの達にしか操れないのかは未だ解明されてないがこのゼロは一気で一個大隊に匹敵されると言われている。そのため密かに探す行為が行われていたのだ。この物語はそん戦場の運命に巻き込まれていく者達が描かれる物語である。
俺の人生が変わる話だ。
俺はMAの検査を終え何故か別室に連れてこられた。
「あのー。何で俺は此所に呼ばれたんですか?」
俺は目の前の椅子に座っている明らかに科学者みたいな人に聞いた。
さすがにおっさんと二人っきりになる趣味はねえぞ。
すると科学者みたいな人は俺に名刺を渡しながら説明をしてきた。
「初めまして。私はMA部隊医療責任者兼科学者の藤堂平治だ。以後お見知りおきを神城悠真君。」
「へー。そんな人が平凡な学生に何のようですか?」
「単刀直入に言う。君を我々政府で保護したい。」
この人はおっさんと呼ぶことにしよう。
さてと。馬鹿な俺でも噂くらいは聞いたことはある。政府が秘密裏に高校生を兵士にするために集めてるって噂を。どうするかぁ。
俺はこの変な雰囲気がプンプン臭うおっさんに聞いた。
「なぁ、保護って言い方は違うんじゃないか?」
「ほう。何故そう言うんだい?」
「あくまで噂でだが、今の俺みたいにこんな部屋見通した者達を兵士にするため集めてるんじゃないのか?」
「ふむ。それはあくまで噂だ。」
「へー。なら何でMAの適性検査の時に俺を此所に通した。兵士にするためなんじゃないのか?」
「うーん。君は何か勘違いしているようだね。」
「何がだ?」
「私は噂と言っただけで否定はしていない。」
「なら認めるんだな?」
「一部分だけだがな。」
「一部分とは?」
「私たちは強制して乗せはしない。だから君たち適合者にお願いするんだ。この国を救ってくれと。」
「は!俺に出来るとでも?」
「出来るさ。君はその力を持っているから。」
「へー。」
どうやらおっさん達は本気で俺をMAに乗せたいらしいな。どうするか。
そう考えていると控えてた自衛隊らしい人がおっさんの耳に何かを伝えた。
「ありがとう。」
そうおっさんが言うと兵士の人は大急ぎで外に出て何か叫んでいたがここからは遠いところらしく何を言っているのか詳しく聞こえなかった。
「君に謝らなければいけないことが起きた。」
「何をだ?」
「どうやら敵が君に感づいたらしくてね。ここの市を襲うらしいんだ。だから早急に君に決めて貰わなければ行けなくなった。さぁ決めてくれ。此所で死ぬか。ヒーローになるか。」
「究極の選択肢だな。」
「すまないね。こっちも君を向こうに渡したくなくてね。特に君はね。だから君を此所で殺すか連れて行くかしかできない訳なんだ。分ってくれるかな?」
「今特にと俺に言ったな。他にも同じような奴はいるのか?」
「いる。」
「そいつらは皆承諾したのか?」
「ああ。君で最後だ。そうだ良いことを教えてあげよう。乱煌太。この名前に聞き覚えはないかい?」
「ん!?あの煌太か!?」
「ああ。さてどうするかな。神城悠真君。」
「俺は――」
「はぁ。時間切れだ。」
どがんっ!
ん!?すごい揺れだ!
「おい!これもお前達の仕業か!」
「まさか。テロの人たちだよ。しかたない。取りあえず君は連れ出す。」
「まて!だったらクラスの皆も!!」
「駄目だ。さぁ行くよ。」
「ちょっと待て!離しやがれ!!」
「面倒くさいな。手荒なまねは好まないがちょっとかがせて。」
「何・・・を・・・。」
外で爆発音や悲鳴を聞きながら俺は一生懸命に暴れた、仲間を助けるために。でも俺は何も出来ず何かをかがされて気づいたらヘリの中にいた。
「ここは・・・どこだ?」
「ヘリの中だよ。そうだ。ちょっと外を見てごらん。」
「あーん。・・・なんなんだよこれは!!」
「これが今の日本だよ。」
俺は言われるがまま外を見ると俺の住んでる町が廃墟に変わっていた。そして俺の家がつぶれているのも見えた。何せ学校から近かったからな。そこでは血が流れているのが見えた。
俺はただ自分の力不足に嘆くしかなかった。
「くそ!とうさん!かあさん!皆!くそ!くそ!畜生が!!」
「悠真君。見えるかい。この現状を。今の日本はテロのせいである人物のせいで一昔みたいに殺戮が行われている。私はね、其れを無くしたい。止めたいと思っているんだ。でも私たち大人は無力だ。そのために君たち適合者に望みを託すしかないんだ。どうだい。手伝ってはくれないだろうか?」
「力をくれるんだよな!?」
「ああ。君が望むなら。」
「いいぜ!MAに乗ってやる!そんでもって復習してやる!」
「悠真君?」
力をくれるならちょうど良い!俺の頭を過ぎっている言葉はただ一つだけだった。
「殺す。奴らを殺してやる!!が!」
俺の頬に痛みが走った。おっさんが殴ったんだ。
「悠真君!!君の今の発言を今すぐ取り消せ!!」
「何でそんなにも怒ってるんだよ。」
「いいから!じゃないと今の君が例えMAに乗ると言っても絶対に乗らせない。」
「なぜだ!」
「私たちが、望んでいるのは奴らと同じ殺戮じゃない!救済だ!守る力だ!でも今の君はテロの人たちが言ってるのと何ら変わりない!そんな奴には絶対にMAは渡さない!分るか!今この国が望んでいるのは守ってくれる存在!君はそんな存在になれるかい?」
「く・・・。」
「さぁ訂正しろ!」
「ああ。今のは間違いだった。もう殺すなんて言はない・・・。」
「それでいい。それじゃあ。改めて神城悠真君君を歓迎するよ。お!ついたみたいだね。」
俺は頭に血が上っていた。でも冷静になって俺はいつも家族に言われていた言葉を思い出した。「力がある者は人を守れ。」この言葉を俺はこれから肝に免じておこう。
ヘリはそのままどこかのヘリポートに降り立った。そのまま外に出され。其処には俺と変わらないくらいの男女九名の姿があった。
「君が悠真か?」
一人の男が言った。俺は答えてやった。
「ああ。そうだが?」
そう問いかけると男は笑いながら言った。
「ようこそ!第ゼロ部隊第一の基地!この東京地下基地に!!」
その言葉を聞いた俺を待っていたのは自分でも想像をしていなかった。戦争だった