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エルフと世界の危機

「あれはまさか、女王様か?」

「しっ!滅多なこと言うもんじゃありませんよ!…て、本物?」

「ん、どれどれ。おお!」


霧の向こうに人の姿が見えたので、近寄ってみる。


「女王様!ようやく、ようやくお戻りになられたのですね!嬉しい限りでございます!」


この世界にきてようやくヒトと話せた。と、思ったが…。今、周りに四人いるが四人が四人とも金髪に明るい瞳、そして…ヒトではあり得ない、尖り耳だった。そして、美形。そう、エルフである。


「人違いでは?」


一応駄目押しで聞いてみたが、返答は予想通りというかなんというか。


「いいえ、ありえません。あなたは確かに女王様です。」


「そうですか…」


ここまでくると本当に女王様なのではないかと思えてくる。何らかの理由で記憶を失い、ジャングルに飛ばされた的な。


「えぇ、そうです!あなたこそこの世界を救う救世主!」


「一体何があったの?」


さっきの兎もいっていたが、この世界は救世主に頼るほどやばいらしい。具体的に世界がどうなっているのか知りたい。


「女王が、城を、この世界を乗っとったんです!そして、私たちは女王の支配により苦しめられているのです!今こそ、女王様が城を奪還し、女王を倒し、世界を救う時!」


「…ちょっとまって。女王って二人いるの?」


「いいえ、女王様は一人です!」


頭がこんがらがってきた。女王が世界を支配し女王が女王を倒し女王が女王から世界を救い…。女王は分身したのか?


「女王様はあなた一人ですが、今、城にいる女王とあなたは全くの別人です。」


「ええと、つまり、城に乗り込んでその女王を倒せと。」


「そういうことです。」


武器も、力も、仲間も、何もないのに闇雲に城に突っ込むなど危険すぎる。そんなの逮捕されて処刑されて終了だ。


「私には…無理だよ。」


「どうしてそんなことを言うのです!?女王様なら、できるはずです!」


「どうして?第一私はなぜかこんな格好してるけど女王でもなんでもない。だからこの世界を救う義理はないし、そんなに困ってるならあなたたちがやればいいじゃん。」


私の言葉に黙り込むエルフたち。


「…女王様じゃなければならないのです!女王様でないと、女王様だからこそできる…」「アルテナ。」


先程まで喋っていたアルテナと呼ばれる少女を諌め、男性のエルフが落ち着いて言った。


「女王様。御神木に行ってみたら如何でしょうか。きっと、何か解決するはずです。」

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