006 『魔法の授業』
やっと書けた……
なんか誤字がありそう……
俺たちは2時限目が終わり《魔法実習室》に向かって歩いていた。
魔法実習室というのは生徒が実際に魔法を使い体で魔法の使い方を覚えるための教室だ。 だが、魔法を使うのはまだ魔法学校の《生徒》なので魔法が暴走することがよくあるから注意しなければいけない。
……ということを先生が言っていた。
「魔法実習楽しみだね~」
メルがこっちを向いて機嫌がよさそうに笑っている。
「まぁ、普通の授業をするよりかは楽しいだろうけどな」
俺はふと思ったことを質問してみる。
「なぁ、メル」
「ん? なに?」
メルが首をかしげる。
「メルってなんの魔法使うんだ?」
「あたし? あたしは水と風だよ。……白夜はなんの魔法使うの?」
「俺は風と雷だ」
「へぇ、なら風の授業は一緒だね♪」
「あ、そうだな」
「お~い! 白夜~! 一緒に教室行こうぜ!」
大和が後ろから走ってくる。
「ってあれ? その子白夜の彼女?」
「違う!」
大和の言葉を俺は全力で否定する。
「そうだよ! あたしは白夜の彼女なんかじゃないよ!」
メルは顔を真っ赤にしながら手を横に振る。
……そのしぐさは正直とても可愛かった。
「ここが魔法実習室か……なんか思ってたより普通だな」
外から見た分にはちょっと大きめの体育館にしか見えない。
「うん。 あたしも、もうちょっと機械的なの期待してたよ」
「そうだよな~。なんかパッとしないよな」
だが、中に入ると俺たちは何も言えなくなった。
「なんだ……これ?」
そこは何もない真っ白な場所ただそれだけ、だがそれしかない。
「ここで、どうやって魔法の練習をするのかな?」
「さぁ? わかんねぇなぁ」
「まぁ、授業が始まればわかるだろ、それまで座って待っていよう」
俺たちは適当な場所に腰を下ろし、授業が始まるのを待った。
授業開始のチャイムが鳴り先生が説明を始める。
「これから、実習授業を行う! 知っていると思うが最初の内は魔法が操作できずに暴走してしまうことが多い。十分に気を付けるように」
「それでは授業を始める。……テリアン!」
その先生が魔法名を唱えると真っ白でなにもなかった場所が動きだし、なにかの形を作っていく。
「うわ、すっげ~!」
大和が目を輝かせて変化していく様子を見つめている。
「テリアンってことは地の魔法だな」
「うん、というより凄いね地の魔法ってこんな風にも使えるんだ~」
「あぁ、しかも体育館1個分となるとあの先生の魔力半端ないな」
俺らみたいな生徒が同じことをやったって絶対にこんな広さを変化させるのは無理だ。せいぜい頑張っても自分の周りを少し変化させるくらいしかできない。
「おい! 見ろよ、白夜! メルちゃん!」
大和が興奮した様子で指をさす。
その方向を見ると……
さっきまで何もなかった空間に、教室が5つ出来上がっていた。 そして全ての教室に魔法の属性が1つ書かれていた。
「あの中に入って魔法の練習ってことか……」
「な……中に入るのちょっと怖いね……あ、白夜! 一緒に風の魔法のとこ行こうよ!」
「あぁ、分かった。一緒に行こう」
「ちょっと待て!」
大和が俺を引き留める。
「なんだよ?」
「なんだよ? じゃねぇよ! 俺も一緒に行きたいんだよ!」
「……? なら一緒に来いよ」
「俺の使える魔法は火と地なんだよ! 風は使えない!」
……見事に俺もメルも使えない魔法だな。 水か雷があったら考えてやったんだが。
「すまん、俺たち火と地は使えないんだ。 授業が終わったらまた会おう!」
「ばいば~い♪」
俺たちは後ろから聞こえる大和の声を無視して風の教室に逃げるように走って行った。
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