004 『最初の登校日』
魔法はいりませんでしたっ! すいません!
「お~い! メル! 起きろ~。」
朝、俺はメルを起こすのに奮闘していた。
「ん~……むにゃ」
「お・き・ろ~!」
「ううん……」
…………駄目だ。 起きる気配がない。 しょうがない、ここは一番手っ取り早く……
ぎゅっ!
俺はメルの頬っぺたをつねる。
「ふぇっ! 痛い! 痛い!」
悲鳴をあげながらメルが体を起こす。
「お? 起きたな。」
「なにするの!?」
「なにって……なかなか起きないから頬っぺたつまんだだけだ。」
「もうちょっと優しく起こしてよ!」
メルが反論する。
「だって耳元で大声だしても起きないんだぞ。後はあれくらいしか方法無いだろ。」
「うぅぅ! でもぉ!」
「はい、ぐちぐち言ってないでさっさと着替えるぞ。俺は洗面所で着替えてくるから着替え終わったら言えよ~。」
「あ! 待ってよ、まだ話は終わって……」
「なんだ? 俺の着替えを見たいのか?」
俺は冗談っぽく笑う。
「な///そんなこと!」
メルは顔を真っ赤にして抗議する。
「冗談だよ。」
そういってから俺は洗面所へ向かった。
………………その後、俺はメルの機嫌を直すのに10分も使ってしまった。
「まさかクラスも同じとはな。」
俺は苦笑する。
「そうだね♪」
とメルは嬉しそうにしている。
クラスは朝の集会で発表され俺はメルと同じのB組だった。
クラスは、ABCDEFGの7つでメルと一緒になる確率は7分の1だ。ここまで一緒だと誰かが仕組んだ風にしか思えない。
まぁ、クラスに1人でも友達がいてラッキーだったけど。
時計を見て俺はもうすぐSHRだということに気づき自分の席に着く。
すると、隣から黒髪で俺と同じくらいの身長の男子に話しかけられた。
「え~と……たしか白崎 白夜だよな。 俺は筑波 大和っていうんだ。大和と呼んでくれ。よろしくな!」
「ん? あぁ。よろしくな。 大和。俺のことは白夜って呼んでくれ。」
「おう! 分かった。」
『キーンコーンカーンコーン』
大和の返事と同時にチャイムが鳴り、SHRが始まった。
つぎは魔法の説明をします!