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白の魔法使い  作者:
第2章 1学期
33/51

030 『クラス対抗魔法戦争・寮の夜編 メル視点①』

サービス? 来週に……。


いや、3日後に!

「……ん~。……む」

 微睡の中、あたしは妙な唸り声を発しつつ布団の中をもぞもぞと徘徊する。

 パイプ式のベッドで寝ていたのか、少し動くだけで下からギシギシとベッドが軋む。多少耳障りだったけど、今は睡魔の方が上。

 そんな音なんてすぐにどうでもよくなってくる。再び押し寄せた睡魔に身を任せようとゴロンと寝転がる。



「さぁて……どこから解剖ばらそうかな♪」


 何処からともなく、無邪気な少女の声が聞こえる。

 何と言っていたかはよくわからなかったけど、凄く楽しそうな雰囲気が伝わってきた。


「っと、忘れるところだった。拘束しとかないと」

 一瞬少女がぶつぶつと呟いたかと思うと、ふいに両手足が浮き上がりカチャカチャと金属が擦れ合う金属音が響く。

 音が鳴りやんだ時には両手足も解放され、ベッドの上に大の字で投げ出される。


 だ、誰かわかんないけど。もうちょっと丁寧に扱ってよぉ。


 放り出された時に打った背中の痛みを感じ、内心で愚痴る。

 今から寝ようとも思ったけど、さっきの衝撃によって眠たさが少し失せてしまった。このまままた睡魔が来るのを待つのもいいけど



 完全に閉じきっていた重い瞼をパッチリと開き、起き上ろうとベッドに手を置こうとした時――。


 ガチャン! 


 手首の辺りで金属の音が聞こえる。

 不思議に思いながら、また手を置こうと両手を動かす。

 が、全く動かない。まるで何かに縛り付けられているように動かなくなっている。


「ぐぬぬぬ……!」

 声まで出してみるけど、一向に最初の状態のままで一向に動く気配が無い。


 流石におかしい。

 あたしは自分の右腕に視線を向ける。


「うわぁ……」

 思わず声を漏らしてしまう。

 わかってるとは思うけど、もちろん感嘆で漏らした言葉ではない。


 腕の付け根の辺りに付いている、手錠に対してだ。

 黒い吊革のようなものが何重も腕に巻きつけられている、形状的には縄の方が近いかもしれない。しかも足も縛られているらしく、全く身動きが取れなくなっていた。



 状況を整理しようと思ったけど、なぜか白夜におぶってもらって部屋まで戻ったところで記憶が途切れていて、そこから全く思い出せなかった。

 なんで思い出せないんだろう? と小首を傾げる。


 あたしは途中で足を怪我して、白夜があたしをおぶって寮まで飛んで、自室に戻って怪我の手当てをしてもらって……。

 駄目だ。どうしてもここから先が思い出せない!

 なに! 何があったのこの後! うわぁぁ、すっごい気にな……。


「ひゃっ!?」

 急にお腹を誰かに触れられて、あたしは小さく悲鳴を上げる。


「もう、誰だよ! 人が珍しく考え事してる時にお腹なんて触ってくるのは!あたし、お腹痛くなりやすいんだから気を付けてよ!」

 どこか的外れな怒り方をしている感を拭えないけど、あたしは声を荒げて言い放つ。


 そして、ハッと口をつぐんだ。

 しまった、言い過ぎた。

 誰が居るかはわからないけど、流石にさっきのは言い過ぎたと自分で理解する。


「そんな怒るな、お腹触っただけだろうが!」

 首が動かせないので顔を見ることは出来ないけど、かん高い声だけがキィキィと耳に響いてくる。


 怒ってるのかな? 一応先にやられたのはあたしなんだけど。


「もういい! お前なんてすぐに解剖してやる!」


 ……え?

 なに物騒なこと言ってるの!?

 ちょっと、カチャカチャ音立てないでよ! 怖い怖い! 





スランプなんですよ、、、、どうしよう。


追記 ※4月28日


すいません! 必ず29にはするので少しお待ちを!

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