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白の魔法使い  作者:
第2章 1学期
16/51

013 『クラス対抗魔法戦争・準備編③』

早めの投稿。 みなさんお気づきかと思いますが、土曜日投稿とかやめました。


ええ。 期限守るとか自分には無理でした。


その代わりに週一は必ず出します。

「えぇっ、本当にリーダーやってくれるの?」

「はいっ、やらせてください」

 扉の前に到着と同時に、教室の中からそんな会話が漏れ聞こえてくる。

「はぁ」

 腹の中に貯めていたものを一気に噴出する。


 ああ、どうしよう。

 まさかあれをOKしてくるとは思ってなかった。絶対断ってくれると思ったのに!


「なーに顔色悪くしてんだよ? あ、もしかして今更怖気づいたか?」

 表情を楽しそうに歪めながら、俺のことを馬鹿にしたように眺め続ける大和。


 こいつ、他人事だと思って!


 無言で圧力をかけ続けるが、ことごとくスルー。終いには大和に「さ、早く入った入った」と急かされて教室に入ってしまう始末。

 扉が開いた瞬間にメルと目が合い、恥ずかしそうに顔を背ける。


 やめて、その反応、やめて。新しい誤解を生んじゃうから。


 幸い、このクラスの担任の春川はるかわ 千尋ちひろは全く気にすることなく俺に話しかけてきた。

「白夜君、白夜君! メルちゃんとリーダー役やってくれるって本当?」

 あんたは子供か。と言いたくなるようなはしゃぎ方で駆け寄ってくる。見た目は20代前半の若い新人教師だが、こういう人こそ40いってたりするから注意しなければならない。

 というのを、大和が教室で力説していたのがこの人にばれて、泣くほど説教されていたのはいい思い出だ。


「ええ、真に不本意ながらそうなりました。本当に、なんででしょうね?」

 疑問を疑問で返すがそんなことをお構いなしで更にはしゃぎまくる先生。そのまま言葉を紡ぐ。

「初日で『3人』なんて、今までで一番多いわ~。ほかの先生たちに自慢できちゃう」

 やっぱ、自分から行くもの好きは少ないんだな。確かに進んでやりたいような内容じゃないし。


 ……ん? 3人?


 少しこの言葉に違和感を覚えたが、出来るだけ気にせずに先生に話しかける。


「リーダーって主になにをやればいいんですか? 危険な役職ってのが分かってるんで、早めに対策とか立てときたいんですけど」

 素朴な疑問にメルも同調したようにうんうんと頷く。

 一応メルでも危険ってことぐらいは分かってるんだな……と失礼な思考を巡らせてから先生の話に耳を傾ける。

「そうだね。自分用の新しい魔防具トゥーラくらいは買っとかなきゃ駄目かもね。下手したら全治半年くらいの怪我とかもザラだしね」


 うおぉい、まじか。

 何とか動揺を顔を出さずに、考える振りをする。

 それは本格的に教育面は大丈夫なのだろうか? いや、ここを普通の学校と捉えるのも良くないか。


 話が逸れた。

 新しい魔道具トゥーラか。今度買いに行ってみようかな、そういえばここらの店とか行ったことないし。

「今度の休みの日とかに一緒に行ってみるか? 下見もかねて」

「そうだね。なら、今度の土曜日3人で一緒に魔防具トゥーラを見に行こっか」

 少し嬉しそうに微笑みながら、声を弾ませる。


「なあ、おい。今までの話聞いてたら、なんか俺までリーダーになることになない?」


 大和が今更のツッコミに入る。

 俺も気にはなってはいたが、まあ大体の予想がついていたので本人が言うまであえて言わないようにしていた。



「え……なってくれるんじゃなかったの?」

 瞳をうるうると煌めかせながら、上目使いに大和を覗き込む。


「うわぁ! 分かった分かった、分かったからそんな目で見るな! なんか悪いことしてきた気分になってくるだろ!」

 メルさん、貴方は鬼か。自分の特性を利用した見事な攻撃だった。



 そんな俺たちの会話に、ふふっ、と表情を綻ばせる先生。

「今回の『戦争』は、楽しくなりそうね……」


 この声だけが、妙にハッキリ聞こえた。



ひさびさの新キャラ。

うん、大和君使いやすいネ。


次回くらいで、新たな主要キャラが登場!    するかもしれない。

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