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白の魔法使い  作者:
第2章 1学期
14/51

011 『クラス対抗魔法戦争・準備編①』

一瞬書き方を変えてみました。

 授業が全て終わり、さて帰ろうとした時に全校集会が開かれた。場所は体育館。そんなものあったのか、と今知った。


 にしても集会か。面倒くさいな。

「ねえねえ、何の話だか知ってる?」

 隣で水色の髪が少し揺れる。表情には一辺の不満も無く、ずっとにこやかだ。

「さあ? 体育祭はまだ先だしな。誰か問題でも起こしたか?」


「それじゃ。お前らで決定だな、不純異性交遊はいけませんよー」

 嫌みったらしい声が耳に響き、ポケットに手を突っ込んでへらへら笑っている大和に視線を移す。


「理由は説明したろ? もうあの話題は出すなって。……ほら、またメルが暴走した」

 全身を真っ赤に染め、無駄に動き回るメルを指さしながら呟く。


 あれ以来、大和と出会うたびにメルが暴走してる気がする。

 俺の中ではこの言葉はNGワードなんだが、大和はそうは思っていないらしい。出会うたびにからかって、その様子を見て明らかに楽しんでいる。


「いーじゃんか。こっちの方が可愛いって」

「そういう問題じゃないと思うけどな……」

 はぁ。と一人嘆息してから、暴走中のメルをなだめるために、席を立つ。

 教室の中を無作為に動き回っているので、捕まえるのはかなり難しい。クラスメイトに頼もうとも、もう全員体育館に行くために教室を出ている。仕方がないので、大和に手伝えと催促する。

 最初は面倒くさいなどと愚痴っていたが、思いっきり睨んでやるとしぶしぶといった表情で同じく立ち上がった。



 そのあと、メルを捕獲するのに20分という膨大な時間をかけた事は秘密だ。




 本当にギリギリに滑り込んでから、適当な場所に腰を下ろす。溢れかえっている生徒を見ながら、みんな面倒くさそうだなと思う。

 そういう俺も早く帰りたいけど。


 生徒の心情を見透かしてか、少し慌てた様子で中年の男の教師がステージに駆け上がる。魔法学校といっても、基本的な構造は普通の学校と同じなので特に変わったところは無い。演台についているマイクを軽く調整した後、口を開いた。

「今日集まってもらったのは、《クラス対抗魔法戦争》の説明をする為です」

 横の少女がピクリと反応する。


 あの教師の話を簡単にまとめるとこうだった。

 クラスごとにリーダーを5人決め、そのリーダーが全員倒されたら負け。倒されたと判定するには、そのリーダーが気絶すること。

 そして、リーダーは自分のクラスのメンバーに命令をすることが出来る。


 ってとこか。


 それにしても、一応ここは学校なんだからこんな危険なことをしていいんだろうか。

 まあ、俺はリーダーになんかならないからいいけど。


「ねえ、白夜!」

興奮を抑えきれない、と言った表情で目をキラキラと光らせているメル。


あー。そうか。メルはこういうの好きだからな。

この前も、具合悪かったのに魔法模擬試合行きたいってかなりごねられたし。

何が楽しいんだろうか。

「あたしリーダーになりたいから一緒になって!」


「は?」




後半に続きます。

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