第9話 聞き覚えのある声
入園式も無事に終わり、ママと、双子の二人と、双子のママと一緒に帰っていた。
しばらくして、双子の片方が
「ママ、今日どこかつれってよ~」
すると、もう片方も
「そうだよ。どこかつれってよ~」
「仕方がないわね。どこ行きたい?」
「「遊園地!」」
また、ハモった。
「今からは、遊園地はダメよ。混んでるから」
「「遊園地、遊園地!」」
「遊園地は無理だから、デパートに行きましょ」
「「ねぇ、海ちゃんだったら、遊園地とデパート、どっち行きたい?」」
えっ、なんで私に選ばせるんだ?
考えてあると、耳元で声がした。
「デパートと言いなさい」
ママの声じゃないし、聞き覚えがあるような・・・
仕方がないので、その声に従った。
「デパートがいいと思うよ」
と行った瞬間、二人の顔が怖くなった。
「海ちゃんまでデパートと言うの?」
「海ちゃんの裏切り者!!」
二人とも、大きな声で私を睨みながら言った。
「ほら、そうゆう言い方はやめなさい!すいませんが先に帰らせていただきます」
双子のママがそう言って、双子の二人を連れていき、どっかに行ってしまった。双子の二人はぶつぶつと言っていた。
「海、あなたの判断は間違っていなかったわ」
ママがそう言って、携帯電話を見せた。そこには、今日の日付のところに赤い×が付いていた。
「ここの遊園地は今日は休みなの、だから遊ぶことができないの」
私は悲しかった。今日で来たばかりの友達に"裏切り者"と言われたのが・・・
そして、私は泣き出した。
なかなか話が進みませんね。