第11話 深刻な問題
夢の中で、私を生まれ変わらせてくれた、神様にあった。
「こんにちは」
私があいさつをすると、笑顔になって
「元気そうね。そういえば私の声、聞こえた?」
思い出した、あの声はこの神様の声だ。
「はい。聞こえました」
「あなたのおかげで、あの二人が悲しまないで済んだのよ」
「けど、せっかくできた友達が・・・」
あのときに言われたことを思い出してしまった。
「心配しなくていいわ。明日にはなんとかなっているから」
神様が慰めてくれた。
「大丈夫なんですか?」
「それは大丈夫よ。それより、あなた最近、過去のことを忘れてきてないかしら」
いきなり、話が変わったので、ビックリしたが
「はい。男だった頃の名前とかが、分からなくなって・・・」
そう言ったら、神様の顔から笑顔が消えた
「まずいわね」
えっ、なにがまずいのかな。
「生まれ変わった人は前の記憶を少しでも、持っていないといけないの。そうないと・・・」
「どうなるんですか?」
「生まれ変わった後の記憶まで無くなってしまうの」
えっ、それはまずいじゃん。
「ど、どうすれば、いいんですか?」
「私が1年に1、2回、あなたの夢なかに入って生まれ変わる前の記憶を覚えさせるわ」
「わ、わかりました・・・」
「さて、もう時間だし、また今度来るわ」
起きてみると、まだ起きる時間では無かったが、幼稚園に行く準備を始めた。