朝焼け探偵事務所の日常 声劇台本
利用ガイドライン
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探偵 ♂♀:
助手 ♂♀:
探偵「なんかもう浮気現場でもいいから事件100個起きないかなー?」
助手「何言ってるんですか。普通に探偵仕事回せなくて詰むでしょ」
探偵「現実的な話しないでくれない?もうちょっと探偵助手らしく正義感で話そうよ」
助手「先生自身が思ってもない話をしないでください」
探偵「へいへい。まーでも、世界が平和なのはいい事だけど、実際すこーしは事件みたいなものがないと、ご飯食べれないよ」
助手「それはそうなんですよねー。もやしもそろそろ飽きました」
探偵「そうだねー助手君。たまには肉が食べたいなー」
助手「……先生」
探偵「なんだい急にシリアスな空気出して」
助手「先生は、どうして探偵になったんですか?」
探偵「あーそう言えばそんな話、したこと無かったね」
助手「聞いた覚えは無いですね」
探偵「簡単な話だよ……。効率的に人が困ってるところに介入できるからさ」
助手「なんですかその性格の悪い話」
探偵「さっきはあんな事を言ったが、元々私は正義感の強い子供でね。小さいところではゴミ拾い。大きいところではいじめっ子との殴り合いまでしてた」
助手「ほえー。そりゃまた立派ですね」
探偵「本当にそうかな?」
助手「へ?」
探偵「助手くん。人が正義を振りかざすのに必要なのが何か分かるかな?」
助手「え?なんだろう?強い心とか?」
探偵「まだまだだねー。甘いねー。黒蜜だねー」
助手「ただの先生の好物でしょ。それで、答えは?」
探偵「困っている誰か、だよ」
助手「……あー、なるほど」
探偵「気づいたようだね。正義の行動とは、常に困っている人を助けるためにある。ゴミ拾いなら道のゴミに嫌な思いをする人。」
助手「いじめなら、いじめられて辛い人?」
探偵「その通り。ま、本当なら警察になるのが1番なのかもしれないが、こっちの方が身近でより様々な困った人に出会えるからな」
助手「なるほど」
探偵「因果なものだね。困った人がいて初めて成立する仕事なんて。でも自分には合ってると思ってるよ」
助手「……でも先生」
探偵「なんだね?」
助手「どうせ先生が何しようがこの世には困った人があふれてるんですから、先生みたいな人がいて世界は成立してちょうど良くないですか?」
探偵「上手いこと言うね君は。面白いから小説家にでもなったら?」
助手「それは追い詰められた犯人が探偵に言うセリフです!」
探偵「ははは。おや、インターホンがなったね」
助手「困ってる人はやはりいるんですね」
探偵「助けに行きますか。助手君。出てあげて」
助手「はーい。……ようこそ。朝焼け探偵事務所へ、本日はどのようなご要件で?」