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わがままな日

作者: 白之 絲

今日はなんだか おいしいものが食べたくて

いつもは行かぬ道を行き

いつもは入らぬ店に入り

いつもは頼まぬ食べ物を頼み

いつも通りの飲み物を頼んだ


はじめての場所

はじめての店

はじめての食べ物

知っているはずなのに はじめての飲み物


注文後 すぐに出された珈琲は

いつも飲むものよりも酸っぱくて

けれどとてもさっぱりしていた


少し待って 目の前には大きなドリア

ぐつぐつ ふつふつ

熱いのでお気をつけください

店員の言葉そのままの姿で


ちいさな頃から猫舌のわたしは

ふうふうと息を吹きかけて

ホワイトソースを纏った米を

おそるおそる ゆっくりと口に含む


とろりとした舌触り 甘く塩っぱく

口の中でとろける味わい

あまりの美味しさに すぐに二口目を……

もちろん舌をやけどした


皿がからっぽになっても

まだこの店の空気に浸りたくて

ついつい頼んだ固めのプリン


こってり甘い こっくり深い

残り少ない珈琲が

あっという間になくなった


名残惜しく思いつつ 店を後にする

思うがままに

わがままに

過ごす一日も悪くない


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