カミルの好きな子
それから一年が過ぎた。リネットは美しい女性に成長をした。黒く長い髪は光を浴びて輝き深い色の瞳はどこか悲しみを感じ、引き込まれる魅力があった。本人はそんな自分の魅力には気が付かずメイドとしてルークラフト公爵家で働いていた。カミルはますますカッコ良くなり肩まで伸びた銀色の髪をゆるく結び,美しい瞳は全ての女性を魅了した。
どこか自由な性格も女性の心を掴んだ。色々な令嬢と付き合っているようでプレイボーイだけど選ばれたいという令嬢のあこがれになっている。三か月に一度位で五人は集まった。
その時ベティはリネットに謝った。「ごめんね。。早く貴族社会に慣れようと、、」「ベティ、良いのよ、気にしなくて、応援してる」リネットはベティの気持ちも分からなくないと思った。
「ところでカミル、相変わらずモテるな」アーサーが言った。「そうよ、取っ替え引っ替えすごいのよ」エルマが言った。「カミル、私がいるのにぃ。。」ベティが泣いた。「アハハハ、俺はくるもの拒まずだからな」「いや違う、来るものは拒まずだが、去るものも本当に追わずだからひどい男だ」アーサーはそう言って笑った。
「リネットはカミルを近くで見てどう思うの?」「うーん、外でカミルがなにをしているのかわかんないけど、邸宅は平和だよ」リネットが言った。「俺は家ではリネットと平和に穏やかに過ごしたい」「それにカーティス公爵がいるから大人しくしないとな!」アーサーが言って「確かに!」エルマが言って笑った。
「リネットはいつも何をしているの?」エルマがリネットを覗き込んで聞いた「私はほとんどカーティス公爵と一緒にいるの、お話をしたり散歩をしたり、この間は一緒に釣りもしたのよ。」
「お祖父様はリネットを本当の孫以上に大切にしているしな。」カミルが笑いながら言った。「そうなのね」エルマは笑顔で言った。「それに絶対に一人で邸宅の外には行かせない。外に出さないんだ」カミルが言った「なぜ?」アーサーが聞いた「ワシの宝物が盗まれると困るからなって言うんだぜ、どんだけ好きなんだよって感じだな」カミルが笑っている。
リネットはノールズ王国の姫だ。今リネットを探しに世界中にノールズ王国の関係者が行き来している。カーティス公爵はリネットを守るためリネットに外出をさせないようにしている。リネットも元々外に出たいタイプではないので受け入れている。カーティス公爵とリネットの秘密だ。
「リネットが大切にされていて嬉しいな」アーサーが言った。みんなうなづいている。ベティはカミルの腕につかまり「カミルはベティの王子様なんだから!!」と言って不貞腐れている。「ベティ、急にどうしたんだ?」アーサーが聞いた。「キャロル令嬢がこの間カミルとデートしたって自慢してきてほんとむかつく!!カミルのバカ」ベティが言った。
「ああ、あの子?あまり印象ないけどな」カミルが言った。「カミルってどんな子が好きなんだ?」アーサーが言った。「そうだな、エルマみたいな子?」カミルは意地悪っ子のような顔をしてアーサーを見た。
「おいカミル、面白くない冗談だ」アーサーが怒った。「カミルはベティみたいな子が好きなはず!!」ベティが言った。「ああ、ベティは可愛いぞ」カミルが言った。
「じゃあリネットみたいな子?」エルマが言った「ナイナイ」リネットは言った。カミルが私を見るなんてありえない。否定される前に答える私は臆病。。。でも傷つきたくない。。怖がりな私。。
「俺は全員が好きなんだ」カミルが言った。「本当お前って。。」アーサーは言葉が出なかった。
そしてみんな呆れた。こうして皆また集まることを約束して帰っていった。