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無欲な私の本気の恋  作者: ねここ
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無欲な私がつかんだ愛

ある日リネットは懐かしい状況を見ていた。


 孤児院に新しい女の子が入ってきて、早速その女の子がいじめられていた。


 リネットが止めようと思った時、その女の子の前に男の子が走ってきた。



「おい!お前ら、やめろ!次またこの子をいじめたらぶっ殺すぞ!」


 

 

 リネットは思わず笑ってしまった。


 


「ウフフ、、懐かしい!!」



「そうだな、懐かしいな」……、この声、、、リネットは振り向いた。

 

 カミルがリネットを見つめ微笑んだ。


 

 「カミル、、」リネットはカミルを見て名前を呟いた。


 

「リネット、懐かしいな」


 

 

 カミルはいじめられていた女の子を助けた男の子の所に行った。



「おい、お前、いじめは嫌いか?」

 

 「うん、嫌い」


「俺も嫌いだよ」カミルは言った。

 

 「お兄さんも嫌いなの?」


「ああ、それも好きな子をいじめられるのはもっと許せなかった。」

 

 「お兄さんの好きな子いじめられていたの?」


「ああ、いつもその子を心配して、その子だけ見てて、好きが大好きになって」

 

 「お兄さんその子に恋したの?」


「ああ、それから愛に変わって、その子を幸せにしたくてな、ここに来たんだ」

 

 「お兄さんの愛する人ここにいるの?」



「ああ、いるよ。」


 

 カミルはそう言ってリネットのところに戻りリネットに言った。



 

「愛してるよ。リネット」




 

 カミルはそう言ってリネットを抱きしめた。




 リネットは信じられなかった。



 

 あのカミルがリネットのために全てを捨ててここに来て愛していると言った。




 

「カミル、、私も、、あなたを愛しています」




 

 二人はようやくお互いの気持ちを伝えることが出来た。



 カミルはリネットの顎先に指をかけもう一度「愛しているよ」と言ってリネットにキスをした。



 リネットは初めてカミルにキスをされ、優しく降り注ぐ、穏やかなカミルの愛に涙が溢れた。




 

「カミル、リネット、わしはずっとこの日を待っておったぞ」



 カーティス公爵が現れた。

 


「お祖父様?!」


 二人は驚きカーティス公爵を見つめた。


 


 「わしはな、カミルが全てを捨ててリネットを愛するとわかっておった。お前の父親もそうしたからな。だけどな、カミルの父親の時は許せなかった、でも今はカミル、わしはな、本当に嬉しいんじゃ、カミルがリネットを選んでくれて」



 

「お祖父様、、」




 

 「カミル、リネット、わしは自分が幸せになる方法を間違えたんじゃ、公爵家を守ることが幸せになることだと思っておった。だけど本当は愛する息子、孫の幸せを守ることが自分を幸せにすることだとわかったんじゃよ。」




 

「カーティス様、、」




 

「リネット、カミルは全てを捨てた。だけどわしはなカミルもリネットも捨てていないんじゃ、わしが捨ててない以上カミルはルークラフト公爵で、リネット、これからお前はカミルの妻なんじゃよ。そして本当の孫娘で、本当の家族なんじゃ」



 

カーティス公爵は二人の前に立ち、カミルが公爵家を出るときに置いて行ったルークラフト公爵家の指輪を取り出した。

 


「リネット、持っておるじゃろ?」



「はい。」

 

 

 リネットはネックレスから指輪を外した。

 


 カミルはリネットが外した指輪を受け取り、リネットの左手の薬指にはめた。


 リネットもカーティス公爵から指輪を受け取りカミルの左手の薬指にはめた。



 

「ようやく、、。ようやく本当の家族になったの!!」



 

 カーティス公爵は二人を抱きしめた。




 カミルもリネットもカーティス公爵を抱きしめ、本当の家族になった幸せを噛み締めた。


 


 翌日の新聞に全を捨てたカミルはリネット姫を見つけ出し十年に及ぶ愛を成就させた!


 そんな見出しで世界を驚かせた。



 


 二人は公爵家の庭園で手を繋ぎ歩いていた。



「リネット、俺たちは世間を騒がせたな、、」カミルは笑いながら言った。


 

 「ええ、カミルちょっと怖い気もする。。」リネットは少し困った顔をしてカミルを見た。



「リネット、心配するな、俺がリネットを守るよ。ずっと」


 カミルはリネットの頬に手を添えて優しくキスをした。


 

 「カミル、あなたはずっと私を守ってくれた。。ずっとずっと愛しています」

 


「フフフ、俺もリネットをずっとずっと、永遠に愛している。邪魔するやつがいたらぶっ殺すよ。。」


 カミルそう言ってもう一度リネットにキスをした。


 


 二ヶ月後


「リネット、俺の愛する妻よ。行こう、みんなが待っているよ。」


「ええ、カミル。私の愛する旦那様。お待たせいたしました」




 

「フフフ、リネット、一番待たせたのは、、お祖父様だ!!」



 

 リネットはノールズ王国産のシルクで作ったウエディングドレスを纏い、ルークラフト公爵家の正装姿のカミルにエスコートされて教会に入った。





  幼い頃から私を守ってくれたカミルは私を愛してくれた。



 無欲だと言われた私は一番欲しいカミルの愛を掴むことが出来た。


 

 カミルの愛は私にとって全てを満たしてくれるものだった。



 物なんかいらない、





 カミルの愛があれば。。


 


 

無欲な私の本気の恋を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。


この物語は何度も中断し、終われない物語になるかと思いましたが、半分以上を書き直しようやく最終話まで書くことが出来た苦しみの物語でした。


最終話までお付き合い下さって本当にありがとうございました。


心より感謝申し上げます。

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