家族として
お祖父様、私はその日リネットには居てほしくないと思っています。」カミルが言った。「カミル、私も同じ思いだ。でもリネットを一人で別宅に連れて行くのは賛成しない。リネットが可哀想だ。」カーティス公爵が言った。「けれどここにいてもリネットは遠慮すだろうし皆んなが変わった中でリネットにそれを見せたくないのです」カミルが言った。
「カミル、気持ちは分かるが、リネットが選んだ道でもある。リネットは気にしないと思うが、身分も無いリネットがお前達のそばに居たらよく思わない人間も多いだろう、なんせワシの孫はモテるからな」カーティス公爵は笑いながら言った。「お祖父様、冗談はよして下さい。もしそんな人間がいたらリネットを守ります。それは今回に限らずどんな時も言えますが。」「うむ、カミル、リネットを守ってあげてくれ、あの子はワシの希望で癒しなんだ。あの子が悲しむ姿は見たくない」「お祖父様、私も同じ思いです。リネットは良い子ですから私が守ります。」カミルは言った。
「コンコン」ドアがノックされた。「カーティス様リネットです。お茶をおもちしました。」「リネット入っておいで」カーティス公爵は優しく声をかけた。「失礼します。」リネットは部屋に入りカミルがいる事に驚いたが「カミル、良いとこに来たのね。実は内緒でキッチンから焼きたてのクッキーを頂いたのよ!カーティス様と食べようと思ってもったきたの」そう言ってカーティス公爵とカミルにお茶とクッキーを出した。
「リネットも座りなさい」カーティス公爵が言った。「いえ、せっかくの時間ですから私は下がります」リネットは下がろうとした時カミルがリネットの腕を掴んで「リネットはここ」と言って隣に座らせた。「まあ、カミルは強引ね!」そう言ってリネットは笑った。カーティス公爵とカミルはリネットのこの笑顔を守ろうと思った。