幸せ、、ですか?
「カミル?どこに行くの?」リネットは聞いた。
「わからない」カミルが答えた。
「あははは!カミルったら可笑しい」リネットは笑った。
「だってリネット、俺はここに来たのは初めてだぞ」カミルはリネットを見つめて言った。
「確かに、、」リネットも納得した。
「ところでカミル、、久しぶりだね。。」リネットはカミルに微笑んで言った。
「ああ、リネット、久しぶりだな。」カミルもリネットに微笑んだ。
「カミル忙しいって聞いたけど、、大丈夫?少し痩せた?」リネットはカミルを見つめながら言った。
「リネット、心配してくれるのか?」カミルは言った。
「心配しないわけない。。カミルには元気で楽しく過ごして欲しい」リネットは言った。
「……俺はもうずっと楽しく過ごせていない。。」カミルが言った。
「カミル?どうしたの?何かあった?」リネットはカミルがそんな弱音を吐くとは思っていなかったので心配になった。
「リネット、俺はいつも思うんだ。自分らしく生きるってどんな事なんだろうって」カミルは言った。
「カミル、、私も、、私もいつも同じこと思っている。。」
リネットはカミルの言葉がどれだけの重さを持っているのか理解できる。
「リネット、、、」カミルはリネットを見つめた。
「カミル様、探しましたわ!」クラウディアがメイドに案内された様子で急に現れた。
「クラウディア様」リネットは頭を下げた。
「リネット、カミルを連れて行って良いかしら?」クラウディアは笑顔で聞いてきた。
「あ、申し訳ありません、カミルに相談に乗ってもらっていて、、これは大変失礼いたしました。」リネットは謝った。
「クラウディア、俺がリネットをここに連れてきた。」
カミルは笑顔なく言った。
リネットはカミルがあまりに冷たく言うので戸惑った。
「リネット相談はもう大丈夫ですか?」クラウディアはリネットに聞いてきた。
「は、はい、もう大丈夫、、です。」リネットは答えた。
「じゃあ……」クラウディアは何か言いたそうだ。
「あ、私はあの、まだ接待が、、失礼します。」
リネットは自分が邪魔だと気がつき直ぐに席を外した。
カミルは黙っている。「カミル、、ごめんね」リネットは小さな声でカミルに言って城の中に戻った。
リネットはクラウディアが怖くなった。
カミルにあんな態度を取られても平気そうに見えるクラウディアは一体どこに本音があるんだろう。
一見素晴らしい女性にみえるが、言い換えると感情がない人間にも見える。
だが、間違いなくカミルを愛していて、リネットのことをよく思っていない。
カミル、あなたは幸せなの?リネットは心配になった。




