黒
嘘
いつも少しの嘘をつく。
物事がうまく運ぶように、小さな嘘を沢山ついてしまう。
悪いなんてぜんぜん思ってない。 相手に対して特に影響を与えてしまうレベルではないか
ら。 右から左に流れていってるくらいの軽い嘘。 もう、当たり前になってしまってる。
嘘をつくことで、柔軟に生きて行けてるのだと思っている。
何だか薄っぺらい。
魅かれるもの
綺麗なものにばかり魅かれてしまうのは何でだろう。
自分は自慢できるような存在ではないのに、いつも輝いていて綺麗なものに魅かれてしまう。
でも、魅かれるだけでそれ以上は何もない。 自分の中で始まって、自分の中で簡潔して終わ
る。
決して表に出すことはしない。 それが一番、楽だから。
自分には無いものに魅かれて、うらやましいと思い、ねたみ、自分とは違うんだと諦める。
いつも同じ終わり方。 手を伸ばそうとはしなくなった。
いつからだろ。 こんな人間になってしまったのは。 もっと楽しい生き方が他にあるはず
だと思うのに。 自分中心の楽な生き方を選んでしまう。
強がってる自分も結構疲れてきた。
もう、楽な生き方からは逃れられないのかもしれない。
母
母は幸せだったのだろうか。 今は幸せなのだろうか。
母が今でも眠れないのは昔に負った傷が原因だからなんだろう。 はっきり言って、いい暮
らしではなかったし、母はいつも仕事でいなかった記憶が今でも残ってる。
小さい頃、母は私や兄よりも他人の子を良く褒めていた。
なぜなんだろう。今でも分からない。 私たちのことが嫌いだったのか、それとも自慢できる
ような子供ではないからそう言っていたのか。
母の思っていることは分からなかった。
きっと、後ろめたい思いがどこかにあったのかもしれない。
一人で私と兄を育てるのにはかなりの体力と精神力が必要だったんじゃないだろうか。
母は、何を思って私たちを育てていたんだろう。 自分の人生の半分以上を私たちの為に使っ
てくれた母に、私は何ができるんだろう。
今でも優しい母に私は何ができるんだろう。