8話
いつも読んで下さりありがとうございます。本日は2話投稿致します。宜しければ、お読みください。
俺はリサを引っ張って急ぎ霊園に向かう。
こんな事で目をつけられるなんて、たまったもんじゃない。
俺たちは霊園に着き、入口で警備する騎士に冒険者組合発行の冒険者バッジー冒険者の証明書と思ってくれていいーを見せると、騎士は真っ直ぐ行けば祠があると教えてた。
霊園を真っ直ぐ進む。
厳かな雰囲気のある所を進むと、目的の祠が見えてきた。
祠はそこだけ別の空間と思わせる雰囲気を漂わせており、普段なら気後れを起こし中々行きたいとは思わないだろう。
しかし、今はそんな事を言ってられない。
俺らは直ちに祠の側まで赴いた。
既にそこには冒険者が並んでいる。
祠の近くには騎士が三人おり、その内の一人はこの国にいる人間のみならず他の国々の軍事関係者なら誰でも知っている人物、王国・宮廷騎士団を統べるトーマス・シュミットが立っていた。
鎧で隠れているのか決して筋骨隆々な体格ではないが、鍛えているのが分かる。
そして独特なオーラを身に纏った人物だ。
自分の目で直接勇者が現れるの見届けようとしているのだろう。
一人一人、剣を抜くのをジッと見つめている。
一言で言うと、恐い。それに限る。
俺とリサは他の冒険者達が並ぶ列に並び順番を待つ。
並んで待っていると、リサが俺に話しかけてきた。
「なあ、コウ。なぜ突然祠に行く気になったのだ?あれほど面倒くさがっていたのに。」
「ん?それは色々と止むに止まれぬ事情ていうか………。まぁ、男にはやらねばならぬ時ってのがあるんだよ」
とキメ顔で言うと、リサは何か言いたげな眼を向けてくるが特に何も言わず黙ったままである。
「何だよ、言いたい事があるなら言えよ」
「いや、別に」
リサからの視線に耐えていると、こちらにやって来て声をかけくる人物がいた。
「やぁやぁ、リサ殿!やっと来られましたか。貴方が来るのを私は今か今かと待っていましたよ!」
ウザいのが来た。オットーだ。
「やぁ、フリードリヒ殿。私はコウに引っ張られて来たんだ」
「ん?その何に対してもやる気を出さない男にですか?………どういう風の吹き回しだ?」
オットーは俺に問い掛けて来た。
「いや、別に?」
「ふん!大方、あの窓口にいる男に何か言われたんだろう?そろそろ行った方が良いやらなんやら」
「ちげぇーし!俺も冒険者として自分の義務を果たしに来ただけだし!」
チッ、コイツこういう時、勘がいい奴かよ………
「まぁ、いい……それよりリサ殿。私も実は今から剣を抜く予定なのです。」
「あ?お前もまだ剣抜きに来てなかったのか」
「お前みたいな面倒くさがってなわけでは無い!リサ殿に私が剣を抜く姿を見てもらおうと思ったのだ。そのため私は毎日毎日ここでリサ殿が来るのを待っていたのだ」
コイツ、ヤベェな………そこまでするか?普通。
オットーは言葉を続ける。
「リサ殿、もし私が剣を抜き、勇者になった暁には……私と結婚してほしい!」
そんでコイツはナニ言ってんだ?
リサの方を向くと顔を真っ赤にしていた。
|初心≦うぶ≧な反応を見せている。
お前意外とこういうの弱いんだな………
リサは顔を真っ赤にしながらオットーに言う。
「フリードリヒ殿何を言っているのですか‼︎ご冗談が過ぎます!まず私と貴方では身分が違いすぎます!」
「冗談なのでは無い!私は本気です!本当に貴方に私の妻になって欲しいと考えているのです!それに身分がなんだというのです!愛の前に身分など意味がない!」
あれ?なんかこの人カッコいい事言ってないですか?
てか、俺は一体全体何を見せられているのか………
俺はいきなり始まり目の前で繰り広げられる恋愛劇のような場面に対して何も言えず唖然と立っていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。本日は2話投稿ですので、次もお読み頂けると嬉しいです!2話目は本日19時に予約投稿済みです。宜しくお願いします。