18話
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吹っ飛んだユリアンに駆け寄るリサ達3人。
騎士団長のトーマスが慌てふためいて覗き込んでいる
「ユリアン様!………白目を剥いてる!」
プゥークスクスぅ〜ダッサ!うわぁダッサ!!あんなに自信満々で瞬殺じゃん
「おい、笑うなよ、可哀想だろ!アレでも頑張ってたんだから!」
「いや、聞いた?アイツのセリフ。僕の本気を出す時が来たようだな……笑
刮目せよ(笑)とか言ってなかった? おい、体張って笑い獲りに来るんじゃねぇよ」
腹筋痛なるわ!
「君て人間は……」
オットーも俺に対してなんか言っているが気にしない
「それよりコウ!お前さっきからずっとコッチ来ないじゃないか!少しは助けようとか思わないのか?」
「そうだ。勇者よ何のつもりだ?口を挟みたくないが言わせてもらう。お前のことだ、何か考えがあるのだろうが、味方が全滅しては遅いのだぞ!?一体何を考えている……」
少し離れた所で突っ立っている魔人も思う事があるのか、俺に聞いてきた。
「ふっ、今はまだその時では無いだけだ。俺には俺の勝負所てのがあるんだよ」
なんてちょっとカッコつけてらしい事を言ってみる
はなから戦う気がない、とか俺がこん中で一番弱いから戦わないとか絶対に言わない
てか何故こんな俺の評価高いの?おかしくない?勝手にあっちの中で俺のイメージ凄いことになってない?
「フン。そんな事言って、ホントは戦いたくないだけだろ」
おい、そこの騎士団長。余計な事言うんじゃないよ。…ホントのことだがな
「そうか。しかし、その勝負所の見誤らなければ良いな……」
そう魔人はニヒルな笑顔でそう言ってくる
大丈夫、勝負所もクソないから
そう1人気楽に構えているとトーマスから声がまた掛かってきた
「おい、コウ・アマリよ。そろそろ真面目に戦え、我々もそろそろ厳しい。このままではその魔人の言う通り全滅してしまう」
「いや、だからそれは勝負所が……」
「勝負所もヘチマもあるか!!言いからお前もいい加減加勢するんだ!!」
俺がしどろもどろになる所で一気にトーマスが畳み掛けてくる
「いや、でもほら。ひ、人には人のタイミングとかあってだ…」
「ええい!五月蝿い!それ以上ゴタゴタ御託を並べるならコチラにも考えがある!私から王に進言してお前の城での待遇を改めさせるてやる。私預かりとして毎日騎士団の訓練でシゴいてやるぞ!」
な、なにぃぃ!
そんなバカな!それじゃあ俺の今までの城でのぐうたら生活が出来なくなってしまう
クソォ、なんて陰湿な事を考えてやがる。あの魔人よりよっぽどコイツのほうが魔人に見えてきた
「ふざけんなよ!そんな事したらタダじゃおかねぇからな!」
「黙れ!お前勇者だろ!」
俺とトーマスがそんなやりとりをしていると突然物凄い負のオーラがコチラに吹いてきた
「どうでも良いが、勇者は戦う理由が出来たのか?なら、その剣をぬけ。お前にも守るべきものがあるのだろう?」
………そうだ。俺には守るべきもの(城でのぐうたら生活)がある!
よし。ココは覚悟を決めなければならない
俺はゆっくり剣を鞘から抜き、3人にこう言った
「おい!今からお前ら全員であの魔人に捨て身で突撃しろ」
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ホントならこの話でこのくだりが終わる予定だったのですが思いの外長くなってしまいました………
さて、私事ではありますが、新作「徒然なるままに生きたい」という作品を投稿し始めました。
コチラも一応ジャンルがコメディですが、今の所まったくコメディ感のない作品となっております。コチラも併せて読んで頂けると幸いです。宜しくお願いします
それでは、また