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電子世界のファンタジア  作者: 永遠の中級者
翠の大陸 初めてのアップデート
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45 アップデート後の世界

自分でも進行状況覚えていません(;・∀・) (投稿予約設定時現在)

「なんか…久しぶりに来た気がするわ」


「本当は二日程入れなかっただけですけどね」


 最後にログアウトした先輩作のセーフゾーンから再びこの世界に足を降ろす。

 事前に予定を合わせていたのでこの場には全員が揃っている。このメンバーが揃うのは二日ぶりである。これまでは殆ど一緒に居たのでたった二日でも長く感じてしまう。


 本当はアップデートの為のメンテナンスは一日で終わっていてその次の日にはこの世界は開放されていた筈なのだが、都合を合わせた結果、今日からということになった。


「アップデートしたって割には、そんな感じは」


「…基本的なのはある程度出来上がってるから?」


「そこ訊かれても…」


 三人がそんなことを言っているけど、アップデートの内容は所々で公開されていたんだよね。私は時間が有ったので軽く目を通してきた。

 先輩も準備が済んだので、とりあえず皆にも伝えるついでに情報整理をしよう。


 今回のアップデートによって色々と追加や変更があったらしい。

 大まかなところでは、追加点として"従者"なるシステムが増えたらしい。これは一定条件下でモンスターをペットのようにすることが出来るとのこと。ペットとなったモンスターは敵対せず仲間として援護を行なうようになり、他にもステータスを確認したり、ものによっては装備を持たせたりできるらしい。勿論一部のモンスター、特にボス系統などはこのシステム外である。


「そこそこ大きいモンスターをペットに出来たら、その背に乗って移動できたりするのかな?」


「…銀の竜の背に乗って?」


「そこまで壮大じゃない」


「乗れるかどうかは、どの規模までペットに出来るかによるよね。その辺ってどうなの?」


 どうなの?と言われてもその辺りの詳細は公開されていなかった。ただ例外有りとしか。

 公開されていたのは、モンスター側とプレイヤー側に条件があること。プレイヤー側はそういう能力か何かを持っておくことが必要だというぐらい。なのでそれらしいものを持っていない私たちは今のままでは仲間に出来ない。


 次に、これから運営が一月おきに行うイベントに特殊な報酬が追加されたらしい。それは言うなれば権限。"マスタークリエイト"という運営のようなことを一部だけ出来るという他とは格が違う特別な能力。

 その中で今回情報公開されたのは、自分で簡単なダンジョンを作れると言う権限。ただしその権限は、称号やスキルとは違って期間限定のもので一月が経つと所有がリセットされるらしい。そうなるとまた運営がそれを報酬としたイベントを開くというループ。


「本当に自分でダンジョンを作れるの!?」


「そうらしいよ。やっぱり詳しくは書かれてなかったけど、内装もある程度は自由に出来るらしいわ。モンスターとか宝箱の配置とか」


「じゃあ、宝箱だけのダンジョンとかしたら結構楽じゃない?」


「…それって楽しいのかな?」


「ちなみに最低でも一種類はモンスターを配置しないといけないらしいよ。先手打たれたね」


「ぐぬぬ…」


 運営側も楽しようとする考えを読んだ上でのことなのだろう。プレイヤーにこの権限を貸している時点で運営側が少し楽をしている気がするが気のせいだろう。


 次に細かい変更点だけど、変更点と言うよりは調整だね。

 各街内の調整だったり、スキルの習得率などの調整だったり、レアエネミーの出現割合だったりと各種調整が入った。…街中で調整することって何よ?お店?

 あ、そうそう、決闘システムに関することもあったんだった。決闘システムでは単純に技術力を競うぐらいでボーナスが有ったりはしなかったのだが、今回のアップデートで経験値が得られるようになったらしい。どうせならもう少し早くにしてほしかった。別にそこまで経験値が欲しいというわけではないけれど。

 まぁ、この他にも調整があったらしいけどそこまで目を通してはいない。


「意外と多く変わったみたいですね」


「…思ってたより多かった」


「そういえばアプデ内容もだけど、開放戦の方はどうなったんだろう?」


 唐突にAkariがそんなことを思い出した。そういえばそんな話があったね。アップデートまでには挑戦できなかったらしいけど、アップデートした後に早速挑んだりしたのだろうか?


「そっちは日を改めるらしいわ」


「あれ、そうなんですか?」


 先輩が言うには、アップデートが入ったということで人数が集うまでの時間を多めに取るということで、数日は待つことにしたらしい。

 断ったはずの先輩が何故知っているかというのは、あのピエロが理由らしい。一応来ないと知った上でこちらに情報を送ってきているらしい。その他に、毎度開放戦の前には勇士を集う目的で募集の貼り紙を出しているらしいので街へ行けばその手の情報を得ることはできるとのこと。そんなことしてたんだ。


 さて、次は話を自分たちのことに戻すとしよう。何処まで行ったんだったかな?


 確か、現在は今は二つ目の翠の大陸の真っ只中。それでその道中で絡まれて決闘をした後、教えて貰った方角を頼りに歩いて、中央の集落大樹から伸びる広い道の前でセーフゾーンを作ってログアウトしたんだっけ? そうだそうだ、そんなのだった。


「さてと、それじゃあ改めて中央を目指すのかな?」


「そうだね。もう目と鼻の先だし、ちゃちゃっと行っちゃおうよ」


 大樹までの道に障害物はそんなに無いし、敵の気配も今のところは無い。今のうちにさっさと行ってしまった方がいいだろう。



 ということで、大樹まではそれほど時間をかけずに到着した。

 そして、肝心の集落大樹だが……近くで見るとより大きいね。現実世界の高層ビルよりも高いのではないだろうか?

 周りを見てみると、集落大樹の名の通り、大樹の根元付近に街が広がっており、その生活圏は大樹を登るように幹にも存在していたりする。というかそちらがメインのようだ。なんというかまるで動物の巣のようだ。幹に作られた場所にはどうやって行くのかと思って今しがたそこへと昇っていく影が見えた。よく見るとそれはお手製の擬似エレベーターのようなものだった。滑車の原理かな?


「にしても…本当にこの上に何かあるの? あるようには見えないんだけど…というか葉っぱすらあんまり見えないんだけど…」


「ええ」


 確かに高すぎて葉っぱの色すら見え辛かったりするけど、先の大陸まで行ったことのある本人が言っているのだから嘘ではないだろう。…この上かぁ…どう行ったんだろう…


「この上ってどうやって行くんだろ?」


「……物理的に?」


「確かにそれなら途中で落ちたら、誰よりも高い所に行けそうだね」


「「いや、それ駄目な奴だから!!」」


 …放っておこうか。

 折角新しい街に来たのだから、色々と見て回りたいものである。


「まず何処に行こうか…。誰か行きたいところとかある?」


「あ、じゃああの木の中に行ってみたいです」


 木の中かぁ。確かに気になるかもね。

 訊きながらも一応歩いてみてはいたけど、丁度遠くの方で高台になっている場所から大樹の中に人影が消えていった。それを見れば興味は持つのも当然だろう。

 早速そこに向かうことにしよう。横側から高台に上がるのかな?

 それはそれとして―――


「木の中に空間があるのは分かったけど、芯としては大丈夫なの?」


「「「何が?」」」


「いや、こんなに大きい木だから、中がスカスカだと支えきれないんじゃないの?」


「あー、そう言う話か。大丈夫でしょ。ね?」


「確かに」


「なんで?」


「そりゃあだって……「「ゲームだから」」」


「あー」


 現実ではないからという理由で全てが解決してしまう何とも言えないこの感じ。

 便利だなー(棒読み) 



へぇ……アース・スターノベル大賞ってあるんだ……へぇぇ……


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