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電子世界のファンタジア  作者: 永遠の中級者
其れは、紅く燃える強者の大陸
181/237

167 此れからの拠点

お久しぶりです。三つぐらい溜まったのでまたぬるぬると更新していきます。



直近思った疑問

・久し振りにログインしたのですが、少し変わりました?

・操作ミスでとある名前が二種類存在してないかい?

 海に浮かぶ一つの島。周りと比べて敵性の気配はないことに加えて自生している植物からは食材アイテムが入手出来ると、島としては恵まれている方だろう。幾ら条件があるにしても此れまでに所有者がいなかった事が不思議である。

 そんな島には今迄には無かった人為的なドームが一つ。景色には溶け込めておらずドーム自体も其程質が良いようにも思えないが、此れこそが私たち『Celesta Sky』の始めての拠点である事には間違いない。言うならば此れから発展させていく予定の苗木。


 拠点の内部に入ってみれば、この簡易な外見にしてはしっかりとした空間が存在している。しかし此れからと言ったように外見だけでなく内装もまだまだで扉すら無いのだが、其れが余計に広く感じさせた。



『お帰りなさいませ』



 この日は拠点の支払いの為に金策に走っていた時と同じように各自自由行動を取っていて拠点にはまだ他の面々の姿が見えない。だと言うのに拠点の中には自分ではない声が響いた。

 視界に捉えたのは樹木。観葉植物さえ存在しないこの空間に不釣り合いな其の樹木こそが声の主である。只の樹木なら言葉を発する事は無い。正確には樹木を擬人化したような存在。


「他の皆は?」

『本日は未だお見えしておりません』

「となると、そのまま何処かへ行ったのね」


 従者のように樹木人が出迎える。此れは別にそういう役を与えた訳でも無ければ、レギオンホームの基本システムと言う訳では無い。

 この部屋の隅に置いてある唯一のインテリアである木像。其れこそがプレイヤーではないこの樹木人が拠点の中に出現している要因である。


 【霊樹の木像〈イアード・アドネー〉】。以前に偶然に発生させたイベントにて保護した〈イアード・アドネー〉が宿った貴重品アイテムであり、此れを自分たちの拠点に置くことで今のように拠点内にその当人をゲストとして呼び出すという仕組みになっている。なので拠点内から外すと〈イアード・アドネー〉はアイテムに戻り、再び設置するとまた現れる。

 この樹木人、イベントでは戦闘をする羽目になったりしたが、今の振る舞いから見て分かるように性格としては温厚なので危険はない。従者とはいえエネミーであるカゼマチとも此れと言って問題は無い様子。まあ、争いになっても以前のようにはならないだろうから大丈夫だろう。現在の〈イアード・アドネー〉は育成型に分類される立ち位置と言う事でレベルは初心の数値。以前のような力を使えない事も無いが、覇気がない。


『どう為されますか?』

「そうね。休憩するにしても流石に椅子ぐらいはないと休憩も出来ないわね」


 そう言ってウインドウを呼び出す。勿論レギオンホームの方のウインドウである。今の拠点は安全地帯と言うだけで寛ぎの場所とは言えない。休もうとするなら壁に凭れて体重を預けるぐらいしか出来ない。なので安価でも良いから買おう。

 ウインドウには拠点の情報と一緒に通販のような購入画面が載っており、シンプルな家具なら其処から購入することが出来る。手持ち自体は心許ないが拠点にはメンバーが自由に出し入れできる口座が存在するので買えないことはない。


「よし…」


 ウインドウを操作して家具を購入すると、拠点の中に買ったばかりの家具がボトっという音と共に出現した。購入した家具は二人ぐらいなら並んで座れるであろう木組みの大きな椅子。素材感丸出しでシンプルな長椅子ではあるが味はある。


「そっち持って」

『かしこまりました』


 無造作に現れた長椅子を運んで正す。こうするだけでも少しは様になるだろう。…余計に寂しさが際立っている気がするけれど気のせいと思いたい。

 今は単なる集会場のようになっていて現実で連絡を取れる今はあまり必要性が乏しが家具を置いていけば少しは拠点としての役割も出てくる筈。以前に見た余所の拠点には家具だけでなく追加要素もあったので、予算があれば其方に手を出すのも良い。


「さてと、誰も戻ってきそうにないから私たちもそろそろ行きましょうか」

「アー」


 椅子の座り心地を確かめた後、出来る事も少ないのでまたクエストにでも行こうかと思い至った。まだ今日の分の金策の回数も残っているのでまずは其方に向かおうと出入り口へと向かう。


『お出かけですか?』

「ええ。」


 そういえばととある事を思い出す。

 拠点内にゲストが現れてから、所属メンバーのメニューウインドウにゲストの項目が追加されていたのだった。この項目を操作することでパーティメンバーとして共に行動出来るようになるらしい。"らしい"というのはまだ試した事がないからである。アイテムの説明にそう記されていただけでまだ誰も加えた事が無い。此処で編成しなければならないのか、何処でも呼び出せるのかは謎。まあ拠点を得てからそんなに日が経っていないので誰も加えていなくとも不思議ではないが。


「折角だから、用件が済んだら試しに連れて行こうかしら」


 まだ他のプレイヤーがゲストをパーティに加えている所を個人的に見た事が無いので、流石に人の多いあの島に連れて行くのは控えて、終わってから加える事にしよう。


「それじゃあ、後で呼ぶので」


 そうと決まると、私たちは金策へと向かう為に拠点を後にした。

 時間がどれ程掛かるか分からないけれど、今日は少し余裕があるからゆっくりでも試すぐらいは出来るだろう、そんな事を思いながら。



一応新章という事で、この時点でのステータスをば。(ほぼ推定)



レギオン『Celesta Sky』 

Akari / 鬼

Lv 36(167話時点)

―――

ターザンの同盟者

HP: 270 / MP: 168

STR(攻撃力): 140

VIT(耐久): 103

INT(知力): 61

MND(精神力): 68

DEX(器用さ): 76

AGI(素早さ): 80

LUK(運): 28



レギオン『Celesta Sky』 

せんな / 天使

Lv 30(167話時点)



レギオン『Celesta Sky』 

わんたん / 猫人

Lv 36(167話時点)

―――

ターザンの同盟者

HP: 204 / MP: 220

STR(攻撃力): 81

VIT(耐久): 60

INT(知力): 64

MND(精神力): 61

DEX(器用さ): 113

AGI(素早さ): 135

LUK(運): 39



レギオン『Celesta Sky』 

たんぽぽ / 兎人

Lv 34(167話時点)

―――

ターザンの同盟者

HP: 177 / MP: 228

STR(攻撃力): 60

VIT(耐久): 64

INT(知力): 60

MND(精神力): 64

DEX(器用さ): 70

AGI(素早さ): 127

LUK(運): 72



レギオン『Celesta Sky』 

るる。 / エルフ

Lv 33(167話時点)

―――

ターザンの同盟者

HP: 141 / MP: 272

STR(攻撃力): 49

VIT(耐久): 60

INT(知力): 120

MND(精神力): 98

DEX(器用さ): 59

AGI(素早さ): 60

LUK(運): 40



従者

『Celesta Sky』

名前 カゼマチ

Lv 16(167話時点)

種族 ゼピュロスフェザー

HP: 74 / MP: 186

STR(攻撃力): 37

VIT(生命力): 24

INT(知力): 62

MND(精神力): 62

DEX(器用さ): 52

AGI(素早さ): 65

LUK(運): 54



詠ステータスを抜いていますが、後日本文の方で出てきますので。

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