夢現奇譚シリーズ登場人物一覧(挿絵あり)
●夢現奇譚シリーズ登場人物一覧●
◼叶◼
麗国麗城の主。
天より堕ちたとされている全ての魔妖の王で、強大な妖気の持ち主。
掴み処のない誤解を招く言動をよくする。
実はいたずら好きで、自分の身代わり人形(人形はよく爆発する)を置いて姿を消したり、部屋中を墨手形だらけにしたり。
ある人の気を惹きたくて、いたずらに励んでいることは暗黙の了解となっている。
「何故庇うのです？ 竜紅人。あなたにとってそれは、いらぬものでしょう？」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』神妖１より〉
いつからだろうか。彼のことを怖いと思うようになったのは。彼の存在に、臆病になったのは。
(『銀鬼と黒翼シリーズ』眩暈より)
◼咲蘭◼
城主の補佐と身辺警護を行う大僕参謀官。また軍事、警備を取り仕切る大司馬の統括。
ある種族の雛で伴侶次第で性別が決定する、はにわり。
沈着冷静、冷酷無比。
嗤う姿は氷の微笑だと言われるが、繊細で冷たく整った容姿の中に、情に熱い華やかさの様なものがあり、その違う一面に仲間内からあまり笑顔を見せるなと言われてる人。
幼い時にとある人と出会ってから、一途にも想い続けているが、決して表に出すことはなく、ずっと隠し続けている。
甘味が好きで、特に銀葉茶店の饅頭が好き。療とは甘味仲間。
紫雨とは仕事で共にあることが多い。
「私が、あの方のすること成すことについて、理解をしているとあまり思わないでいただきたいのですが？」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』結界２より〉
◼紫雨◼
大宰……六司と呼ばれる六つの役所の統括。以前は大司徒で、時期大司徒がまだ未成年の為、兼任中。
かなりの酒好き。
また発言に時折猥談が入り、誤解を招くような言い回しをよくする。その言葉遊びに引っ掛かった者をからかうのが趣味。香彩は実子。
「なぁに、久々の逢瀬だ。耳聡い者達に聞かれるのも無粋、だろう？」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』紫雨と香彩１より〉
◼香彩◼
司徒……祈祷や占術、祀りを取り仕切る大司徒の補佐。その『力』は歴代の術者の中では類を見ない程強いものであるが、香彩自身が使いきれていない部分がある。
実はかなりの大食い。食べることと寝ることが大好き。
内に持つ術者としての潜在能力のせいか、魔妖に好かれる体質。
主要メンバーの中では療が友人だが、意外にも咲蘭と仲が良い。紫雨とは親子関係。
「触れて、『視』てもいい？ 竜紅人」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』紅麗の夜２より〉
◼竜紅人◼
司冠……法令を司る大司冠の補佐。
『謳われるもの』と称される水属性の真竜で、蒼竜。
粗野だが情に厚く、世話焼きの性格の為か、主要人物の中で一番の苦労性。懐の中に入れた者の為なら傷を負うことも厭わない。
香彩を乳飲み子から面倒を見ている為、それなりに子供の面倒を見るのが上手い。
清白の香漬が好物。ちゃんと切ったものも食べるが、清白の形のまま、ばりばり食べるのも好き。
「──だけどな。仲間、なんだよ。大切な」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』天昇3より〉
◼療◼
宿衛兵……大司馬の中にある部署のひとつで城警護担当。
鬼族の中でも甚大な妖力を持つ『雷鬼族』で、鬼族を治める里の次期、長。
香彩に負けず劣らずの大食いで、肉が好き。
それ以上に甘味が好きで、銀葉茶店の新作は必ず食べに行く。この店の饅頭が好きで、同じく甘味好きな咲蘭とは上司でありながら、甘味を食べに行く仲。
「そんなオイラのことより、竜紅人の方が心配だよオイラ。覚えてないだなんて耄碌するにはまだ早いよ」
〈『双竜は藤瑠璃の夢を見るか』竜紅人と療2より〉
