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第三十九話 夫婦の嗜み

 ひとしきりエリーを連れて家の中を案内すると、ローザから声がかかった。


「ユート君? 悪いんだけど、しばらくエリーを借りてもいいかしら?」


「えっ? ……別に俺はいいけど」


 エリーの方を見ると、彼女は少し膨れている。


「……もう、せっかく二人だけの時間でしたのに。何の用ですの?」


「いいからいいから、ちょっと来なさいな。あ、ユート君はどこかでゆっくりしといてね~」


 ローザはエリーの手を引いて自分の部屋に引っ張り込むと、ドアを閉めてしまった。……どうしたんだろう? もう少しエリーと話がしたかったんだけどな。仕方ないから一旦部屋に戻るか。



――――――――――――――――――――



 部屋に戻ってからしばらくの間横になっていたが、頭の中にはギルド感謝祭のことやヘルヘイムのこと、エリーのことなど色々なことが浮かんでしまっていまいち落ち着けなかった。……こんなことなら俺もクエストに行っておけばよかったかもな。


「……とりあえず風呂でも入っとくか」


 アリサたちが行ってるクエストは清掃だから、帰ってきたら汚れを取るために真っ先に風呂に入るだろう。その後エリーとローザも入るだろうから、誰もいない今のうちに入っとくのがベストだな。

 俺は立ち上がり、着替えの服を持って浴場へと向かった。



 ――ガラララ。浴場の引き戸を開けると、中にはハーブの香りが広がっていた。湯船には草が浮かんでいて、お湯はほんのりと薄緑色をしている。……今日風呂の準備をしてくれたのは誰だっけ? なかなか乙な事をしてくれるじゃないか。


 俺は体を洗おうと洗面器にお湯を汲み、タオルに水をつける。――その時、


「ダーリン! お部屋に居ないと思ったらこんなところにいましたのね! 探しましたわよ」


 エリーの声だ。――俺が入浴中なのを分かって入ってきたのか!? 俺は急いで腰にタオルを巻いた。


「――エリーか!? 俺今風呂入ってるんですけど!?」


 エリーは俺の叫びをものともせずに中に入ってきた。見ると、エリーは裸にリボンを巻き付けただけのハレンチな格好をしている。全身に巻き付けられたリボンは蝶々結びで縛ってあり、胸と股間のあたりに結び目がある。その結び目を引っ張ってほどけば、彼女の恥ずかしい部分はさらけ出されることになるだろう。


「――な、なんちゅー格好してるんだよ!! 服を着ろ服を!」


 そんなことをいいながらも、俺の目はおっぱいと股間にくぎ付けになっている。


「ローザからアドバイスをもらったのですわ。夫婦仲良くなるためには、スキンシップが大事だと! ……なのでわたくしの体をダーリンにプレゼントいたしますの」


 エリーは恥ずかしそうにぽっと顔を赤らめて顔に手を当てる。不覚にもその姿にドキッとしてしまう。


「……せっかくお風呂に入っているのだから、わたくしの体も洗っていただけませんこと?」


 エリーがたゆんたゆんとおっぱいを揺らしながらこちらに近づいてくる。くそっ、ローザのやつ……なんていうアドバイスをしてくれたんだ! こんなの見せられて我慢できるわけないじゃないか。――ええい! ままよ!


「……わかったエリー。背中を流してやるからこっちにきてくれ」


 俺は自分の横に椅子を置いてエリーに座るように促した。言われたとおりにエリーは椅子に背を向けて座った。


「……ほ、ほどくぞ?」


 俺はエリーの後ろから胸の真ん中のリボンの結び目に手をかけ引っ張った。すると、パサっと音がしてリボンが床に落ちる。


「さ、洗ってくださいまし」


 エリーは長い髪を手でたくし上げ、背中をあらわにする。俺は石鹸をつけたタオルをその背中に当て、上下に動かした。


 ……ゴシゴシ。……ゴシゴシ。……ゴシゴシ。一心不乱に背中をこする。覚悟を決めたつもりではあったけど、俺の中の羞恥心が邪魔をしてエリーのほうをまともに見れない。


「ダーリン? いつまで背中を洗ってるんですの? きちんと前も洗ってほしいですわ」


「……あ、ああ、そうだな! 前も洗わなくっちゃな!」


 俺は腕を回し、タオルをエリーの背中から体の前に持っていく。


「……い、いくぞぉっ!」


 興奮して声が上ずってしまった。……落ち着け俺! エリーと俺は何故か夫婦という設定になっているから、何も問題はないはずだ! 俺は思考を停止してタオルをエリーのおっぱいに押し付けた。


 ぷにゅぷにゅ。ぽよんぽよん。ぐにょぐにょ。


 うひょーっ! タオル越しでも伝わるこの弾力、柔らかさ。これはローザにも劣らないすごいものだ! ――この感触をずっと味わっていたい!


「――ちょっと!? いつまで胸を洗ってますの!? あなたは言われないと次の場所を洗えないんですの!? ……まあいいですわ。次は下半身をお願いしますの」


 か、下半身だって? エリーのお尻を見ると、まだ下半身にはリボンが巻き付いている。……この紐をほどいてしまってもいいのだろうか。――ごくりっ。俺は生唾を飲み込んだ。


「……あ、あのさ、いったん交代!! 今度は俺の背中を流してくれ!」


 俺はひよってエリーに背を向けてしまった。……お、落ち着け。まだチャンスはあるはずだ……って俺は一体何がしたいんだ。自分で自分がわからなくなる。


「――もうっ! 中途半端ですわね! ……ダーリンの体を洗い終わったら続きを頼みますわよ?」


 エリーはそう言って渋々俺の背中を洗い始めた。その間に俺は興奮して乱れた息を整える。……ふー、少しは落ち着いてきたな。


 ――その時、俺の背中に柔らかくぷにぷにとしたものがぴったりとくっついた。


「あ、あの……。おっぱいが当たってますけど!?」


「こうしないと前が洗えないですの。子供じゃないんだから、これくらいは我慢してほしいですわ」


「……はい、子供じゃないので別の意味で我慢できないのですが」


 エリーは俺の言うことは気にせず、俺の胸の辺りを洗い始めた。うぅ……、気持ちいい、でもこのままいくとこれってもしや。


「さ、タオルを取りますわよ」


 俺の腰に巻いてあるタオルにエリーが手をかける。まずい、今俺の下半身は戦闘モードになってしまっている、ヤバい。ヤバすぎる。


 俺が必死に抵抗してタオルを抑えていると、脱衣所から声が聞こえてきた。


「今日のクエストも楽しかったのである!」

「……レイチェル……いつも……元気ね」

「今日のお風呂は美容に効果があるハーブを入れて準備しておいたから、楽しみだわ」


 ……アリサたちが帰ってきたのか!? なんてこった! この状況が見られたら不味すぎるだろ!


「ちょっと!? ダーリン!? タオルを着けてたら洗えませんのよ! ――えいっ!」


 エリーは強引に俺のタオルを剥ぎ取り、タオルが宙を舞った。


 ――ガラララ! タオルが舞ったのと同時に浴場のドアが開いた。


 四人の女子の視線が俺の下半身に集まる。


「――――――――っ!?」


 時が止まった。――その間約三秒。


 ――ピシャリ! アリサは浴室に入る前に無言で入り口のドアを閉めた。

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