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第六話 シャルティアたんご立腹

少し遅れました。

 目が覚めた。そう思ったのだが体が動かない。ゆっくりと目を開ける、そこに待っていたのは……。



「シャルティア! そこをどいてくれ! 重い!」



 シャルティアたんが俺の上に乗っていた。



「レディーに言ってはいけない言葉を聞いたのだーワハハー」



 目が笑ってないですシャルティア師匠!? ちょ、ちょっと待って、いや、嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!



「そやつを殺させるわけにはいかんのじゃ!」



 救世主ミツハ様!俺を助けてくれるのですね!



「いくらミツハでも私を止めることは出来ないのだー」

「それはどうじゃろうな?」



 お願いしますミツハ様! この場を丸く収めてください!



「我も神として人間最強と名高いシャルティアと闘ってみたくなってしまったのじゃ」



 えー、自分で創った世界ですよね……そんなことしていいの?いや救ってもらわないと困るんだけどね?



「神なら私を楽しませてもらえるかなー?」



 うんまあこのままじゃ確実に俺にも被害あるよね。ってかこの世界にも大損害だよね。今すぐ止めないと!

 しかしどうしようか……言い争いをしている今しか自由には動けないぞ。まあ最悪ミツハたんに任せれば何とかなるのかもしれないけど、ミツハたん頼りはもうやめるんだ!

 よし、そうと決まればもう恐れない!



「シャルティア! よーく聞け!」

「ワハハー最後の弁明を聞いてあげるのだー」

「本当にすまなかった! この通りだ!」



 全力の土下座をした。だってシャルティアたんは危険すぎるんだもの。俺のプライドで済むなら何回でもやってやろう。



「仕方ないのだー、ちゃんと謝ったならオッケーなのだー。その代わり、私を楽しませるためにすぐに私くらいの召喚士になってもらうのだー」



 やっぱり許してくれた。シャルティアたんはすぐ怒るし、放っておいたら世界滅亡の危機だけど、ちゃんとした対応をしたら大事になることはないだろう……もともと戦闘中とかでなければの話だが。とはいえいつのまにかシャルティアたんのおもちゃにされている気がするんだけど気のせいかな。うんそうだ気のせいだそう思うしかない。



 まあとにかく今回はなんとかなったが、シャルティアたんを怒らせないようにしないと。

 そう思っていたら、ミツハが動画を見ていた。とても興奮しているようだ。



「どうしたミツハ?」

「再生数がとても上がっておるぞ! おそらく今のケンカのおかけじゃ! この調子なら1ヶ月後が楽しみじゃ。」

「なんで1ヶ月後なんだ?」

「お金が入るのが1ヶ月後だからに決まっておるじゃろ」



 な、なんだってー!?

 いやまあ本当はわかってはいたんだが、1ヶ月間課金できないのか。厳しいなー。シャルティアたんの力を上手く使いこなせればいいんだけどなー。それは難しいよなー。



「よーし、それじゃー冒険行くかー」

「準備はどうするのじゃ?」

「準備なんていらないのだー」



 たしかにシャルティアたんなら準備なんていらないかもしれないけど俺には必要だよな。



「それなら今日は冒険の準備だな」

「えー、早く冒険に行きたいのだー」

「ごめんなシャルティア、これも強い召喚士になるためには必要なことなんだ」

「えー」



 シャルティアたんはご立腹のようだが、今日は我慢してもらうしかないな。



「とりあえずギルドに行くか」



 行くギルドはもちろんアスタさんのいるギルドアトランタだ。ギルドは他のところにもあるし、どのギルドを使ってもいいからそっちのギルドでもいいけど、いざとなったらシャルティアたんのお金があるから、アスタさんと仲良くなっておこうと思ってな。



 そうして俺達はギルドアトランタに向かった。

 その途中の通りに、商店街があった。たくさんのお店がある。例えば、召喚士用のホテルだったり、雑貨屋、本屋、飲食店に酒場なんてのまで揃ってる。日本の商店街とはだいぶ違ってるようだ。それに、雑貨屋には、召喚するために必要な精霊カードや、HPを回復するポーションまである。日本風の世界にはなっているが、ところどころに異世界っぽさがあって本当に転生したんだという気分に浸れる。この商店街も、いつかは見慣れる日が来るのかな? ミツハたんのことを残念な神様なんて思ったこともあったが、やっぱり神様はすごいなと改めて実感させられた。これは俺のパーティーの誰にも逆らえない気がするな。俺の異世界ハーレム物語が遠ざかっていくぜ。



 こうして俺達は、商店街を抜けて、ギルドアトランタへ来た。しかし、そこで俺達が見たものは……。



「嘘だろ……」



 ギルドアトランタがギルドと呼ぶに相応しい大屋敷になっていた。

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