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第七十九話 合流

 周りのみんなは青ざめた顔をしていた。まあ、無理もない。目の前であんなことが起こったんだ。次は自分かもと思うと、恐怖を感じるだろう。俺だってその立場だったらと考えると……。

 今すぐにでもアルテミスを殺すしかないようだ。



「奇遇だね。私も同感だよ」

「魔王様、もう大丈夫なんですか?」

「私の回復力を嘗めないでよ、なんてったって魔王様だよ?」



 そのやりとりを見て、シャルティアたんも寄ってきた。その奥には大魔法で戦闘機を大量破壊しているベビーカーに乗った赤ちゃんもいた。やっべー俺そういえば出来る限り敵は捕虜にしろって言うの忘れてたんじゃね?



「そういうことなら私が伝えておきましょう。先程のアルテミス様のように。ですが、私なら味方のみに伝えることが出来ます。おそらくはこの魔法に関してはアルテミス様よりも私の方が上ということです。つまり、アルテミス様も万能ではありません。あなた方なら必ずや倒すことが出来ると信じています」

「ありがとうございます執事さん。俺達でなんとかアルテミスを倒してみせます」

「その前に、先に地球軍を倒しておいたほうが良いかと思います」

「どうしてですか?」

「アルテミス様なら地球軍の人々を自分の身代わりにすることなど躊躇いもなくすると思われます。そうすると、地球軍がいればそれだけで敵の戦力は大幅に高まると考えられます。一度捕虜にしてしまえば私が結界を張っておくのでアルテミス様に何かされることはないでしょう」

「なるほど、わかりました。でも、そのあいだにアルテミスが待っていてくれるとは……」

「魔王軍を嘗めないでください」

「でも……現に今だって……」

「魔王軍第三師団、第四師団しかまだ出ていません。残りは四師団もあります。あなた達の第六師団だってまだ出てきていないでしょう? 力は温存しておくのが強者です」



 そうだったのか、第三か四がアスカの師団ということか。赤ちゃんのね。じゃあ、もう片方はなんなんだろう?



「それはテト様の師団ですね。あの師団はしっかりと纏まっていて格下と戦う時はとても強いですが、こちらもひとりの相手に翻弄されているようですね。地球軍はこのふたつの軍とアルテミス様が主戦力と考えられます。ここは今アスカ様の師団だけで大丈夫なので、あなた方にはテトさんのほうに行ってもらいます。アルテミス様には第二師団と第六師団を当てましょう」

「第一と第五はどうするんですか?」

「もしもの場合に備えて待機しておいてもらいます。あと、第一師団には他の仕事もありますので」



 他の仕事か。なんだそれは? まあいいか。そんなことより今はさっさと助けに行ってあげたほうがいいよな。

 執事さんに連れられてテトさんのところにいく。そこにはサリエル様、ミツハたん、アスカさんもいたのに、押されていた。もちろん後ろに戦闘機が大量に控えていたが、その爆撃よりも、執事さんが言っていた通り、ひとりの女が暴れ回っていた。それも、ギャルだった。



「なに? また増援来たわけ? あーもうめんどくさいんだよてめーら! デスビーム!」



 その女は俺達に向かって指を向けると、指先からビームを放ってきた。それに反応出来なかった俺を庇って秘密兵器のロボットがビームを食らった。そして、ロボットは倒れた。秘密兵器が一撃で倒れたのだ。



「そのロボット大量に来てウザかったんですけどー」

「な、なんなんだよお前、それはこっちの秘密兵器だったんだぞ!?」

「えー、それ本気で言ってんのー? マジ弱かったんですけどー?」



 秘密兵器を弱いって言われちゃったよ。俺が全く反応出来なかったビームに反応してみせたこの秘密兵器を。俺完全に役立たずなんだけどどうしよう。とりあえずこのロボット複製しまくっておくか。



「みんな、俺はこのロボット複製しまくっておくからあいつを倒すの任せた」

「丸投げって馬鹿じゃないの? 仕方ないわね! やってるわよ!」

「今まではちょっと遅れをとってたが、増援も来たことだし、やってやるのじゃ」

「ご主人様のために死んでもらいます!」

「とりあえず強いやつと戦えるの楽しいのだー」

「魔王様の強さ見せてあげるわ!」

「はー? こいつらマジウザいんですけどー。雑魚は大人しく死んでろよ!」

「とりあえずテト君、後ろの戦闘機は任せたよ。出来る限り捕虜にしてね」

「わかってます、任せてください魔王様」



 うわー。頼もしいなこいつら! っていうか執事さんいつの間に伝達してたんだよ早いな。とりあえず俺はロボット複製しまくってその都度攻撃行かせる感じでいいか。

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