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第十四話 護衛中編 エール

テストの課題すら終わらないやばい

 俺達が休憩していた場所は木の下にある岩場だった。岩に腰掛けて一息つく。



「ぷはーっ、生き返るなぁー!」

「それ、何飲んでるんですか?」

「ああ、これか、これはエールだよ、お前さんも飲むか?」



 エールか、まあ未成年だし飲むこともないだろうけど、この世界で成人くらいまで行ったら飲もう。魔王倒した時に飲もうそうしよう。



「いえ、遠慮しときます」

「そうか」

「私は飲みたいのだー」

「おう、飲め飲め」

「ぷはー、美味いのだー」



 シャルティアたん飲んじゃったよ、酔ったりしないよな?まあアルコール弱そうだから大丈夫だと思うんだけど……。



「お主達! あの茂みを見ろ!」

「どうしたんだミツハ?」

「おそらくモンスターだ」

「そうか、ようやく俺達の出番だな」



 俺のセラフとフライデビルが火を噴くぜ! そう思っていたら……。



「わたひがヤるのらー」



 シャルティアたんが名乗りを上げてしまった。響きがエロい!



「ちょ、ちょっと待った! ここは俺に任せてくれシャルティア」

「嫌なのらー、わたひが倒すのらー」



 それでも俺は止めようとしたんだが、いかんせん相手が悪かった。アレを止めるのは神でもなけりゃ無理だ。



「ミツハ!」

「分かっておるのじゃ。シャルティア、止まるのじゃ」

「いくらミツハのたにょみ事でもそれは聞けないのらー」

「シャルティア、少し眠って貰うのじゃ」

「やれるものならやってみろなのらー」



 後ろでテンペスさんが震えていた。まあ無理もない、モンスターは襲ってきそうだし、味方同士で仲間割れしているのを見たらそうなるだろう。シャルティアたんはミツハたんに任せて俺はモンスターを倒しにいく。



「テンペスさん、必ず丸く収めるので待っていてください」

「た、頼んだぞ!」



 俺はセラフとフライデビルを召喚して、モンスターを倒す。またドルバードだった。二体いるから時間はかかりそうだが負けることはないだろう。あとはミツハたん次第ってとこだな。また頼ることになってしまうが、正直あれに割って入った方が邪魔というものだ。



 二人は睨み合っていた。



「シャルティア、止まるのじゃ」

「嫌なのらー」

「仕方ないのじゃ」



 先に動いたのはミツハたんだった。

 速い。

 とてつもなく速い。

 動いたということを認識できた時には20mほどあった二人の距離はゼロになっていた。

 だが、シャルティアたんはそれを見越して後ろをとっていた。シャルティアたんは、俺なら死んでいるほどの速さでミツハたんの背中に肘鉄をする。

 だが、ミツハたんはそれを前に倒れ込むことで間一髪その攻撃を避け、体勢を立て直した。



「さすがなのらー」

「そっちこそ、なのじゃ」



 俺には聞こえてしまった。その声が。



「これはちと厳しいのじゃ……」

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