アリスとソフィアと最適化!
やっと、ヒロインを登場させることが出来ました…
「あっ!」
まずい、エルフちゃんがこっちに気づいてしまった!!
「お兄ちゃん!!」
なん……だと……?
その呼び方は破壊力が高すぎるぞ!
改めて考えるとこの状況すっごくまずいんじゃね!?
この、自称アリスちゃんことエルフちゃんは、見た感じ年は1桁、鮮やかな銀髪、透き通るような碧眼、整った顔立ちという、完璧な美幼女だ。
そんな子と森で二人きりって……日本なら確実に通報されてるぞ!父さん、母さんごめんなさい。俺、初めて警察の厄介になります……
「お兄ちゃ~~ん!!」
と、叫びながら抱き着いてきたアリスとてもはかなげで、そして軽かった。
そうだよな、せめてアリスの両親が見つかるまでの間なら俺が一緒にいてやってもいいよな……
「どうしたの?お兄ちゃん??」
だからといってそのうるんだ瞳での上目遣いはやめてください、死んでしまいます(社会的に)
******
「まずは自己紹介をしましょう!!」
「どんどんぱふぱふー!!」
アリスは律義に相槌を打ってくれる。かわいい。
「おれは、リョーガ・タナカ。年は17歳だ」
「アリス・ルネライト!7歳なの!よろしくね、お兄ちゃん!!」
「おう!よろしくな、アリス」
いやー、自己紹介が無事終わってよかったー、とはいかない。もっと重要な問題があるからだ。
「ところでアリス、ここがどこかわかるか?」
「わかんない!」
「だよなあ……」
さてはて、どうするべきか……
『よろしければ私がお手伝いいたしましょうか、マスター?』
「ふぁ!?なに!?誰!?」
『落ち着いてください、マスター』
ああなんだか落ち着いてきた、このまま天国まで……って、まだ死んでたまるかぁ!!
アリスがなんだか変なものを見るような目で見ている気がするが、俺はそれで興奮するような変態じゃない。
『落ち着きましたか、マスター。ああ、言葉で答える必要はないですよ。思考を読み取りますので』
ほへーー、これで伝わってるのか?
『はい、しっかり伝わってますよ』
ほんとに思考をねー、ってあれ?思考?じゃあ俺が今まで考えてたことも……
『もちろんですよ♪』
ぎゃぁーー!!もうやだーー!!
******
『それでは改めまして、初めましてマスター、私はソフィアといいます。そして、マスターの願いをかなえるためにも、私に【最適化】を行う権限をいただけませんか?』
?そんな許可取らなくても自由にすればいいんじゃない
『否、私にはそれは許されいないのです、私はあくまで素体のサポートをするために生み出された存在ですから』
ふーん。まあいいんじゃない?【最適化】をしても悪いことにはならないんでしょ?
『それはもちろんです』
じゃあお願いするよ。
『元気がありませんねマスター。どうしたのですか?』
…………眠いんだよ、こんちきしょう!!確かに昼間はアリスがいるから後にしてくれって言ったけどさあ、流石に遅すぎるでしょうよ!!
『いえ、このほうが面白…じゃなくて、今お伝えすべきだと思いましたので』
なんかおかしなセリフが聞こえたような気がするけど、ここはあえて無視しておこう。
まあいいや、じゃあ頼むよソフィア。
『了承しました。マスターがお休みしている間にすべて終わらせておきます』
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翌朝、俺は衝撃とともに起こされることとなった。
「おはようなのー!!」
「ごふっ!お、おはようアリス……」
腹にアリスが飛び乗ってきた。結構やばかった。つぶれたヒキガエルのような声を出すところだった。
さて、ソフィアさんの最適化はどうなったのかね?
『ばっちりです、マスター。ただ、アリスさんにも伝えるべきことができたかもしれません。それは後でお話ししますので、まずはステータスを確認なさってください』
ほいほいー
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名前:リョウガ・タナカ 17歳 亜神
職業:なし 状態:正常
レベル:1 HP425000 MP999999
力280000 防御220000
敏捷189000 魔力999999
スキル 通常:恐怖無効 痛覚無効 剣技Lv3 救済の刃 道具作成 戦闘スキル成長加速
ユニーク:言語理解 アイテムボックス 魔法適正 鑑定眼 暴圧の魔眼 封印 地形影響無効
EXユニーク:健康体 ソフィア 神器作成 眷属選定 加護付与 神性魔法
装備:神格神器ソフィア バロールの魔義眼 万能者の義腕 イカロスの神翼 八咫烏の義足
称号:実験動物 断罪者 亜神格『魔導機神』
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「………………は?」
『さすがはマスターです』
いや、この世界にきていろいろあったよ。来て早々奴隷になったりだとか、謎のお薬飲まされたりだとか、初めての友人を目の前で殺されたりだとか。だからね、俺ももうあんまり驚かなくなったていうかーなんというか体制ができてきた感じ?
……ごめん嘘。めちゃ混乱してる。MMOでいうとボスのレア泥が一発落ちした感じ。「おおぅ?うぇ?」みたいな感じ。
まあ、なんだかんだ言ってソフィアに最適化を頼んだのは俺だし、確認する義務があるよな。
まずは比較的傷の浅そうな通常スキルからいこうか
な。
『救済の刃』・・・罪を犯したものに死という救済を与える。
『道具作成』・・・魔導具を含むアイテムを作成する。一度作られたものなら何でも作ることができる。
『戦闘スキル成長加速』・・・戦闘に関するスキルの成長を加速させる。
……上から順に厨二、唯一の救い、成長系チート物の主人公っと。
自分で言ってて意味不明だけど、この『道具作成』はかなり便利だな。
次行ってみましょう!お次はユニークスキル!!
『鑑定眼』・・・生命体や無機物の詳細を鑑定する。
『暴圧の魔眼』・・・彼我の格の差に従い、眼を見た者に死、あるいは絶望の状態を付与できる。
『封印』・・・自らの力を封印し、封印した力を活用することが出来る。
『地形影響無効』・・・あらゆる地形に対応して活動することができる。
大体のものが、俺TUEEEE!!ってだけのスキルなんだが、ひとつ明らかにおかしいのあるよね?
あれかな?世紀末かな?お前は既に死んでいる、なのかな?
ソフィアさん、この『暴圧の魔眼』ってスキルやばくないっすか?
『大丈夫ですよ、人間には死を与えることはできませんから』
へ?そうなの。じゃあ何に対してならできるの?
『魔物ですね。それも余りランクの高くないものだけです。人間はもともと生命的格が高いですからね』
ほえー、じゃあ別に大したことじゃないのかな?
と、思っていた時期もありました。
ここからが本当にやばいものなのに…………